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百物語30話目「錆びた螺子」(実話怪談)

友達が教えてくれた話だ。

大分県にいる彼女の知り合いがお祓いをしてもらったことがある。

それがまあ、よく漫画で見るような方法だった。

人型の依り代を川に流しに行くのだ。

しかも、その行き帰りには、決してしゃべってはいけない。

しゃべるとお祓いは失敗する。

このお祓いの方法は以前、福岡の地元フリーペーパー「アヴァンティ」で連載していたときにも書いた。結構メジャーな方法。

さて、冒頭の友達の話に戻ろう。

友達の友達は無事に人型を流すことに成功する。

沈黙の行も成功させ、ほっと一息をついたとき、吐き気がしたそうだ。

そして、突然、口の中いっぱいに錆びたネジがあふれてきて、抑えていた手にこぼれ出てきたという。

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