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剣道 - 広島編 -

前回は YANO家の娘ズ が剣道を始め 父の転勤のために 引っ越すことになり 先生や仲間たちと別れることになったところまで お話ししました

引越し先は 広島 でした

そう
もちろん 母は 迷うことなく 市剣連に電話
通える距離のところ 4ヶ所教えてもらいました

引越しをすると 片付けや学校の手続きなどの作業に追われて 次の道場が決まるまでの間 だいたい1ヶ月ほど 稽古ができなくなります

実は 福岡で1つ試合が残っていたため 4ヶ所全ての道場を 出稽古 という形で回らせてもらいました

POINT
出稽古
所属のチームではないところに行って 稽古をつけてもらうこと

1番最初は 家から近いところ
人数も多く 小学生から大人まで かなりの人でした

2番目は 山を一つ越えたところ
稽古は夜が多いので その日も夜だったのですが … グランドの端は 漆黒の闇…
あんなに真っ暗は見たことがなかった 笑
聞こえるのは 虫の声のみ…
規模は ほぼ福岡と同じくらいの 小規模なところでした

3番目は 家から少し離れたところ
こちらも 小規模でしたが 小さい子たちが多かったかなぁ という印象

4番目も家から遠いところ
こちらも そんなに人数はいなかったかなぁ

どの道場も やさしく受け入れてくれました

ワタシは どの道場にするかは 長女に決めさせよう と思っていました
やるのは 彼女だし 本人が決めたところなら大丈夫だと思ったからです

どんなにめんどうなとこであろうと 家から遠かろうと 送り迎えをする覚悟でした
先生の別れの言葉が ずっと頭にあったから

長女が選んだのは 1番目の道場 でした
正直なところ どの道場もピンときているふうではありませんでした
それはそうです
彼女の中では 今までいたところが1番に決まってます

福岡の試合が終わるまで 待ってもらって 入ることになりました

稽古時間は 福岡より長く2時間以上
基本的には 2時間ほどで終わるのですが そこから 先生との自稽古が始まるので 実質3時間近く

そんなに長い稽古なのに 長女は
稽古が足りない…!稽古が足りない…!
と はじめ よくぼやいていました

稽古内容がちがったからです
福岡は1時間半ほどで かなり詰めこんで稽古します
足を使った稽古中心に かかり稽古もシッカリ
ドンドン ガンガンやるわけです

広島はというと
1本1本ゆっくりしっかりとした切り返し(剣道では 基本の動きで 全ての基礎です) を永遠30分したりしていました
基本を重視していたからです
基本は大事!

ワタシ的見解によると 技や動き勢い中心の福岡に対し福岡と真逆 基本に忠実なキレイな剣道広島

長女にしたら 稽古はヘトヘトになる程やるもの だったのに
まったく疲れない

疲れない=稽古が足りない

試合も5年生の長女は 6年生がいるので 出番もなく…
しかも 5年生といえば 高学年ゾーンでは最年少 
なかなか勝てません
さらに ゾーンがあがったことにより 今まであがっていた1本が上げてもらえなくなります
あげてもらえない理由は 地域のちがいもあるように思いました

POINT
剣道は フェンシングのような誰もが見てわかるような判定ではありません
極端な話  審判の考え方によります
なので 地域性が出るように思います
同じ県でも ここはコテは取らない、引き技は取らない なんてことがあるのです
例えば 
福岡では 『声でも1本にしろ』とよく言っていました
これは 打つ行為だけでなく 声の勢い(声も1本とる上で大事な要素の1つです)で審判にあげさせる ということです
広島では そんなの聞いたことありません
刃筋正しくキレイな姿勢で打たなければいけません
姿勢や打突の重視です

試合会場に行っても 福岡の時のような 会場全体の雰囲気に 勢いが感じられず 
ん? なんで これで勝つの?
という感覚がありました
だんだんと見なれていくと それは無くなっていったのですが  それが 地域のカラーのちがいなのだろうと 思います

