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STARTUP LIVEまとめ

みなさんは話題のSTARTUP本を読まれましたでしょうか?

ご存知でない方のために、本書のイントロダクションから一部引用します。

本書はただのケース集ではない。
アイディアの見つけ方からチームビルディング、プロダクト作りやその検証方法、ユーザー獲得・グロース方法、そして資金調達まで、起業してからロケットスタートするまでに必要なアクションを、16社の起業形から共通項を可能な限り見つけ出し、体系的にまとめ上げた。

現役で活躍されている日本の起業家へのインタビューをまとめあげた1冊で、企業HPだけを見ていては分からない意思決定の背景などが創業者の言葉で詳かにされています。

そしてこの本にはまだ続きがあり、出版記念イベントとして、実際に登場する起業家の方々をゲストにYouTubeでライブ配信が行われています。

著者の堀さん、琴坂さんがゲストの起業家と対談する形式をとっており、視聴者からの質問にも答えていただけるという素晴らしいコンテンツになっています。

毎回1時間を超える大ボリュームとなっており、ぜひとも視聴することをおすすめします。

さらにチャット欄が隠れコンテンツとなっており、本作に登場する起業家だけでなく様々な領域で活躍されている方々がリアルタイムでやりとりしているのを見ることができます。

その上でこれは活字として記録を残しておきたいと思い、トークの中から何点かピックアップさせていただきましたのでぜひご覧ください。

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【第1回】有安伸宏さん

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動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=zIiuJ9yg1TU
現在の活動:個人投資家

■アイデアを見つけるには?

いろいろやった方がいい。自分のアイデアに固執せず、雑にいろんなことをやってバンバン打席に立っていくのが大事。人の目なんて気にせずに節操なくやっていけばいい。

難しく考えすぎてる人が多い。
アイデアは飲み会のネタレベルからはじめてよくて、言葉のキャッチボールから磨かれていく。

■事業開発のノウハウをどうやって身につけた?

事業センスを磨くにはインプットしていくしかない。事業センスある人とディスカッションするのも良い。
事業売却した後は(クックパッド社長の)穐田さんと週1回新規事業のディスカッションをした。10ヶ月くらいで脳内穐田さんが出てくるようになった。

自分は事業を始める段階では相談する相手がいなかったので、紙とペンを持ってカフェにこもったりしたが、今思えば非効率だった。

■アイデア探しはどうやる?

一次情報にふれまくる。

自分がすごい好きなこと(≒自分がずっとやれること)・他の人が不得意なことの2軸で探す。

■スタートアップの仲間探しに有効なコミュニティは?

学校、同僚。(ずっと長くやっていくので為人を知ってないときつい)

プロトタイプ作るくらいまでは1人でもいいと思っている。人は少なければ少ない方がいい。

■プログラミングはできた方がいいか?

プログラミングに限らず、会計の仕訳や会社法なども同じで、全体感を理解できる程度には知っておいた方がいい。

■正しい検証とは?

ヒアリングは参考になるが、ユーザーは何が欲しいかを言語化できていないことが多いので発言じゃなくて行動を見よう。

■学生にひとこと

自分が若い頃と違って、資本金1,000万円の縛りもなければサーバー代も高くない。

なのでフランクに週末起業などやってみればいい。BASEで販売してみたり、転売でもいい。登記する必要はない。

一度やってみると様々な生のデータが入ってくるので、フランクにビジネスをやってみよう。

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【第2回】古川健介(けんすう)さん

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動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=xzrG6eUXc3A&t=2613s
現在の活動:アル 代表

■アル誕生秘話

実はリリース寸前までいってたのがあった。プロダクトも事業計画書もできていた。

ちょうどそのころに出版社の偉い人から漫画業界が抱える問題の相談があった。IT業界にいい人いたら教えてと言われ、探してるうちに自分じゃないかと思い始めた。

リリース寸前の事業と漫画の事業のどちらがよいかと知人に尋ねると後者だったので、アルを始めることになった。

趣味が漫画くらいしかない。漫画にいろいろ救われてきたし、漫画が衰退していくと老後にも困るので、人生をかけてもいい事業だと思った。

■連続起業家の進化について

いまだに悩みは若手起業家とそんなに変わらない。(エンジニアどうやって採用しよう、ビジョンってあった方がいいのか、など)

数ヶ月後にこういうことになる、という引き出しはあるのでメンタルは安定するかも。問いは同じでも思考は深くなっているはず。

■どうすればけんすうさんに近づけるか?

