小学生でもお金の本質に迫れるか 〜「漫画 バビロン 大富豪の教え」
小学生の娘に「稼ぐ」という知識を持たせることができるか?という親の考えで、どういう本を読ませると知識として身に付くのかを探しながら、書評を書いてみています。
今回の書評は、「漫画 バビロン 大富豪の教え」です。
表紙には、”「お金」と「幸せ」を生み出す五つの黄金法則”とあります。
漫画って書いてあるので小学生(いま小学3年生)でも内容を吸収できるんではなかろうか?と淡い期待を胸に、まずは親である私が読んでみましたが、、結論から言うと、小学生が理解しながら読み進めるにはちょっと難しいかなーという印象でした。
ページの9割くらいは漫画で構成されているので、子供的には受け入れやすいようです。子供に読ませる本としてはだいぶ厚めですが、それでも面白そうに”漫画部分は”読んでました。
あと、漢字にふりがなが振られていないので、せめて小学生の高学年になってから読ませるのがよさそうかな、と思います。
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こんなケースにおすすめ 〜小学生に教えるお金の話
✔︎ 小学生は高学年くらいから読めそう
✔︎ お金を「消費する」以外の使い方を理解できる
✔︎ 「なりたい職業」を考えることから一歩進んで、「働くってなんだろう?」と疑問を持ったら読ませてみる、というタイミングがよいかも
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紀元前頃の舞台で展開されるストーリーで、ストーリー自体に起伏があって、ドキドキしながら読み進められる
漫画の始まりは現代なんですが、話は一気に飛んで紀元前のバビロニア王国を舞台に展開していきます。
そのバビロニアでは、盗賊が出てきて殺戮があったり、敵国に攻め込まれて殺されまくったりと、結構バイオレンスな内容が散りばめられています。
ただ、そういうストーリーの背景には、「過信するんじゃないよ」とか「真意を見抜かないとならないよ」とか、そういう教えが根底に流れているのですが、そのあたりは小学生だと読み込めないかもしれないですね。
ただ、親子で読み合ってから親が説明を補足したり、話し合ってみたりすることで、真に理解して欲しいことを伝えることはできると思います。
最初から最後まで1本筋の通ったストーリー展開で、主人公が成長していく様子や主人公の考え方、失敗した経験を追体験していくことで、そういう教えが頭に刷り込まれていくことにはなりそうです。
金貨を得てもそれを生み出せる術を知らなければ一文無しと同じ、ということ
このキーワードは、この本の軸のひとつとして掲げられています。
目の前の金貨を取るのか、それとも金貨を生み出す知恵を取るのか。
どちらかしか手に入れられないとなったとき、どちらを取るべきなのか。
どういう状態になっているのが一番幸せな状態なのか。このあたりは、子供でもパラダイムシフトを起こせるのではないかと思います。
お小遣いをもらって使うという、お金は”消費”にしか使えないと思っているところに、”生み出す”ということができることを知ること。生み出せなければ、お金を持っていないのと同じということを知ることは、お金と接する第一歩なのかもしれないと気付きます。
お金を増やし、お金に縛られず、充実した人生を送る術が詰まっている
この本は題名にある通り、いろんな教えが出てきます。
それは、お金をいかに稼ぐのかということもそうですが、お金の奴隷にならないようになりなさいよ、ということが人生を充実にすると言っています。
”自分こそを最大の資本にせよ”という教えが正にそうです。
先にも書いた様に、お金が大事なんじゃなくて生み出す力が大事なんですね。それが本質だと思います。
いかに自分にその力を付けるのか。目の前の単純な利益が重要じゃないんだよ、ということは、漫画のストーリーを交えて親から説明できますし、漫画を読んだ子供は理解が早いのではと思います。
働くことはどういうことか、お金を稼ぐということはどういうことか、失敗から主人公が見出す事柄が学びになる
全編通して言えるのは、たまに出てくるショッキングな展開が強烈な印象を与えるのではないかということ。
小学生くらいの年齢だと、極端な展開(人がいろいろ殺されちゃうとか、信頼している人に騙されるとか、宦官にされそうになるとか)に、そういう場面が強く印象に残るんだと思います。(”宦官ってなに?”とか聞かれそうですけど)
失敗が大きければ大きいほど強く印象に残ると思います。その背景にある教えの本質を伝えてあげることで、より深く子供の脳裏(知識)に刻まれるんじゃないかと思います。
まとめ
小学3年生の我が娘にはちょっと早いかな。。(漫画部分は全部読んでいたようですが)
小学校高学年くらい(もしくは中学生くらい?)から、やっと本質的な内容を理解して読める様な気がします。
ただ、この本を何度も読むことで、”働くこと”や”お金を稼ぐということ”、そもそも”自分はどういう人間になるのが幸せなのか”を知ることができる。
(この本は、何度も読むってところが重要だと思います。)
なので、何度も読むには気軽にパラパラと読み返せる漫画ベースの構成は、特に子供にもよいのではないでしょうか。
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