みんなが出る試合や部内試合(道場の中だけでする試合)をしても 上の先生にアドバイスをもらえないこともありました
正確にいうと 自分で考えろ と言われたのだけど…長女曰く それじゃわからんやろ 聞く意味ないやろ と (確かに)
今思えば 福岡からきて まだ日も浅い彼女に 何を言ってあげたらいいか わからなかったのかもしれません

今までとのギャップに 彼女はへこみます
やりたい稽古もできず 教えてももらえない … 試合にも思うように勝てない

こんなんでいいのか

なんだかいろいろと 前より悪くなったような感覚

また ココで先生の言葉が浮かびます
絶対強くなるから…

そう言ってくれた先生のため、剣道を続けろ と言っていた先生のため 
がんばろう! と 足りない稽古は自主練すればいい!と あれやこれやと 長女をはげましました

へこんではいたけど その間も休むことなく稽古には行き 持ち前のフレンドリーさと鈍感力(笑)で 友達もたくさんいたし すぐになじんでいたので ツラクテツラクテ…とまではなっては いません

1年経ち 6年生になった時 担当の先生がかわりました
そこから 少しずつ好転していきました

先生がかわったことで 稽古は前のような ガンガンの稽古へ(笑)
6年生になり なんとかレギュラーにもなれて 試合にも出れるようになりました

試合には出れても そんなに勝つことはなかったけど 
誰よりも声を出し みんなに声をかけ がんばる長女を 先生は見てくれていました

ここで その当時のメンバーを紹介します 
先鋒:兄弟皆剣道の末っ子 ねぇちゃんはインターハイ出場 大将もできる 身長は小さいが動けるノリノリ男子

次鋒:わが長女   勝ってこい次鋒じゃなく 分けてこい次鋒
なんとか継なぐ一生懸命 イケイケ女子

中堅:おじいちゃんが剣道の先生 おとなしいけどやるときゃやる みんなを静かに見守る高身長女子

副将:1つ下だけど 姉妹皆剣道の末っ子 女子ながら ずっと大将をはってきた気持ちも剣道も強い女子

大将:一族の人間( 代々剣道一家 )で その弟は次女の低学年大将でもある
どんなに足を痛めようが稽古を休まず 痛かろうがここぞという時は跳ぶことができる お前に任せた!そう言える 大将
今もあんな立派な大将は見たことがありません

どんな種目も同じだろうけど メンバーってとても大事
どんなに強い子たちが 集まろうとも 相性がよくなければ 不思議なことに勝てない…

ココゾというときに メンバーの団結力が出るのです

剣道でいえば
先鋒は 必ず勝ってくる! 
次鋒は それを大事に どんなに強い相手でも是が非でも分ける!継なぐ!
中堅、副将は 前の勝敗を見て 勝ちがいるのか 分けでもいいのか 頭を使って戦う
大将は 前の勝敗を受け 最後の砦として戦う
進めば進むほど 重圧は高くなります
先鋒から副将までは 大将が少しでも楽に戦えるようにがんばり、大将は頑張ってきたみんなのために戦う

この流れで 途中で負けてきたやつに文句言ったり 応援しなかったり まったく声かけがなかったら… 
それは 団体戦ではなくて個人戦になってしまいます
仲間で戦う意味はありません

長女も次女も いろんな苦難を乗り越え みんな仲良し お互いに助け合ういいチーム でした

長女チームは中学生になっても みんなで川の字( 5人だから多いけど )になって寝れるほどに

そんな仲良しチームとも別れが訪れます

家を建てることになり 父の故郷の愛媛

たった2年しかいなかった広島
でも ほんとにいろんなことを経験し いい仲間にも先生にも会えて 今でも 連絡を取り合い 年に1度ある大会には 行って みんなを応援しています
( 昨年はコロナでなくなっちゃったけど )

愛媛では どうなるのか…

次回 愛媛編 ー現在ー
お楽しみに

最後まで 長いお話にお付き合いいただきまして ありがとうございました!

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