初期の頃はセンスなんてないので、ひろゆきさんなどに「こういうサイトはどうか、こういうアイデアはどうか」と送りまくっていた。大体論破されるので、ダメなところを学んで精度を上げた。

まず作らないとわからない。自分だけのデータを貯めないといけないと思っている。たとえばとあるボタンがどのくらいクリックされたかなどの情報は絶対に表には出てこないので、そういう情報を貯めていく。

■インターネット黎明期みたいに起業ネタはないのでは?

2000年時点でそう聞いてたし、自分もそう思ってた。しかしそこからSNSが生まれたりしたので全然あると思う。定期的に言われるテーマ。

■Why now?について

GREE田中さんが仰っていた「波が来た時に沖にいないと乗れない」という言葉が非常に良い。

みんな波に乗ってる人を見て慌てて海に出るケースが多いが、これは大変。

「波待ちでキャッシュ切れるのでは」という意見もあるが、5〜10人ぐらいの組織なら無茶しなければ潰れないと思う。受託とかで食いつなげる。受託は3ヶ月の契約などができ、波が来たと思ったらすぐに後腐れなく打ち切れるので良い。

■チームに関して

みんな優秀なエンジニアを連れてこようとしがちだが、優秀な友達にエンジニアをやらせる方がいいのでは。これの成功例がFacebook。(同じ部屋にいたからCTOやらせて土日で教えて月曜からコード書かせる、みたいな話)

出来上がってる人は他からも引く手数多。仕事から始まった関係でできなかったらむかつくけど、友達ならそうはなりにくく、メンタルヘルスにも良い。

■場所について

特段の理由がないなら地方ではなく渋谷などにいた方が成功確率は上がる。

VCと会社の距離が近いと成功する確率が高いと有意に証明されたデータもある。物理的に遠いとケアできない。

たまたま会った時の10分の会話がヒントになることは多く、それができる場所にいる人は強い。

■自分の頭で考えることと、優秀な人の意見を聞くことのバランスについて

自分の頭で考えるのには反対派。バランスで言うなら1:99くらい。

自分より頭の良い人が必ず各方面にいるので、極限まで自分の頭で考えないで、一番良い答えをとっていくのが良い。

どう考えても世界で一番そのことについて自分が考えていて、自分が一番答えに近いというものがでてくるはずなのでそこに集中すべき。

自分の手柄が欲しいわけじゃなくて、会社を成長させないといけないと気づいた。自分が考えたとかどうでもよく、一番正しそうなものをとらないと死ぬと思うと自然とそうなった。

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【第3回】福島良典さん

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動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=85ZWBt3KWCk
現在の活動: LayerX 代表

■GunosyとLayerXって作り方だいぶ違うのでは?

実は一緒だと思っている。

Gunosyでやってたのはひたすらソフトウェア的な経営。自分にはかっこいいデザインは思い浮かばないが、数字が出るデザインは分かる。
なぜならひたすらA/Bテストを繰り返して、どうKPIにきいてくるのかを科学的に実験するから、勘で作る人より数字が出せる。

職人の技は残らないがソフトウェアの技は残る。Gunosyはある意味メディアのDXをしていた。

新聞とかテレビがメインだったログが残らない時代は勘に頼らざるを得なかったが、ソフトウェアでできる範囲が広がった結果、メディアは科学的な経営ができるようになった。

それがいま、物流や金融の世界にまでソフトウェアのコントロールが広がろうとしている。

ソフトウェアで科学的に経営するということに興味がある。

■大企業から仕事をとってこれるのはなぜか?

1度ある程度結果を出している。それを以て自分が実力者だと言うつもりはないが、少なくともそのおかげで自分の言葉に信頼性が生まれる。

昔は大企業にはデジタル化にためらう方が多かったが、分かっている人と組むしかないという大きなマインドチェンジがここ10年で起こったように思う。

■PKSHAのようなモデルはLayerXに影響を与えているか?

