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新商品『福王しいたけ「仁久郎」』に込めた想い

田村きのこ園2代目の川島です。
先代田村仁久郎さんの福王しいたけに惚れ込み弟子入り。2022年に第三者継承で事業を引き継ぎいで丸2年が経ちました。

経営3年目に入る今年、新たなブランド『福王しいたけ「仁久郎」』を発売させていただきます。
福王しいたけの中でも、厳しい基準をクリアした田村きのこ園の最高峰の品です。


ぜひステーキでお召し上がりください

この規格は事業継承した2022年から構想し、2年をかけて商品化に至りました。今回はこの福王しいたけ「仁久郎」に込めた想いについて皆さんにお伝えできればと思います。

福王しいたけとは

福王しいたけは、先代の田村仁久郎さんが「食べ物はおいしくなくてはだめだ」という想いから60年以上椎茸を作り続けてたどり着いた、田村きのこ園にしかない唯一無二の椎茸です。10㎝を超える大きさと、食べた瞬間じゅわっと広がる旨味と香り、そして上質な蒸しアワビのような食感が特徴です


福王しいたけの正しい価値を伝えたい

今回新しい商品を作ろうと思ったのは、「田村仁久郎さんが60年かけてたどり着いた福王しいたけの中でも最高のものを、適正な価値で世の中に送り出したい。」という想いがあったからです。

そもそも福王しいたけは、スーパーで売られている椎茸と比べるとやや高い値段になっています。これは、菌床の材料や品種にこだわり、一般的な椎茸栽培に比べ倍以上の時間をかけて栽培しているためです。
しかし、他の贈答用の椎茸と比べると、福王しいたけは安い部類に入ります。何種類もの椎茸と食べ比べを行った結果、福王しいたけの圧倒的な大きさと食べた瞬間にじゅわっと広がる濃厚な旨味と香りは、どの椎茸にも負けない価値がある確信しています。

事業を継承してからは、HPやSNSでの発信、イベント出店などを通じて、その価値を伝え続けていました。その結果、「こんなにおいしい椎茸がこの値段は安すぎる」と言っていただくことも多くなってきました。これは私が初めて福王しいたけを食べた時から感じていたことです。

どうにか福王しいたけの適正な価値を世の中に届けられないかと考えた結果が、田村きのこ園のフラッグシップとして、福王しいたけの中でも特に優れた特別なものを商品化することでした。

大きさや形、栽培時期に基準を設け、厳選したものだけが今回の商品「仁久郎」になることができます。その量は、全収穫量の1%にも満たないほどです。
椎茸を収穫していると、時々ほれぼれするほど美しい椎茸と出会います
この自信をもって届けられる福王しいたけの最高峰をそれに見合う価値で世の中に送り出していきます。

最高の椎茸を一つ一つ大切に包んで発送いたします

良いものは適正な価値で、そうでないものは手に取りやすく

以前、福王しいたけは大きさや形に関わらずほとんど同じ値段で販売していました。先代の時代は細かい選別が難しく、目方(重さ)で販売をしていたからです。
近年は材料費の高騰も受け、少しずつ値上げをさせていただいていますが、値上げをしているのは人気のある大きいサイズの椎茸が中心です。小さめの椎茸や、形の悪い椎茸は、パックやお得袋にして販売しており、直売所でも人気の商品です。

選別の手間はかかってしまいますが、師匠が残してくれた福王しいたけの中でも良いものはそれに見合う適正な価格で、そこに満たないものは買いやすい値段でお届けできれば、多くの人を椎茸で幸せにしたいという先代の想いと、福王しいたけの価値を世の中に届けたいという私の想いを両立できると思っています。

福王しいたけ「仁久郎」の名に込めた想い

今回の商品には師匠のお名前である「仁久郎」をつけさせていただきました。実はこのお名前は、これまでは田村きのこ園の商品の中でも、一番小さい椎茸のパックにつけられていました。自分の名前を商品につけることでお客さんに親しみをもって覚えてもらうための師匠のアイデアでした。
このお名前を、今度は一番大きな椎茸の箱につけさせていただくことになります。これには、私からの師匠への敬意と、昨年亡くなられた師匠の名が、田村きのこ園の最高峰の椎茸とともに未来に残ってほしいという想いが込められています。
先代田村仁久郎さんから第三者継承で事業を引き継ぎ、きのこ園の雰囲気やお客さんも少しずつ変化しつつあります。それでも、守るべきところは守り、変えていくことは変えていくことで、師匠が遺してくれたこの椎茸を未来につないでいけたらと思っています。

師匠の田村仁久郎さんと数年前に撮った写真

私の人生を変えた感動を皆様に

そもそも私が田村きのこ園を事業承継しようと思ったきっかけは、初めて福王しいたけを食べた時、その味に感動したことです。
地元茨城にこんなに素晴らしい食材があったのかと今でもその衝撃を覚えています。

その感動をたくさんの人に感じてほしい。
規模は大きくなくても、長年のこだわりが生んだ素晴らしい食材が茨城・笠間にあることを知ってほしい。
この商品が地元にあることが少し誇らしくなる。

そんな商品にしていきたいと思います。

2024年9月20日予約受付開始!

福王しいたけ「仁久郎」は納得のいく椎茸が取れた時だけの出荷になりますので、基本的に予約販売とさせていただきます。
詳細はこちらからご確認ください。


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