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ポケマルで買ったもの

私がポケットマルシェの存在を知ったのは、非常事態宣言中の4月半ばでした。その頃、スーパーに買物に行く時にもウイルスが気になっていたので、肉や野菜などの食材もなるべく通販で買おうと思い、いろんなショッピングサイトを見て、どこが良いのか探していたんです。

結局、肉や野菜は普段使いのスーパーであるOKストアが最強だという事が分かり、数日分をまとめて買いに行く事にして、Amazonや西友などのネットスーパーを使うのはやめました。そもそも、その頃これらのネットスーパーには注文が殺到していて、注文しても届くのが10日後みたいな感じで、まともに機能もしていませんでした。

そんな時に、ポケットマルシェに出会いました。生産者の人から直接買うシステムという事を知り、すごくワクワクしました。

私は仕事で撮影やロケハンで地方に行くと、道の駅とかサービスエリアで売っている地元で取れた野菜なんかを買うのが好きなんです。食べたこともない野菜が置いてあったり、農家の人自身が漬けた漬物なんかをよく買うんです。

値段が安いからという理由ではなくて、土に近い感じがするんです。「そこで取ってここに持ってきた」みたいな感じと言いますか。その土地で取れた魚なんかも売ってる時がありますが、さすがに家に帰るまでに時間がかかるので買えませんが、野菜はよく買うんです。

ポケットマルシェを見た時にもそんな感じがしました。最初は恐る恐る値段の安いものから買いました。

一番最初に買ったのは、佐賀県武雄市のミヤハラ農園さんのスプラウトにんにく鉄子です。にんにくから芽と根が出ているものです。私はそういうちょっと変わったものが好きなんです。そして、20個で500円というものすごい安い値段でもありました。送料も250円。すぐに届き、天ぷらにして食べました。ホクホクしてすごく美味しかったんです。

ファーストインプレッションが良かったので、すぐに次の注文をしました。
次は、北海道虻田郡留寿都村のよしかわファームさんの「熟成とうや」というジャガイモです。非常事態宣言中だったので、10kg買いました。10kgで1,144円。送料が1,100円です。大量のジャガイモが家に来たので、ポテトサラダを作ったり、マッシュポテトを作ったりしました。マッシュポテトって凄くシンプルなんですけど、作ると美味しいんですよね。ジャガイモはかなり日持ちすると思ってましたが、意外とどんどん芽が出てきてしまったので、皮を剥いて程よいサイズに切って、大量に冷凍しちゃいました。

そして、その頃サイトを見ていると、「新たまねぎ」というワードがたくさん目に入ってきました。玉ねぎだったら日持ちが良いと思い注文しました。
兵庫県南あわじ市の池田ファームさんの新玉ねぎです。10kgで2,473円。送料が748円です。実は新玉ねぎと普通の玉ねぎは違って、新玉ねぎはそんなに日持ちがしないんだと、後から分かりました。でも、この新玉ねぎが感動的に美味しかったんです。スライスして水にさらして食べたり、酢漬けにしたり、半分に切ってオーブンで30分焼いて食べたり。何よりも、玉ねぎがあんまり好きじゃない娘が「淡路島産なら食べる」と言って食べるんです。

どこで覚えてきたのか「淡路島産なら食べる」という娘に対して、北海道産だろうが千葉県産だろうが、「これは淡路島産だよ」と言って食べさせて来たんですが、いまいち食べなかったんです。まあバレてたからでしょうね。でも、今回はダンボール箱に「淡路島」という文字が書いてあるので本当なんです。そして、本当に娘はこの新玉ねぎをバクバク食べました。ブランドってすごいなとも思いました。「淡路島」と書いてあるだけで美味しいと思うんですから。

新玉ねぎはその後、もう一度10kg買いました。兵庫県淡路市のTomyfarmさんの新玉ねぎです。もちろん淡路島産の玉ねぎにしました。新玉ねぎって最強だなと思いました。スライスして食べるとサラダになりますし、焼いたり炒めたりしても良いですし、しかも体にも良い。なかなかの野菜ですよね。

次に買ったのは、滋賀県高島市の中村水産さんの琵琶湖産・稚鮎小鮎です。琵琶湖産の鮎を料理してみたいとずっと思っていたので、これを見つけたときには即買いでした。1kgもあるので、まずは半分を天ぷらにしてみました。半分と言っても500gもあると、ものすごい量の天ぷらになります。もちろん、ものすごく美味しかったんですけど、次の日も鮎の天ぷらという感じでもありませんでした。食べすぎちゃったんでしょうね。

