日記「アクアマリンふくしまの良さたるや」
先日、福島県にあるアクアマリンふくしまという水族館に行ってきました。
アクアマリンふくしまの広報の方が、幻冬舎plusというサイトで僕が月一更新している深海のいきものコラムを読んでくださり、取材向けのプレスツアーというものに誘っていただきました。
本来なら取材班向けのプレスツアーに、芸人である僕を誘っていただいたアクアマリンふくしまさんの懐の深さ、まさしく深海のそれです。
アクアマリンふくしまさんの魅力はとてもたくさんあります。
この記事では、このプレスツアーに参加して、おもしろかったこと、興味深かったことをお伝えすることで少しでもアクアマリンふくしまへの来場者が増えることを切に願います。
このアクアマリンふくしまには、この水族館でしか飼育、展示されていない珍しい深海の生き物がいます。
この深海の生き物については幻冬社plusのコラム「学ぼう!珍妙奇妙な深海のいきもの」(毎月6日更新)こちらで取り上げようと思うので、よかったらお読みいただけたら嬉しいです。
しかし、その深海のいきものもぜひ皆さんに見て欲しいので、こちらの生き物だけでも先にご覧ください。
オオメンダコ
深海のアイドルと言われているメンダコの大きいやつ
このオオメンダコはプレスツアー当日の朝にやってきた新しい仲間です。
到着してからスタッフの方が、子供のような顔で「今朝、オオメンダコが入りましたよ」と報告してくださる様子を見て「はい、ここ良い水族館〜、確定〜、丸確〜、好き〜」と思いました。
普通のメンダコに比べるとふた回りは大きいと思います。どれぐらいでしょうか、ミルコ・クロコップの拳ぐらいはあると思います。
水の中でたゆたう可愛らしい耳を見て、可愛らしいと思わない人はこの世に存在しないと言い切ることに余念がないです。
アクアマリンふくしまの魅力はたくさんあります。
「珍しい生き物、飼育が難しい生き物がもりもりたくさん」
世界で当水族館でしか見られない生き物がたくさんいるのです。
今回は暑さのため、展示はされていなかったのですが、クラカケアザラシ(鞍掛海豹)のくらまるくん。
僕は半年前ぐらいに行った時に見られて幸運でした。それまで見たことも、存在も知りませんでした。
パンダのような白と黒のボディ、おしゃれ
この柄のTシャツとか売ってほしい。それを着て、何の模様って聞かれた時に「え?これ?・・・鞍掛け〜」と言いたい
飼育員さんに聞くと、くらまるはとてもおだやかで優しい性格で、ゴマフアザラシの赤ちゃんが初めて泳ぐ時に、まるで泳ぎを教えるかのようにゆっくり寄り添っていたそうな。
あたたまるう。エピソードであたためてくる、くらまる。
サンマの展示
なんだ、サンマかよ〜と思う方もいるかもしれません。
秋の食卓に並ぶ、日本人にとってポピュラーな魚、秋刀魚。
でも、よくよく考えてみれば、サンマを水族館で見たことありません。ましてや、生きて泳いでる姿も。
それもそのはず、サンマを常時展示、飼育、繁殖することができているのは、アクアマリンふくしまだけなのです。
サンマの飼育はとても難しいのですって。
泳ぎ方は蛇のようにウネウネと動きます。寿命は2年、常に食べていないとエネルギーが足りなくなる、とても繊細な生き物なので、びっくりすると壁にぶつかってウロコが剥がれたり、打ち所が悪いと死んじゃう
コストもかかるし、馴染みのある魚なので、展示物としては地味です。子供達からの人気はあまりないでしょう。
でも僕はたくさんのサンマがキラキラとくねくね泳ぐ様に釘付けになりました。
この水槽の前で布団敷いて寝たいです。
そうと思ったら体験プログラムとして、水槽の前で眠る宿泊ナイトツアーもあるみたいです。そんなの眠れない夜です。
プレスツアーの中盤
これは7月13日から実際に行われるプログラムなのですが、各生き物の担当スタッフによる「珍生物のおはなし会」というものがあります。
その生き物の話を専門のスタッフさんから聞けて、その生き物の生態を深く知ることができる催し物です。
僕らが話を聞いたスタッフさんはとてもおもしろい方で「大きい水槽で、サメと小魚を飼育していて、小魚は食べられないんですか、と聞かれます。昔は『同じ水槽のおともだちは食べないよ』と言ってましたが、本当はそんなことないです。食べます」「嘘つくの疲れた」とおっしゃってました。
僕はこの本当のことを伝えることがいいと思いました。子供達は本当のことを知るべきだと思いました。とても素敵な方でした。
その他にアクアマリンふくしまの魅力はたくさんあります。
潮目の海という水槽。
親潮と黒潮の合流地点である福島の海を表現した水槽です。
下からも上からも横からも見られる全方位観覧可能マルチビューイングハイパーロケーション水槽(←僕が勝手に名付けました。アクアマリンふくしまさんに罪はありません)
この水槽の目の前には寿司屋があります。
冗談ではなく寿司屋があります。
魚を見ながら、魚を食べる。
とてもシュールレアリスムです。
そして釣り堀もあります。
釣ったアジをその場で唐揚げにしてもらい、食べられます。
アクアマリンふくしまで撮った写真の数々をお届けします。
ギンカガミ
この魚は、世界で一科一属一種の珍しい魚。どこからか音を出すらしくて、数年前アメリカのスミソニアン博物館の研究者がその音を録音しに来たそうです。絶賛研究中の愛嬌のある形の魚。
スローロリス
魚じゃないけど、飼育されています。まるまってます。
フェネック
魚じゃないけど、飼育されています。まるまってます。
この二枚の写真から、一つの真実が浮き彫りになりました。
もこもこしてるやつが、まるまってたら、かわいい
これは覚えていて損はないです。
終わり際、ある水槽の裏側も見せていただきました。水族館スタッフさんもその担当者の方の許可がないと入れない区画に入れてもらいました。
水槽の裏側です。水温を保つため、断熱材の蓋をしています。
奥に見えるクッションみたいな生き物はダーリアイソギンチャクです。
何かマッドサイエンティストの研究室みたいです。
マッドサイエンティストの研究室を見たことはないですが。
とても貴重な体験でした。
【まとめ】
このプレスツアーを通じて、スタッフさんの生き物への愛着、探究心、好奇心を垣間見ることができました。
決してエンターテイメント性に傾きすぎることのない、ユーモアのある学者のような水族館。
たくさんの来場者の方がお越しになるように祈っております。
僕はこの水族館が一番好きです。
アクアマリンふくしまのスタッフさん、とても楽しい体験をありがとうございました。また行きます。
いつもノート購入、サポートしてくださる方々ありがとうございます。
ここからはとってものんきな個人的日記です。出演ライブや観た映画や本や音楽などの話が書かれています。なので本当に興味を持ってくださる方だけ入場ください。
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