あのやり方で上手くいくのは新鮮に思っていて、参考にはしている。

PKSHAは受託だと勘違いされがちだが、トランザクション型のフィーで稼いでいる。カスタマイズをすごく頑張るSaaSというイメージ。
PKSHAや自分たちは営業する数を絞って、その代わりトップクライアントからしっかり予算をいただく。その分しっかりカスタマイズする。

一般的にSaaSが対応としているのは何万社という規模だが、たとえば証券会社でちゃんとした規模なのは10社ほどしかなく、10社に汎用的なプロダクトを作る意味はあまりない。

■受託はスケールしづらいと思うが、どう伸ばすのか?

たとえばLayerXは三井物産と合弁でアセマネ会社を持っており、そこにLayerXのシステムを入れている。

しかしシステム費で収益をあげたいわけではなく、システム上に乗るトランザクションが大きくなればその分もらえるフィーも大きくなるので、そういったスケールを目指している。(顧客数をのばすというのではなく)

自分たちを外すとコスト効率が悪くなってしまうという状態をいかに作れるかという話だと思っている。

■Gunosy時代の失敗で、LayerXで生かしたいことは?

避けられる失敗と仕方ない失敗がある。

例えば非常に成長していて、少々組織が痛んだとしても売上や利益を追求するタイミングが会社経営にはある。

だからと言ってLayerXで同じような状況になったとき、そこで組織を怖さないような意思決定をするかと言われるとそうではないと思っている。

失敗にはトレードオフがつきもの。組織もうまく回って、ビジネスもうまく回って、将来のリスクも抑えられているなんて状況はあるわけがない。

今の利益を刈り取っていると、実は将来のリスクを背負ってしまっているみたいなことはある。文化を重視するあまりマネジメントにコストをかけすぎて成長が止まってしまうということもあると思う。

LayerXがとろうとする反面、犠牲にしているもので言えば「短期の急激な成長」。広告費かけて伸ばすビジネスでもないので、いろんな手を尽くしながら1社1社やっているので長期スパンになる。

■採用環境はどうか?

マクロで見るとベンチャーに対する寛容度は上がってきていて、スタートアップ全体で採用は10年前より楽になっている。

■優秀な方を説得するには?

基本的には自分が考えていることをしっかり話すこと。(なぜその産業にかけるのか、その意味は)

たとえばメルカリにいる人に対して、すごいto Cサービス作るので来てほしいと言っても響くわけがない。(日本有数のto Cサービスなので)
そうではなくて、「DXという文脈があって、〇〇という課題を解決できる」という意味付けをするときてくれるチャンスが生まれる。意味がない会社には来ない。

■何が福島さんを成長させたのか?

自分自身が競争にさらされたのが大きかった。スタートアップの世界は自分でコントロールできるので、サボれてしまう。しかしその分のちのち倍のダメージを受けたり、様々なKPIでフィードバックを受けるのが大きい。

スタートアップというプロセスすべてで成長した。

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【第4回】赤坂優さん

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動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=Bi7l1q0742o&t=27s
現在の活動:WINDANDSEA 代表

■起業のタイミングについて

自分は2年半ほど企業に勤めて広告営業などをやっており、集客力などの力が身についている感覚はあった。将来の経営陣とも出会えたのでよかった。

■チームビルディングについて

当時はインターン求人媒体が出始めた頃で、運営しているのもベンチャー2社くらいだった。掲載料10万円のところを20万円払って良い位置をジャックさせてもらい、優秀な学生を片っ端から面接していった。

当時から1on1を重視していた。
四半期に1回、1人1時間、正社員もアルバイトも問わず全員と面談していた。昇給も四半期に1回設けており、頑張る動機づくりを意図的に作っていた。

