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配達員は二度ベルを鳴らす/訪問者

あらすじ

バイトでとある一軒家の留守番をすることになった勝利(20)。荷物がたくさん届くので、その受け取りをして欲しいと言われる。最初に届いたのはかなり巨大なもので庭に置いてもらった。それはシェルターと書かれてある。次にベルが鳴っていくと、猫がいるが、誰もいない。が、お届け票だけが置いてあった。そのため何が配達されたかわからない。(つづく)

〇玄関

勝利は電話している。

勝利「そう! バイト中。一日中だから、明日の朝8時まではこの家に泊まるんだよ。日給がめちゃくちゃいいんだ。一日荷物の受け取りをするだけで、5万くれるんだぜ! 大丈夫だって! ちゃんど大学の生協で受けた仕事なんだからさ」

玄関のベルが鳴る。

勝利「おっと、早速荷物が届いたみたいだ。また後で。いるだけで何やってもいいらしいから、ネット対戦でもしようぜ。じゃあな」

〇玄関外

勝利が玄関に出ると、配達員がふたりがかりで人間の背の高さよりも大きな箱を運んでいる。

配達員「どこに置きましょうか? 玄関入らないみたいなんで」

勝利「ええ~と、とりあえず庭に運んでください。確か、明日まで雨は降らないはずだから、後で家主にどうにかしてもらおう」

〇庭

勝利は庭に置かれた大きな箱のまわりをあやしみながら歩く。

勝利「組み立て式核シェルター? 今時、核戦争を心配してんだ。むしろ新型インフルエンザとかからの予防を考えた方がよくね?」

また玄関でベルが鳴り、勝利は直ぐに玄関へと表から向かう。

〇玄関外

玄関の前には猫がいるだけで、配達員がいない。

勝利「あれ? なんで誰もいないんだ? いなくなる時間なかったと思うんだけどなあ。猫がブザーを押せるはずもないし……」

猫がいなくなる。その猫の下に伝票が落ちている。拾い上げる勝利。

勝利「わっ! ついさっき受け取りサインしてあるじゃん。でも何も届いてないよなあ。第一、誰がサインして、何が届いたんだ?」

〇リビング

勝利は椅子に座るとスマホで検索をしている。

勝利「とりあえず、荷物を送った会社名はあるから、そこを検索してみるか」

しばらく後、勝利は声をあげる。

勝利「なんだよ、この会社!」

勝利が検索して出てきた会社は外国の会社であり、毒物を扱っていると出ていた。

勝利「やばくね? もしかして、ここの家主ってテロリスト? どんどん送られてくる荷物って、銃とかロケットランチャーとか、やばいやつばっかりとかじゃないよな」

怯える勝利の元に玄関からベルの音が響く。

勝利「また来た!」

恐る恐る玄関へと向かう勝利。今度は普通に配達員が小さな荷物を持ってきている。

配達員「サインお願いしまーす」

つづく


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