言葉と画。
SWITCHという雑誌がある。念のためですけど任天堂の新しいゲーム機ではない。スプラトゥーン2が気になるが、それは置いておく。
SWITCHは号ごとにまったく違うテーマを扱う雑誌で、
最新号は「DOVER STREET MARKET」。
その前は「糸井重里」を特集している。
「糸井重里」特集は、ものすごいテキスト量が多く、読み応えがたっぷり。読み終えるのに一月ほどかかってしまいました(ずっと読んでいた訳でではないですけど)。
そして今日発売の「DOVER STREET MARKET」。これはコムデギャルソン創設者でデザイナーの川久保玲さんがプロデュースするショップを紹介した回です。これは一日で読み終わりました。テキストはほとんど無く、ビジュアル中心の構成だったので、すぐに読み通せたのです。
両号ともクオリティが高く、ずっと手元に置いておきたい。でも読むのにかける時間がものすごく違ってます。
糸井さんの特集では、言葉を中心にした構成でした。糸井さんはもともとコピーライターで、現在も言葉を武器に様々な範囲で活動されている方です。だから、その魅力を伝えるには言葉が最適な要素だったのだと思います。
一方、「DOVER STREET MARKET」はファッションの特集です。この魅力を言葉で伝えるのは、とんでもなく困難です。しかもこのショップのテーマは「混沌」なので、その魅力を伝えるために、雑誌は写真を中心としたビジュアルがほとんどを占めています。
SWITCHは、あるテーマの魅力を伝えるために、自由に形を変えていく雑誌なのでしょう。フォーマットが無く自由度が高い。
それは作り手からすると面白い反面、毎号毎号、ゼロから紙面を考えていかないとならない。とてもハードな雑誌だと思います。
でも、そこがコンテンツの面白みなのではないでしょうか。一定のフォーマットだけで構成されているものは、いわば情報を整理しただけのものです。
そこに作り手の意図はほとんどなく、少し時間が立てば、ネットのまとめ記事を読めば済んでしまいます。
価値のあるコンテンツは、作り手の意図が色濃く出た、定形のない、多少いびつで不格好なかたちをとっているのではないでしょうか。
それが、テキストだらけだったり、写真だらけだったりしても、魅力的ならば何の問題もない。
なんてことを、ここ2号のSWITCHを見て、感じました。
おわります。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?