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「大人の道具箱」の世界へようこそ。新しい収納家具の秘密・その4

インスタグラムでつながった香港のショップとのお取引。はじめての香港マーケットは、新しい気づきの場所でした。

1. 「大人の道具箱」、いよいよ香港デビュー。

2018年秋、大人の道具箱が、香港で発売されました。

香港のお取引先のショップスタイルは、FacebookやインスタグラムなどのSNSでPRして、実店舗とオンラインで販売するハイブリッド型。SNSでは、写真による丁寧な使用方法のプレゼンとわかりやすい商品解説で、販売するどの商材に対しても、バイヤーの視線が行き届き、真摯な姿勢が感じられました。私は、あっという間にショップの大ファンに!

「こんな生活道具があったらいいのに!」という、私のビジョンをはるかに超える素敵なプレゼンテーション。商品で言いたかったことが、海外で視覚化された喜び。海を越えてつながれた感動。商品をいちばん理解してくれるお店の登場でした。

なによりも驚いたのは、リリース直後から大人気商品になったこと。初回は1セットのみの注文でしたが、2回目は20セット、時には60セットもの注文が入るのです。注文は2ヶ月ごと、そしてその大量注文は、3年目の現在も続いていて、すっかり定番商品になりました。

ちなみに、今の日本で単品家具をこれだけ売る店は、ニトリや無印良品のように全国展開する大型店舗ならよくあることでも、1店舗しかないインテリアショップでは、なかなかありません。商品が良いのか、ショップが良いのか、はたまた、これがあの、化学反応というものか?

2. ウォールナットバージョンは、ありませんか?

ウォールナットで作った大人の道具箱はありませんか?ウォールナットのインテリアは、香港で人気なんです。

お取引が始まってすぐ、このようなお話がありました。

弊社は木工所ですから、作ることは簡単です。でも、現行のバースウッド製に比べてウォールナット製は、重さにして2割増し、価格に至っては2倍近く上昇してしまいます。

作ったところで売れるのだろうか?
そんな心配が、どうしても頭をよぎってしまいました。

ところが、そんな心配も軽々飛び越えていく香港マーケット。

高価な大人の道具箱プレミアム・ウォールナットも、堅調に販売実績を重ねる商材に成長しました。

3. 香港の住宅事情に秘密あり。

さて、サイトの大人の道具箱の紹介文見ると、新しい気づきがありました。

香港は土地が狭く人口密度が高いので、家賃相場は世界トップクラス。狭い居住空間を効率的に使うために、大人の道具箱は、香港の暮らしにぴったりの、新しい家具

1度だけ行ったことがある香港。高層マンションが立ち並び、住宅事情は確かに悪そう。そう考えると、大人の道具箱は香港に住む人にとって、かゆいところに手が届く生活道具かもしれません。

4. 香港マーケットからインスパイアされた商品、3種類作ってみました。

狭い住居を効率的に使う道具という、新しいキーワードを得た大人の道具箱。おのずと次の展開は決まりました。

● 隙間を生かそう。

スリム2

まずはスリムを発売。奥行を持たせた細長い道具箱を作りました。水やワインボトルなど、背の高いものも入れられて、小さな中箱や仕切りを入れることで、多様な使い方ができるアイテムに仕上げました。

● 積み増しOKの、小さな道具箱・Plus

小さい道具箱縦長

使用例

テーブルの上で、小物入れとして使える小さな道具箱(Plus)。スタンダードタイプの上に重ねることが可能なアイテムを発売。

● 箱だけじゃつまらない!とんでもなくバリエーションが広がるオープンタイプ。

そして2021年、スタッキングできるオープンタイプを発売しました。オープンは、さらに使い方が広がる便利なアイアムです。

新しく開発するどの商品も受け入れてくれる香港マーケット。秘密は大人の道具箱の紹介文にも隠されていました。

5. 「大人の道具箱」は家具界のiPhone

第三者の目線は、新しい気づきの場所です。香港のショップは、大人の道具箱をiPhoneに例えて説明していました。

「大人の道具箱」は家具界のiPhoneです。積み重ねられるスタンダードとビッグ。ストレージ容量をアップグレードできるPlus。大人の道具箱は、アップグレードしたり、変えたりしてどんどん使える新世代の家具です。

私なら説明を求められたら、多分こう言うと思います。

各パーツをモジュールで構成することで、組み換えを容易にした商品です。

しかし、これではいまいちピンときません。iphoneに例えることで、ストレートに伝わるなぁと、しみじみ感心してしまいました。

6.大人」って、どういう意味?

大人の道具箱という名前は、小学生時代使った「おどうぐばこ」のように、暮らしの中の身近なアイテムになって欲しいという願いを込めたもの。

でも、大人という単語、外国ではいまいち理解できないみたいでした。これについては、このような説明がありました。

日本では、「大人の〇〇」という表現は「大人なのだから、良いものを使いなさい。」という意味です。

勢いで思わず使った表現でしたが、なるほど!と、腑に落ちる解説でした。

つづきます。

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