2回目のチャレンジでチームビルディングにも変化があった。

前回(Pairs)はマイクロマネジメントを結構行っていたが、今回のチャレンジではできる限り最初からミドルに任せていくことを意識している。

カルチャー設定の重要度が増した。採用も楽になったし、意思決定もブレがなくなった。
1回目のときはそんなものはまったくなかったが、今思えばそれでよかったと思う。日銭を稼がなければ死ぬ環境でビジョンとかミッションとか言ってる余裕はなかったし、受託やりながらではなかなか定まるものがなかった。

■メンターの存在

自分たちにはメンターがいなかった。社交的でもなければIT業界に人脈があったわけではなかったので、シンプルに頼れる人がいなかった。(いたなら頼りたかった)

現在70-80社にエンジェル投資をしているが、これがすごく学びになっている。起業家は1次情報が命で、彼らが経験してダメだったこと・上手くいったことを聞けるというのが本当にためになっている。

■Pairsをはじめた経緯

労働集約からの脱却はずっと社内で唱えていた。時間を切り売りするのではなく、かけた時間がそのままアセットとして積み上がっていく事業がよいと思っていた。

Pairsをやる決め手となったのは以下。

自分たちが持っていたアセットとかなり噛み合った。
当時は多くのクライアントからFacebookアプリの受託開発をしており、Facebookログインを使ったサービスにはかなり近しいポジションにいた。

iOS / Androidスマホアプリの受託開発も2年ほどしてノウハウを貯めていた中で、デスクトップでデーティングアプリが出てきた時にそれをスマホUXにしていくのは比較的やりやすかった。

受託は悪だという論調をよく見かけるが、受託をやっていたので沖にいれたのがかなりよかった。(第2回のけんすうさん談を参照)

■to Cのサービスで専門家は抱えた方がよいか?

当時自分たちはできなかったが、やはり士業などの専門家を入れてダウン再度リスクを減らすのは必要だと思う。

■マッチングアプリが好きだったからPairsを始めたのか?

実は自分はPairsを始めるのには反対で、始めた時でもエウレカではやらずに 専用の他の会社を作ったほど。(出会い系だと思われるから)

サービス利用自体の経験はなかったが、リサーチの一環として他社のサービスを使ってみた時に感動した。ネットだけでメッセージをして実際に出会うまでの体験を自分の身でしてみたところ、インターネットの可能性に改めて驚かされた。出会い系では終わらない可能性をひめていると思うようになった。

それまでは迷いもありブレーキがかかっていたが、その感動以来アクセルを踏めるようになった。

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【第5回】佐藤裕介さん

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動画リンク:https://youtu.be/uKEk1xHUeY0
現在の活動:hey 代表

■佐藤さんの原点とは?

ゲームを作りたいから小学校の頃にプログラミングをするというのは世代的にあった。

中学生でゲーム掲示板を作ったが大人に荒らされてしまい、なぜかバイクのパーツ取引所になってしまった。しかし13歳が作ったもので大人が喜んでいることに世界が拡張されたような気がして感動した。

そのときあたりから、ネット業界で仕事がしたいと漠然と思うようになった。

■経営者としてのパッションはどこにあるのか?

今はheyのお客様が好きだからやっている。学ぶことが多い。

「未来にある当たり前の習慣を今現在やってるような、変化の先端にいる人が世の中にはいるので、その人を満足させるようなものをつくれ」という趣旨のPaul Buchheit(Gmailを作った人物)の言葉があるが、heyのお客様にもそういう人たちがいる。

彼らがやっている習慣を学ばせてもらい、ある程度汎用化し、予備群以降の方にも提供したい。

自分の好きなテクノロジーが未来人のような人たちの習慣を一般化させていく時、安くなったり簡単になったりして広まっていくが、そういう貢献ができると面白いなと思う。

■失敗する起業家に共通する点は?

失敗は無数の要因が組み合わさってできているもので、ひとくくりにはできない。

逆に上手くいっている組織はファクトベースだとか、物事を進めるのが早いとか、政治が少ないとか、当たり前のことを当たり前にできているという意味において似通っている。

失敗から学ぶとはよくいうが、起業に限っていえば本当に複数の要因があるので難しい。

■持たないものが創業するには?

