【風呂酒日和120-2】 よりみち勇樹(よりみち ゆうき)

【風呂酒日和(フロサケびより)】
どこかで銭湯を見つけると、つい寄り道したくなる。
銭湯から出ると、つい一杯飲みたくなる。
そんな私がふらりと立ち寄った、心と体とお腹を満たす、銭湯と居酒屋をまとめたマガジン。

【風呂酒日和】〜ついでのお風呂、のついでのお酒〜｜日野笙 / Sou Hino｜note

さっぱりした気分で松の湯を出て、来た道を戻りアーケード街へ。
ちょっと時間が遅くなってしまったが、今日は行きがけに目星をつけていたところがある。まずはそこに行ってみよう。
1Fではなく2Fなところがちょっと穴場風じゃない？なんて思いながら階段を上っていくと扉が開いた音がした。

「ごめんなさーい、今日もう終わっちゃって」

ぎゃお！
あちゃ〜。閉店時間はチェックしていたが、どうやら今日は早終いになってしまったようだ。やばばばば、早く探さねば。

急いでGoogleマップに魔法の文言「居酒屋」を打つと駅から反対方向行ったところに良さげな赤提灯系が3つ。
え、何ここ。まさに穴場ロードじゃん。とりあえずそっちの方に歩く。
今までの経験からしてこの時間に下手に悩むと危ない。ビビりなし即決の姿勢で「あそこ見てダメならここ！次にここ！」と心の中で順番を決める。

1つ目のお店は看板を見ると準備中。ずーんとしている暇はない。じゃ次！ここだ、いけー！
明かりが灯る店内を見てカラカラと扉を開ける。

カウンターには数名のお客さん。
おぉ、なんかすごいあったかーい。温度だけで早くもほっとする。

「あのー、1人なんですが...」

「こちらどうぞ〜」