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東京の医療崩壊に向けた「正しく怖がる」ための基礎知識(withコロナを生きる)

東京の医療崩壊に向けた「正しく怖がる」ための基礎知識、自分なりにまとめてみました。僕は専門家ではないのとわざと乱暴に書いてるところもあるので細かい指摘はご容赦を。でも読んでる人にマイナスなことはコメント欄でアドバイスを是非とも。

昨日の東京は120人のCOVID-19の陽性反応。本当は何倍もいるのが確実なのは、昨日の米大使館の指摘にもある通りなので発表数は参考にならない。
この120名はおそらく全員発症者(発熱など)。検査数が少ないのはおそらく、ひとつは現場が対応できていないケースと、もうひとつは陽性反応が出ると今の日本の法律では隔離入院させないといけないから。みんな検査すると「元気な人たちでベッドが埋まってしまう」ので検査数を抑えてる。今の国の体制にはムカつく点は多々あるが、単なる批判や陰謀論に囚われてはいけない(解決につながらないから)。

さて昨日から東京都の感染症のためのベッドが全て埋まってしまった。でもベッド数はずっと増やしてるし、軽症者を病院から船の科学館やアパホテルに移せば良いので、このこと自体は問題ではない。

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ポイントは以下の4つかな?と思う。

◎医療にあたる人の数
◎重症の人に必要な人工呼吸器とECMOの数
◎軽症から重症になるのが急激なので自宅や軽症者施設からの搬送・病院の受け入れ
◎効くかもと言われてる薬を早く飲めるか

まずものすごく簡単に感染してしまうコロナ。
2割の発症者が戦うのは肺炎(だからまず病院ではコロナ検査より先にCTスキャンをする)。肺炎になると酸素が取り込めないので放置すると窒息死する。

だから治療としてまずは簡単な酸素吸入、次に口や気管に管を入れる人工呼吸器。この時点で患者は口頭会話はできなくなる(すごく苦しい)。
人工呼吸器は全国で2万台以上(ちなみに死亡者が異常に多い国は人工呼吸器が少ない)。

さらに酸素が足らないと人工心肺(ECMO)という機械を太い血管に直結し、直接酸素を取り込む(人工透析の肺バージョンみたいなもの)。それにより肺の機能を停止させて回復させる手段に出る。
ECMOになると意識は完全に失われる。

例えば志村けんさんの場合は、3/17頃に倦怠感、3/21にすでにECMOで完全に意識喪失しており、年齢的にも助かる見込みはその時点でほぼなかった。ECMOは全国で1500台ほど(高齢化社会に向けて事前に準備、世界最多の導入数)。だがこれで助かる割合は諸説あり、数日の延命だけで終わることも多く、必ずしも魔法の機械というわけではない。

面会は隔離された時点から一切許されない。
スマホは使えるはず。もし意識があって数時間の余命の場合のみ、15分間1名のみが本人と会えると聞くが本当かどうか分からない孤独な最期。遺体と対面は一切できない。

普通の人工呼吸器ですらも、医療現場では患者さんが泣きながら管を外そうとする話を良く聞く。ただしコロナは治る見込みがあるので、人工呼吸器の段階になっても決して悲観する必要はないが、かなり辛いのだと知っておいた方が良い(感染予防、感染させない意識を高めるために)。

ちなみに今まで僕がこれを書けなかったのは、友人の家族にコロナ患者がいたから。彼らがこれを読むのは耐えられなかった。その人も酸素吸入まで行きパニックになっていた。幸い快方に向かっている。書けないことだらけだがリアルに現場を知って僕は何度も恐怖に震えた。これを読んで怖い思いをしている方もいるだろう。申し訳ないが、どうかその気持ちを感染予防に生かして欲しい。

40度の熱と激しい咳があろうが、自力で呼吸できていれば軽症者である。
全身管だらけでようやく重症者だ。そのときには窒息の恐怖と闘っているか、意識はすでにない。そしてさっきまで話していたのにわずか数時間で全身が震えたり青くなり呼吸できなくなるのがCOVID-19の特徴。

そうなったらホテルや自宅から大量の人数をバラバラに搬送できるのか?
絶対に無理、間に合わずに窒息し昏睡する。だから肺が弱い人(喫煙者含む)やリスクがある人は徹底的に感染予防するしかない。
無自覚に遊びまわってる人、仕事で走り回ってる人、高齢者と接触する人は行動をよく考えるべきだ。

発症したらすぐに24時間の専用窓口に(下の画像参照)。病院に直接行かない。この窓口で検査が必要か判断し行く場所が指示される。パンクしていればそれすら対応してもらえない(だから感染予防すべき)。検査は15分で終わるキットもあるし、PCR検査なら半日〜3日間、だいたい最初CTで「かなり怪しいかどうか」が分かる。

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もしアビガンを投与されるとしても6日以内じゃないと効かない。今は様々な治験(薬のテストに参加すること)をやっているが、早く投薬しないと意味ないものばかりで、日数が経過して重症化したときに効く薬はまだない。

よって初動が命を決める。家でひとり高熱を出して寝るだけでなくまず電話。24時間対応なので普段と違う発熱があったら「発症から2日以内」に電話を(←これが遅れると重症化したときに助からない)。

医療崩壊が起こったら、これらすべてが「しっちゃかめっちゃか」になる。人工呼吸器をつけたら生き延びられるのに数が足らなくなったどうなるか?「生き延びられそうな人だけ治療する」という方針になる。つまり若い人、病弱じゃない人。それも複数いるならクジで決めるしかない。あとの人は放置。高齢者やリスクがある人は治療を受けられない。それがトリアージ(命の選別)、医療現場は絶望に包まれる。知らない人は知っておいた方がいい。ニューヨークなどはこれ。

◎すでに感染が疑われる人へ
今のうちに早く適切な治療を受けよう。医療崩壊しても平均10日で自己治癒できる。息苦しいだろうけどなかなか人は死なないから希望を持って!そして他の人に感染させないこと。

◎感染者が近くにいる人は
マスクと手洗い。その人が食べたもの、触った箇所、トイレなど、すべて危険。まずあなたが感染しないこと。風通しを良くして、なるべく部屋を乾燥させると良いです(加湿器禁止)。ビタミンCをこまめにたくさん飲んで(それ以外は多く飲まないこと)。

◎まだ普通な人
自分や近い人が感染したら状況が一気に変わることが改めてイメージできたと思うので、自己防衛の徹底。やたら怖がるのではなく、正しい方法で正しく怖がる。感染の9割は手から。では正しい手洗いの方法を知っていますか?(正しく怖がるとはそういうこと)。

都内であれば、あなたの周りに感染者は必ずいます。デマに惑わされず、精神を病むことなく、パニックに備えましょう。

想像力、大事です。
お互い正しく怖がりましょう。どうぞご参考に。

ひらの

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