市場に対するエントリーチケットには、非常に高いものから無料のものまである。無料のところは競争過多で、heyを始める際にはある程度自分でお金を払ってやっている。

業界水準以上の人間が、業界水準以上にコミットすれば基本的には結果が出る。これをやる上で「若い」が武器になることも結構ある。

たとえば投資銀行やコンサルに行けるような東大生が、Aという業界にきて睡眠時間を削って猛烈に働くと勝てるものっていっぱいある。
「うちは東大生なんてきません」「全員が18時に帰ります」というような業界は実は多い。そういう事業の立ち上げ方が持続的かと言われるとそうではないかもしれないが、短期的・急激に立ち上げるにはアリ。

FreakOutも広告のプロではない2人が立ち上げたが、業界平均を超える優秀な人が業界平均を超えて猛烈に働いたから勝ったという部分が大きい。

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【第6回】庵原保文さん

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動画リンク:https://youtu.be/LY8K-_QRAm0
現在の活動:Yappli 代表

■注目されていないとき、なぜ事業を信じ続けられたのか?

創業2年は本当に辛く、2度と戻りたくない。

起業は賢いかどうかより忍耐力だと思う。特にBtoBのソフトウェアは価値を理解してもらうのに時間がかかる。

その中で耐えられたのは小さいながらにも何社かコアカスタマーがいたから。自信をなんとか保てた。

2010年代初期はWeb対アプリ論が頻繁にあって、アプリはまだまだおもちゃだと思われていた。

ヤフー時代に、Webには出せないUXをアプリが実現しているのを見てアプリの時代になるなと思った。

自己資金だけだったら諦めていたかもしれないが、ヤフー出身の自分がヤフー関係者から出資を受けたので、あいつら失敗したんだと思われるのが嫌だった。さらに当時のヤフーは出戻り禁止だったことも頑張る動機になっていた。

■開発に2年かかっているが、競合に先に出される不安はなかったか?

非常に不安だった。

何者でもない自分たちが思いついて開発しているプロダクトなんてIT業界のイケてる方々ならいくらでも作れるだろうと思っていたし、立ち上げた後でも数年はビクビクしていた。怖すぎてGoogleアラートにあらゆるキーワードを入れていた。(アプリ+開発、アプリ+制作、アプリ+ツールなど)

■自社のプロダクトが脚光を浴びていない、シード期の起業家へアドバイス

人数は少なくてもいいので、熱狂してくれるユーザーがいるかどうかというのはひとつのバロメーターになる。

閉塞感との戦いなので、自分たちがいかにイケている会社かというモチベーションを維持するためにもピッチに出たりして、一瞬でもいいから業界の話題になるのも大事。

■モチベーションの高め方

赤坂さんと同じで、映画ソーシャルネットワークをずっと見ていた。ザッカーバーグと同じ気持ちになるためにサントラを買って毎日聴いていた。

■失敗を予防するためには?

最近は顧客数も増えてきて、プラットフォームに対する要望が400社分くる。

採用面接でも会社全体でも話すことだが、残念ながら自分たちは特定の1社を幸せにすることはできない。そうではなくて8割のお客様が幸せになるような機能開発をしている。

特定の1社から多額の予算を用意するからもっと個別カスタマイズしてほしいという声をもらうことは実際にある。
しかしそれをしてしまうと時間が半年止まってしまう。その半年の間にプラットフォーム全体が強くなるような機能開発をやっていくという意識をしている。

上記のような考えは失敗から生まれている。過去に、顧客から言われたタイミングで開発するということをして鳴かず飛ばずだった。

全体最適、最大公約数の機能開発。

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【第7回】中川綾太郎さん

スクリーンショット 2020-06-19 21.49.40

動画リンク:https://youtu.be/gtcFL_WuGWw
現在の活動:newn inc. 代表(stand.fmなど)

■音声配信は競合が多いようにも思うが?

