見出し画像

精神とミオクローヌス

眠っているとき、ふと奈落の底に突き落とされるような、がくんとした感覚に襲われて目が覚めることがあった。過去に他の人ともこの話をしたことがあるので、それなりに一般的な現象のはずだ。
そういえば最近あんまり起きないなと思ったら、逆にあの現象のことが気になってきた。調べたところ、「睡眠時ミオクローヌス」という名前がついているらしい。浅い眠りであるノンレム睡眠のときに起こりやすい、手足の不随意運動とのこと。本来眠りにつく時は全身の筋肉が弛緩していくのだが、脳の信号の誤作動により緊張させる命令が伝わり、この現象が生まれるようだ。記憶にある限り、手足というより胴体がぐらついて沈むような不快感なので、手足のほうのしわざだったと知れたのはおもしろかった。起きないほうが嬉しいのだけど、起きなきゃ起きないで少しさみしいという、わがままな思いを持った。

ここから先は

1,447字

¥ 300

いつもありがとうございます。より良い浪費に使います。