でも、早く食べないと痛むと思い、佃煮のように煮てみました。小鮎はお腹の部分が柔らかくて、届いた時にも内臓が出てしまっているものも多かったので、煮たらグズグズになって全滅するかもしれないと思いました。でも、みりんを入れて煮ているうちに身が締まってきて、出来た時には身が崩れることもなく、カタチがしっかりしたまま仕上がりました。

うちにはアゲハチョウを呼び寄せて卵を産ませて観察するためのサンショウの木があるので、そこから葉っぱを少し取って、稚鮎の煮物に乗せて食べました。これが予想を覆して、天ぷらより美味しかったんです。鮎の内臓の苦味とサンショウの香りで、ウナギのような感じでした。

次に買ったのが、愛媛県南宇和郡愛南町の宝水産有限会社さんのゆら鯛です。ゆら鯛というマダイのブランドのようです。学校給食用に養殖していたものが、学校が一斉に休校になった影響で出荷できず、ポケットマルシェで売る様になったとの事です。私は写真を見た瞬間に買いたいと思いました。その理由は皮付きのままサイコロ状にカットされていたからです。

私はマダイの昆布締めが本当に好きなんです。でも、スーパーで買ってもマダイは高いし量も少ないし皮も付いてないし、あまりやれなかったんです。でも、1kgを3,564円で売っていたので、800円の送料も気にすること無く注文しました。そして、1/3は刺し身で食べ、1/3はカルパッチョにして、1/3は昆布締めにして食べました。どの食べ方も最高でしたが、下馬評通り昆布締めはメチャクチャ美味しかったです。

私は魚の刺し身は皮付きで食べたいんです。カツオも銀色の皮が付いている刺し身が好きなんです。マダイの刺し身を皮付きで売っていることはほとんど無いので、これを見つけた時は夢のようでした。しかもそれを昆布締めで食べられるなんて。

このゆら鯛は、あまりにも美味しかったので、リピートしています。そして二回目は全部を昆布締めにしました。一回目はパックから出してそのまま昆布の上に乗せてしまったのですが、二回目はシッカリ水分を拭き取ってから昆布に乗せたので、仕上がった時のネットリ感がすごかったです。しかも、どこかの店で食べると、昆布締めなんてちょっとしか食べられないのに、家で1kg作ってるから、イヤというほどたくさん食べられるんです。これは3回目のリピードが確実にありますね。

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次に買ったのは、山梨県甲州市の雨宮農耕さんの皮付きヤングコーンです。4kgで50本、2,160円でした。ヤングコーンも季節モノなので、新鮮なものはその時にしか食べられません。ヤングコーンは皮がついたままオーブンで焼いて、ヒゲごと食べたりしましたが、何よりも美味しかったのはぬか漬けです。私は自粛生活を充実させるためにぬか漬けも始めていたんです。ヤングコーンが家に届いた時、もしかしたらヤングコーンもぬか漬けになるんじゃないかと検索してみたら、当たり前のように存在しました。皮を剥いたヤングコーンを、ぬかに2〜3日漬けておくんですけど、これがもうホントに美味しいんです。シャキシャキした歯ごたえのあるぬか漬けです。

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次に買ったのは、千葉県旭市の治吉丸さんの九十九里産・大粒活ながらみです。ながらみというのは、海に棲む巻き貝のダンベイキサゴの事です。1kgを1,647円で買いました。私は静岡で生まれ育ったので、このながらみという貝はよく食べていましたが、東京に出てきてからはほとんど食べることがありませんでした。調べてみると、全国的にメジャーなものではなくて、割と地域的な食材なんだということが分かりました。最近は、実家に帰った時にたまに食べる程度だったので、懐かしくなって購入しました。

これは「お魚検定」を受ける予定の息子に、知識として食べさせておきたいのもあったんですが、逆にはまったのは娘の方でした。美味い美味いと言ってバクバク食べていました。「どのぐらい美味しい?」と聞いたら、「人生の中で三番目に美味しい。マカロンと同じぐらい美味しい。」とのことでした。ながらみとマカロンを同時に想像すると、口の中がなんかおかしくなりますけど。

あまりにも娘が美味しいというので、娘の誕生日にもう一度リピートしました。その時にはもう塩ゆでして冷凍したものしか出回ってなかったのですが、やっぱり美味しかったです。