競合は気にしていない。そもそもスタートアップは受け入れられるレベルになっていないのが多く、競合ゼロだったとしても上手くいかないサービスがほとんどだという前提に立っている。

競合が理由で上手くいかない程度の事業はやらない。競合がいて上手くいかないのは、単純に資本の殴り合いか、とるべきアセットを奪われてしまう場合くらいだと思っている。

後者ならそもそもやらないし、前者ならまあ頑張ろうというくらいで考えている。

■好みの設計について

自分の好みは、グロースするシステムが内包されているプロダクト。

伸びるかどうかは設計で決まると思っている。
Paidで伸ばすのを許容できるプロダクト設計なのか、Non-Paidで伸びるエンジンを内包しているプロダクト設計なのかしか見ていない。

みんなが好きなのは、ユニットエコノミクスを合わせて調達して踏むタイプ。これが一番簡単だが、ユニットが伸びる効率が決まったら、あとは調達できる金額で成長速度が決まってしまう。計画より上振れすることはなく、いつまで伸びるかもある程度分かってしまうので楽しくはない。

想定を超えるグロースを描く可能性のあるバイラルの方が夢があって面白い。

■サービス作りの姿勢

みんないろいろアドバイスをくれるし、それは正しい。(山田)進太郎さんのアドバイスなんて全部正しそうに聞こえる。しかし、正しそうなアドバイスを全部足しても、すごいサービスにはならない。

いろんな人の意見を聞きながら、いろんな人の意見を無視し続けないとサービスは作れないと思っている。

stand.fmへのアドバイスに、「日本人はランキングが好きだからランキングのシステムを導入した方がいい」というのがよくある。それで成功する会社もあるが、自分はユーザーを競わせるのが嫌。

アイデアがダメなら納得がいくが、実行力の問題で上手くいかないのは耐えられない。(後からやってきた人が上手くいってしまう)

特にコンシューマービジネスはアップサイドが計れないことが多く、やってみなければわからない。
だから金額ではなく仮説で撤退ラインを切るようにしているが、そうするとstand.fmが迷走していたころに9,000万円くらい溶けた。

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【第8回】堀井翔太さん

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動画リンク:https://youtu.be/UbJ03GZA1D0
現在の活動:2度目の起業にチャレンジ中

■独立のタイミング

新卒で事業会社に入って子会社代表までやらせてもらったが、4年経ったところで退職した。起業した方が自分の学びが大きいのではと思えたときに独立した。

プライベートでプロダクトを作っていてたまたま良いテーマが見つかったのと、最悪事業が失敗したとしても受託なりなんなりで食っていけるだろうという自信ができていたので思い切れた。

■市場規模を聞かれた時の話

フリマアプリの市場はどれくらいあるのかというのはものすごく聞かれたが、まともな説明はできなかった。1番最初に調達した時の資料には市場規模200億円と書いてある。(現在7,000億円ほど)

C向けのサービスで市場をゼロから作り上げる場合、市場規模を尋ねるのはナンセンスだと思っている。(計測が本当に難しい)

自分の場合は市場規模の説明はさらっとしかしないことが多かった。

■ユーザーインサイトの見つけ方について

まずは課題に対するペインの深さ、熱量の大きさをしっかり理解するようにしている。サイズ的な広がり(どれくらいの人数に使ってもらえるのか)もその後で見ている。

最初はニッチでも問題なく、とにかく井戸の深いプロダクトを作るのが大事。

■大人の連続起業家が自分のマーケットに殴り込んできたら?

自分の場合はメルカリの山田さんが当てはまる。

自分が勝負してるゲームのルールを早いうちに把握するのは重要。
CtoCの場合は規模を追求するゲームという面があったので、後発でも規模を大きくする術(メルカリの場合はTVCM)をとれば勝てたというのがあった。

自分が過去を振り返って反省するとしたらチームに大人があまりいなかったこと。相手より先にお金や経営陣など、自分に足りないパーツを埋めるのが大事。

(以下は資金力勝負の話について、YJC堀さんが語った孫さんと起業家のとあるミーティング)

■課題を抽出してサービス化する能力はどうやって身につけるのか?

いかに気づきを得られるかが重要。気づきは訓練しないと身につかないと思う。

特別なことをやっているわけではなくて、ひたすらインタビューして傾聴する・観察するのが大事。

何かの気づきを得た時にそれを実践してみる。自分だったらどう上手く解決できるかというふうに考えるのを繰り返す。

あとは自分でも不合理を体験してみてインサイトに精通する。

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【第9回】鶴岡裕太さん

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動画リンク:https://youtu.be/wQ9gv-hWeTs
現在の活動:BASE 代表

■競合とどう戦ったのか?

