ミュージカル【ゴヤ―GOYA―】とりあえず感想②

とりあえず感想の続き。

★フランシスコ・デ・ゴヤ(今井翼さん)

良い意味でかなり裏切ってくれた。
正直、翼くんの演技って【おじさんはかわいいものが好き】くらいしかみたことなくて、あのドラマの時もこの人いい味出してるな~とは思ったのだけど。
あと、私は関ジャニ∞が好きなのでヨコヒナのレコメン内でのラジオをたまに聴いていたくらいで。
この人、こんなに芝居が出来る人だったのだな!と思っている。
ぶっちゃけ、"アイドル""元アイドル"が舞台に出ると、なんかな…………と思うときもあるわけですが(苦笑)、翼くんは"元アイドル"という意識を感じさせず、変な言い方かもしれないけど、この人はちゃんと"役者"として地に足が着いてるなと思った。
私はゴヤに対しては"偏屈なじじい"くらいの印象を持っていたのですが(笑)、この印象もこのミュージカルを観て覆った。
とにかく、翼くんの演じるゴヤは、一幕は特に可愛いのである。
俺様キャラなところがあるので、一歩間違えれば鼻についてしまいそうなところを、その可愛さがうまくオブラートに包んでいる。
街の人たちが「ゴヤ!ゴヤ!ゴヤ!」と言っちゃうのに説得性がある。
一転、2幕の耳の聴こえなくなってからのゴヤの暗さの表現も素晴らしい。彼からは不安と孤独が伝わってくる。

ここで推しの話を放り込むが、岡崎くんがニコ生で私がメールに書いた「耳の聴こえなくなったゴヤを、ミュージカルにするのが想像をつかない」ってのに対して「ミュージカルは聴こえないという音楽を作れちゃうから、何でもあり(ニュアンス)」のようなことを言ってたのですが、2幕のゴヤの心情歌を聴いて、なるほどな!これか!と思いました。
ミュージカル楽曲は心情だからな、心のなかでは人は常に歌えるのだわ。

耳が聴こえなくなったなったことで、見る才能が開花したゴヤのあのシーン、描くことにとらわれた画家の狂気のようなものも感じられて、一幕の可愛さとのギャップに驚かされる。
この"見る"という才能について思うことはあるので、後程別にまとめたい。

今井翼と言えばフラメンコというのが、ご本人の活動をよく知らない私でも周知の事実で、どんな風に踊るのか興味津々だったのですが、先日清塚さんの番組で披露されたのをまず観たときに、これを毎回観られるなら、ミュージカルの内容が例えつまらなくても💦フラメンコ楽しみに通うかと思ったくらいかっこよかった(その時はまだ観てなかったから。一生懸命新作を作っているのはわかってるけど、実際に目にするまでは自分には合わないミュージカルの可能性もあったから)
12日にGC階の舞台に近いところ辺りからじっくり観たのですが、フラメンコの足捌きの力強さとリズムを刻む細やかさに、すげぇ…となりましてガン見でした。
ところで、翼くんってめっちゃ足が綺麗。衣装が膝丈パンツにタイツなのですが、足が細い、特に足首の細さ羨ましい!ふくらはぎの筋肉の付きかたもかもめっちゃ綺麗で、こんな綺麗な足はめったにお目にかかれないぞと思いました(笑)

あと、このかたお茶目さんなんだなぁとカテコを見ると思うのですが(カテコってその方の人となりがわかるよね)
これはTwitterでも呟いたのですが、12日のマチネの2幕登場の時に、翼くんがマスクつけたまま登場しちゃったんですよ。そりゃ、ミスは無いに越したことはないけど、人間ですから、ついうっかりはある。上手く誤魔化してたし。
逆に、袖に入ったときはマスクつけて対策してるんだなぁとわかった。ミュージカルゴヤのコロナ対策は徹底している。
で、そのあとのカテコで最後捌けるときに、胸元からマスクを取り出して付けちゃう翼くんに、正直者か!とツッコミました(笑) わざわざ自分でばらさなくてもいいのに~。
製作発表の時にも感じたんだけど、この方はあまり嘘がつけない人なのかな。真面目そうだし。
このご本人のもつ真っ直ぐさと、ゴヤの真っ直ぐさがうまくリンクして魅力的な人物像を作り上げているように思います。

おっと、翼くんに関してだけで相当長くなってしまいました。
しかし、私が長く言葉を連ねるとき、それは興味が深まったとき。
うん、今井翼さんはいい役者だ。

あとは個人的はじめましてで印象深い方お二人。

★マヌエル・ゴドイ(塩田康平さん)

申し訳ないくらいに、最初キャスト発表があったときに、誰???だったのですが(ごめんなさい)
登場人物のなかでかなり好きなのが、ゴドイさん。

いやぁ、いちいち歩き方とか仕草とか、しゃべり方がキザったらしい。もう、ウザいぐらいにカッコつけてて、そこが好き❤️
この優男の良い意味で嫌らしさを上手く表現する役者さんだな。
ビジュアルも声質もこの役にめちゃくちゃ似合ってると思うんですよ。

女王役のキムラ緑子さんにアドリブで色々いじられてるけど、今も昔もやっぱ"男前"って武器ですよね。
ルッキズムとか言われてるけど、権力をつかむには自分の持ってる武器は最大限に使わないと。
私はこのギラギラした野心家のゴドイさん大好き。
なので、マリア・ルイザに全面的同意!(笑)

★アルバ公爵夫人(仙名彩世さん)

初見、まず第一に歌が上手い、さすが元ジェンヌと思ったわけですが、まさかあの「ポーの一族」のシーラには結び付かなかった。
ポーの一族をWOWOWで観たときに、シーラのかた歌上手くて素敵と思ったのですけど。

アルバ公爵夫人はこのミュージカルのコメディテイストを担っていて、クスッとくる場面がわりとあるのですが、宝塚ファンのお友達から仙名さんはコメディが上手いと教えてもらって、なるほどとなりました。
社交界のマハと呼ばれるのにピッタリな華やかさがある。

肖像画に忠実なかつらとお衣装なので、かつらがなかなかにインパクトがあるのですが、近くで仙名さん観たらめっさ可愛い♪
かなり好みの女優さんの気がするので、別の役も観てみたいな。

とりあえず感想③に続く。

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