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次に買ったのは、愛知県豊川市の花木香の森ファームさんの特大サイズ・ジャンボにんにくです。1kgを1,836円で買いました。私がジャンボにんにくの存在を知ったのは実は今年の3月で、千葉県の鋸南町でロケをした時に、道の駅で売っていたんです。ジャンボにんにくって本当に大きいんです。私がその時買ったのは、かぼちゃぐらいの大きさがありました。あまりにもビックリして2つ買ってしまいました。よく言う「にんにく一片」が、握りこぶしぐらいあるんです。その時の感動があったので、ポケマルで見つけてすぐに買いました。

ジャンボにんにくは、みずみずしくて、にんにくのニオイはちょっと弱いんですけど、一片が大きいので料理で使うのが楽なんです。にんにくって皮を剥くのが面倒くさいので、一片が大きいとすごく助かります。

にんにくは常に家に置いておきたいので、ジャンボにんにくを使い終わってしまったら、今度は普通の大きさのにんにくを、ポケマルの別の生産者の方から買いました。いつも割と適当に安い輸入にんにくをスーパーで買っているのですが、ちゃんとした国内産のにんにくを買うと香りが全然違いますね。にんにくのニオイもしっかりしつつ、美味そうなニオイがするんですよね。にんにくを割と多めに入れたペペロンチーノを作ったら、メチャクチャ美味しかったです。

次に買ったのは、新潟県村上市の漁師直送昭和丸さんの地魚干物詰合せです。ポケマルでもいろんな地域からの干物が売られていますが、こちらの干物はアジやカマスのようなメジャーな魚ではなく、マイナーで普段店頭にも並ばないような未利用魚なんです。私はこういうのに弱いんです。未利用魚をそのまま穫れたてで売っていても惹かれますが、それをさらに加工しているところにとても興味を惹かれました。届いた魚は、イシモチ、サドアマダイ、カナガシラ、ホッケ、ミシマオコゼ、ハタハタ、アカガレイ、クロガレイ、でした。これだけ入って2,500円です。ホッケやハタハタはメジャーな干物の魚ですが、ミシマオコゼの干物なんて本当に珍しいと思いました。ちょうどその頃、私が忙しくしていたので、ほとんど家族に食べられてしまいましたけど。特に息子に。息子は「美味い美味い」言って食べてました。

ちゃんと魚の姿の写真を撮っておけば良かったんですけど、魚種の記録用にパッケージの名前のところしか撮ってませんでした。こんなことじゃ、人気ブロガーにはなれないですね。

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次に買ったのは、静岡県熱海市のおさむ商店さんの天然物ナマコです。中ぐらいのナマコ3匹で1,620円でした。ナマコに関しては冬が来ると息子から「ナマコ取り寄せる?」と毎年聞かれるんです。「そうだね〜」なんて言って受け流していたら、シーズンが終わってしまいました。そうこうしていたところ、ポケマルで活ナマコを発見したんです。早速取り寄せて捌きました。息子は「ナマコの内臓でこのわた作れない?」と言うんですが、どこからどう内臓なのか分からなかったので、このわたを作るのはやめました。「このわた」というのはナマコの内臓の塩辛なんです。かなり珍味だそうで、息子は一度食べてみたいんだそうです。次回はもう少し調べてチャレンジしてみようと思います。

ナマコは包丁で捌くのは簡単なんですが、その前のヌメリ取りがちょっと大変です。庭から2cmぐらいの小石を20個ぐらい拾ってきて、大きめのザルの中にナマコと一緒に入れてひたすら振るんです。もう腕の限界が来るまで振り続けるんです。そうすると、その石にナマコのヌメリがベットリ付いて、ナマコのヌメリが取れるんです。でも、やってもやってもヌメリが出てきたので、途中で諦めました。以前取り寄せて食べた時には、ヌメリ取りをせずにただ捌いただけで食べましたが、臭みもなく十分美味しかったので。今回のナマコも、コリコリして美味しかったです。