新しくネットショップを作りたい人の一定数を獲得しているので、広告費をつぎ込んで短期的に顧客を獲得するというモデルではない。

最後までマーケットを信じて1番強く集中したチームが勝つので、プロダクトの価値、ブランドの価値をあげることに集中した。

SNSをハックしてユーザー獲得する系の事業もあるけど、BASEの場合はそうではないことに気づいてからは周りを気にしなくなった。(いまだに6〜7割くらいは自然増でユーザーが増えている)

たとえば、BASE2年目のときにヤフーショッピングが無料化した時はどうなることやらとは思った。
とはいえそこにアジャストするかといえばそうではなかった。今作っている機能は今月のKPIに反映されるのではなく、来年くらいの数字に反映されるので、短期的な視野は持たない。

■ユーザーの発言と実際のニーズについて

もちろんカスタマーサポートはしっかり確認している。

しかし、ユーザーからAという機能が欲しいと言われてAという機能を作っても、プロダクトがユーザーの期待値を超えない。

なぜそのニーズがあるのかという深掘りの方が大事。

■その落ち着きはどこから来るのか?

物事を長期で捉えることは意識している。SBIの北尾さんなど本当の成功者は本当に長いビジョンで物事を考えているし、足元の微々たる変化など大したことではないということを彼らから学んだ。

■何者でもない大学生にアドバイス

コミュニティに入るしかない。自分はCAMPFIREでインターンしていて、BASEを創業する前から家入さんや太河さんによくしていただいた。

彼らからの繋がりでメルカリ山田さんやCA藤田さん、GREE田中さんとのつながりができた。

当時CAMPFIREにいれたのがよかった。インターンに行くのはすごく良い。

インターネットが好きで、クラウドファンディングすごいなという感覚はあったが、それを作る側になりたいというのは最初から思っていたわけではない。家入さんに会えるし応募してみるか、くらいの感覚だった。

■憧れている起業家は?

身の回りにいる人はみんなリスペクトしているが、作っているプロダクトがいちばん好きなのはジャックドーシー。

TwitterもSquareもスモールな方々をエンパワメントするという思想で、個人をすごく信じている人だと思う。

■BASEの40年後について

基本的に仲介業者というのはテクノロジーで排除されて最適化される運命にあると思っていて、40年後のECを見た時にBASEがそこにいれるのかというのは大きなテーマ。

長い目で見ると、個人と個人が直接やりとりし、オンオフの境目なくシームレスな体験ができるという世の中になるとは思うが、その未来がいつくるかはわからない。

オンラインで価値の交換が行われるようになるというのは創業当初からベットしているところで、世界中にある小売店がすべてオンラインで商売を行っている世の中になっているといいなと思う。

■ブランド作りについて

ネットショップを作るならBASEがおすすめだという口コミの結果がそこに現れていると思うので、自然増がどれくらい増えているかはとても大事。

SNS上でのフィードバックは良いものも悪いものもしっかり見ている。

■辛い時のルーティンは?

たとえば、自分の母の「辛い」と孫さんの「辛い」は絶対値で見ると非常に大きな差があるのは間違いない。しかし、辛さのベクトルやキャパシティの違いから、相対的に見ればどっちも「辛い」ことには変わりはない。

なので、「全員辛いはずだから、結局辛くないじゃん」と思うようにしている。

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【第10回】松本恭攝さん

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動画リンク:https://youtu.be/tBpf5FW8IU0
現在の活動:ラクスル 代表

■熱狂の源泉は何だった?

ずっと事業について考えていると未来と現在の境目がなくなってきて、「これはもう実現されている」「実現されていないなんて何事だ」「早くこの世界を作らなければ」という気持ちになる。

そもそも熱狂の源泉は言語化できない。何故という問いに答えられないもの。

■「世界はこうあるべきだ」という姿勢が人一倍強いように思うが、原体験があったりするのか?

