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「あるかなきかの...」に惹かれるからー私が糸玉を作り続ける理由

ひらり the airy jewelryの きたがわ です。

#私の仕事 は糸から生まれた"糸玉"で、オリジナルの"糸玉ジュエリー"を作って販売することです。

私は糸玉を作ることしかできません。我ながら不思議に思う時があります。来る日も来る日も糸玉を作って、なぜ糸玉について考えているんだろう?なぜこんなに好きなんだろう?

その理由について書き連ねています。読み進めていくにつれて抽象的な表現と「」が多くなります。

我が名は【糸巻き妖怪】

1本の細い糸から生まれる空洞の球体。「ひらり」が「糸玉」を作り始めてから丸4年、"糸玉ジュエリー"になる小さな玉や、ディスプレイ用の大きな玉を含めて年間2000個以上の「糸玉」を作ってきました。

毎日のように飽きもせず糸を巻き続ける私の姿を見て、夫がつけたあだ名は「糸巻き妖怪」。

妖怪と言われても仕方ないほど、家人からの共感さえ微塵も得られないほど、淡々と同じ作業を繰り返して「糸玉作り」を続けています。

IMG_1693のコピー


この糸玉、どうやって出来ているの?とよく尋ねられます。

風船に糊付けした糸を巻きつけて、乾いたら割るんですよ、とお答えします。

事実その通り、小学生でも図工の時間に作れるような本当にシンプルな技法で出来ています。

1つの玉の中に共に在る「正反対」

一つ一つの工程はとてもシンプルです。

にもかかわらず、中の風船を割って取り出した瞬間、おもむろに現れる複雑に糸が絡み合う透けた球体のシルエット。

空気のように軽い球体は、握れば簡単に潰れるけれど、そっと手のひらに乗せれば、しっかりとした固体として存在する。

この【シンプルさ】と【複雑さ】、そして【繊細さ】と【確実な存在感】とが共に在るということ。

私が糸玉に魅了され続ける1つの理由です。

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「あちら」と「こちら」についても考えるーー

ちょっと違う話ですが、日々生きているとさまざまな「正反対」に出会います。

とある出来事について、ある人はそれをとても許しがたく感じ、ある人は正しきことだと感じる。

誰かのふるまいについて、ある人はそれを好ましく思い、ある人は疎ましく思う。

それぞれの感じ方について、自身のものに近ければ「こちら」側、遠ければ「あちら」側として受け止めて日々を過ごしています。

でもその「あちら」と「こちら」の境界線はどことなく曖昧で、足ひとつ分の立ち位置をずらすだけで、「あちら」が「こちら」になり、「こちら」が「あちら」になったりもしませんか。

そんなとき、しばしば私は混乱します。

あれ?「こちら」と「あちら」は、いったい「どちら」?

そして思います。「正反対」に見える「こちら」と「あちら」は、「どちら」もこの同じところに在るようだ。

「こちら」しかないように、「あちら」しかないように見えるものは、どんなに美しいものでも、美しい言葉でも、ほんとうのものだと思えないのです。


「あるかなきかの..」糸玉を作り続けたい

記事のタイトルに戻りますが、「あるかなきかの・・・」という表現があります。

有るの?無いの?  有るのと無いのとじゃずいぶん違いませんか。

「有る」ようで「無い」、「無い」ようで「有る」。それは私たちが生きている社会や人生そのもののように、私は感じるのです。

そしてそんな儚さすら感じさせる「あるかなきかの・・」を、糸玉の中に見出しているのだと思っています。

もちろん有るのか無いのかと問われれば、糸玉はそこに、ここに有ります。

でも、もしかしたら無いのではないかと思わせることができたら・・そんな糸玉をいつか作ってみたいのです。

言葉にするのはむずかしい、なぜならば・・

社会や人生などと柄にもなく大きなところへ話を持っていこうとして、筆力の限界が来ました。

糸巻き妖怪、と呼ばれるほど糸を巻き続けている身として、糸玉に惹かれる理由なんて言葉にできない・・(ららら、ららら〜)なんて言わずに、きちんと表現してみよう、といつもいつも思ってきました。

この記事も2週間ほど書いては悩んで、消して書いて、諦めて、また書きました。

言葉にするのはとても困難です。だって「あちら」でもなく「こちら」でもなくふわふわと漂わせていたものに、「ここ」という場所を与えてしまうようだからです。

でも、どなたかの感性に届けばと、願っています。願っているような、願ってもいないような・・(あちらでもなく、こちらでもなく・・ (しつこい)


そして今日も、また糸を巻きます。


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ひらり the airy jewelry の きたがわさえこ です。絹の糸を球体に巻いて、空気を包むアクセサリーを作っています。ありあまる糸玉への想いと"ひらり"にまつわる日々の思いを綴りたくnoteを始めます。