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次に買ったのは、熊本県阿蘇郡高森町の有限会社川部養魚場さんの湧水やまめ稚魚セットです。あの有名なやまめの稚魚だけを集めたものです。内臓が処理されていて1kgで2,484円でした。単純にやまめの成魚を取り寄せるのは普通すぎて惹かれないんですけど、あえての稚魚というところにグッと来ました。想像するに、素揚げにして塩で食べたら絶対に美味しいと思ったからです。500gのパックが2つ入っていて、まずは1つ目を解凍して、片栗粉をさっと付けて揚げてみました。もう本当に美味しかったです。息子に「残ったら南蛮漬けにして欲しい。」と言われましたが、残るはずもなく全部食べてしまいました。まだもう1パック残っているので、次は半分は焼いて、半分は煮付けにしてみようと思います。

次に買ったのは、北海道小樽市の高野漁業・第18高誠丸さんのエゾバフンウニです。3パックで、12,350円でした。エゾバフンウニは本当に美味しいウニで、昔はよく取り寄せて食べていたんですが、子供が出来てからあんまり食べなくなっていたんです。ここ数年、子供たちを連れてくら寿司に行くことが多く、息子なんかはそこでウニを食べていました。そしてちょっと思ったんです。「イヤイヤちょっと待て。将来、海洋生物の道に進みたいと思っている息子が、くら寿司のウニしか知らないなんてダメだろう。」と。さらに、ステイホームにも心の底から飽きてきたので、ちょっとしたお祭りにしようと、奮発して頼みました。3パックもあると、食べ放題に近いですね。嫌がっていた娘に食べさせたら、「人生で3番目に美味しい!」と言ってました。どうも娘にはパターンがあるようで、美味しいものを食べると、まず人生3番目に置くようです。

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次に買ったのは、北海道寿都郡寿都町の(有)マルホン小西漁業さんのマボヤ青ツブです。マボヤが1kgで1,010円。青ツブが500gで756円です。マボヤというのはホヤのことです。また息子に話になるんですけど、とにかくホヤが好きなんです。生のホヤだろうが、蒸しホヤだろうが、ものすごい勢いでかなりな量を1人で食べてしまいます。すごい量を食べるもんだから、Googleで「ホヤ 食べすぎ」と検索したぐらいです。ホヤは5つ入っていて、2つは皮を剥いて捌いて生で食べて、3つは皮を剥いてサッとボイルしてみました。結果的に4個分ぐらいを息子が食べてしまいました。

青ツブはツブ貝の仲間です。ヒメエゾボラという巻き貝ですね。ツブ貝は唾液腺というところに、軽い毒があるのでそれを取らなければなりません。本体に切込みを入れて開くと、クリーム色の脂状のものがあるんですが、それが唾液腺なんです。テトラミンという毒で、食べると視覚障害や酩酊感やめまいが起こるそうです。死ぬほどの毒では無いのですが、子供らに食べさせるのでシッカリ取りました。最初は刺し身で食べようと思いましたが、こんなコロナの時に食中毒で病院に行くことになったら嫌だなと思い、肝から全部煮てしまいました。煮てもツブ貝のコリコリ感は十分に残っているので、息子は「美味い美味い」と言って食べていました。息子は海産物に関しては、基本的に「美味い美味い」言って食べるんですよね。実はこの時、私はお腹の調子が悪かったので、ホヤもツブ貝も食べられませんでした。

次に買ったのは、福島県南会津郡南会津町のへんちゃんトマトファームさんのグリーントマトです。3kgで648円でした。送料が748円です。私はグリーントマトというものを売っているのに初めて出会いまして、しかもものすごく安いのですぐに購入しました。注文してからレシピを調べたのですが、どうやらピクルスになるとの事。3kgと言ってもそんなに膨大な量ではなかったのでホッとしました。すぐにトマトをくし切りにして、トウガラシとニンニクと延命酢というオレンジビネガーで漬けました。一週間ぐらい漬けるんだろと思ってさらにレシピを読み込んだら、2日ぐらいで食べられると書いてあったので、次の日試しに食べてみました。そしたらこれが、ものすごく美味しいんです。かすかにトマトの風味がしつつ、歯ごたえがあって美味しいんです。まだまだ知らない食がたくさんありますね。

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以上が、ポケットマルシェで買った食材のレビューになります。ポケットマルシェで買う食材は、食材自体が安くても、送料はまあまあかかることが多いんですが、送料に怖気づいてると何も買えなくなるので、あまり気にせずにエイッと買っています。私の中では「コロナで経済が止まってるから経済を動かすんだ!」という、散財するための大義名分もあるので、迷いはありません。

まだまだ注文して届いてない食材もありますので、そのうちまた第二弾も書いてみたいと思います。






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