大学時代。

高校時代は進学校のまんなかくらいの成績で、決して優等生ではなかった。スポーツが特にできたわけでもなかった。

大学に入って国際ビジネスコンテストをやるサークルに入った。

企画の段階からだれも中国にも韓国にも友達がおらず、さらに英語も喋れない。予算も1,000万円かかるのに1円もないというバカげた団体が面白そうだったから入った。

東大の教授に話をもっていくと、できない理由をひたすら並べられた。マッキンゼーのアソシエイトからもいかにダメか言われた。外務省からは日中関係が危ないのだからそんなことするなと言われた。

その1年後には中国と韓国に100人以上のスタッフを用意し、様々な財団から1,000万円の寄付をいただくことができ、第一回目から大人気イベントになった。

大学教授も経営コンサルタントも国家官僚も無理だと言ったのに、18,19歳の若者が実現できたことが強烈な原体験になった。

多くの人は世の中は変わらないと思っているが、想像できることは実はほとんど実現できるんじゃないかというこの世の真理のようなものを得た。

シリコンバレーに数ヶ月バックパッカーとして行ったとき、みんなMake the world better placeと恥ずかしげもなく言っていたのが印象に残っている。

世の中は主体的に変えることができると知ることができた。

■意思決定・マネジメントで意識していること

7割〜8割の意思決定については「意思決定しないこと」を心掛けている。

最初にルールを決める。例えば予算を組むときに採用をするかどうかという議論になるが、その事業部の一人頭の売上がn%改善しているのであれば自由に採っていいというふうにしている。

ルールを一定程度きめて、その中で自由度をもって判断できるようにしている。どういうルールを作るかを考えている。

2割〜3割の論理的ではない意思決定においては、直感で決定したりもする。もちろん数字も見てはいるが、数字をみて決定できるのならそれは意思決定とは呼ばない。

人の成長のほとんどは経験によって規定されると思っている。社長はいろんな人と会うことが多く良いインプットが多いから成長しているのであって、優秀だからというわけではない。

だからこそ自分が経験した環境を極力そのままの状態で渡すことを心がけている。環境のデザインを意識している。

■投資を断られることはなかったのか?

めちゃくちゃ断られた。印刷はダメだと各所から言われまくった。

しかし資金調達はすごく好きで、シリーズごとに必ず40社は当たると決めてリストアップしていた。

断れることの方が多いが、その度にフィードバックをもらえるのでブラッシュアップされていく感覚があった。量が質に転嫁する。

■ラクスルの経営陣をどうやって口説いたのか?

「時間の半分以上を採用に割け」というVISIONAL南さんの言葉を聞いて必死に頑張っていた。

田部さんは2回断られたし、福島さんは1年くらいかけて説得した。

「自分より優秀な人で、ビジョンに共感する人を採用する」だけを意識した。

実績のない人が5年経つと日本を代表する人になる。だからこそ環境を提供すること、環境を奪わないことは心がけていた。

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【第11回】倉富佑也さん

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動画リンク:https://youtu.be/CFuYVNkM3tU
現在の活動:ココン 代表

■学生起業についてどう思うか?

ビジネスはすべて結果の世界なので、学生だろうが社会人だろうが特に関係はない。

■若くて実績がない状況で目上の人にアドバイスをもらうには?

最初は経験もなくギブできるものは何もないので、目上の方に会う前にその方の本は全部読んでおいたり、敬語のてにをはを間違えないように学んだりと当たり前のことに丁寧に取り組んだ。

こういうビジネスをやろうとしているという手紙もよく書いてた。FacebookのメッセンジャーでCyber Agent藤田さんにDM送ったりもした。(あくまで失礼のない範囲で)

■資本政策について

創業初期にアグレッシブにダイリューションしすぎないように。

ココンではいきなり自分のシェアが50%ない状態から始めてしまったので後々苦労した。

インセンティブ設計に関しても、極力生株の譲渡ではなくてSOの付与にするなどして将来にわたってコントローラブルな設計をした方が良いと思う。

■いま学生として起業するならどの領域?

強いてあげるなら医療。

これから技術が入っていく領域は激変していく領域。食や医療などは人々への影響が非常に大きいので、著しい変化が今後起きると思う。

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補助資料


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