「子どもを作ってはいけない」と思っていた私が、妊娠6ヶ月を迎えて思うこと~母の呪縛を超えて~
20週。妊娠6ヶ月。
イマイチまだ実感がわきませんが、気が付けば私もそんなところまで到達していました。
※ブログ「ヒナスイッチ」2016.12.2の記事を移動したものです
6ヶ月を迎えて、今思うこと
他人事として聞けば「6ヶ月」ってずいぶん立派に「妊婦」だなぁと思います。
でも自分のこととなってみるとまだ全然。胎動にアピールされて「もう一人の人と共存している」ことを教えられているような、不思議な感覚です。
妊娠するまで考えていました。私も赤ちゃんができたら、いわゆるお花畑状態になるのかなって。
でもびっくりするくらい私は私で、そのまんまでした。
SNSで「エコー写真かわいい!」「動いているのを見ると愛しさがあふれる!」というコメントを見ながら、あれ?私も同じ状態になってもいいんだよ?ってちょっと焦るくらい。
エコー写真はとても大切だし見直したりはするけれど、「顔はどう見てもエイリアンだなぁ」「背骨がこんなはっきり写るなんてすごいなぁ」というくらいでなんとも冷静。こんなんでいいのかしら?って。
でもこれはこれで私らしいのかなぁと考えるようになりました。私は私のペースで、少しずつママになろうとしているのかも。
17週からわかり始めた胎動は少しずつ強くなってきて、ここ最近は私がベッドに入ってから一時間は暴れまくるのがお決まりに。
「元気だねー」と話しかけてるそばから「ボコォン!」と返事?アピール?してくれたりもするようになりました。
夫はなかなか胎動に触れないけれど「今やたら暴れてるよ」「返事してるみたいだよ」と私が伝えると嬉しそうに笑っている。それが今はとても嬉しいです。
保育園で働いて約10年。たくさんの子どもと触れ合ってきたけれど、本当のところ、自分が子どもを持つイメージはちっとも湧かないまま過ごしてきました。
それはきっと、私の家庭環境の影響もあるんだと思います。
「私は、子どもを作ってはいけない」
幼い頃から両親は不仲で、父方の祖父母と同居、私は一人っ子でした。
母は故郷の関東を離れて、田舎に嫁入り。祖父母とはうまくいかず、その土地を嫌い、方言を決して覚えず、周りにバリケードを張り巡らしていた母。そうやってひとりぼっちだった母には、娘の私しかいませんでした。
私を手放さないため、幼稚園も保育園も使おうとしなかった母。小学校までずっとずっと母と2人で過ごしました。
小学校で初めて丸一日過ごした日に家に帰るとすぐ、さっそく覚えてきた方言で学校の話をしました。
「めっちゃ楽しかったよ」
「○○ちゃんがこんなことしたんやで」
その瞬間、母は泣きました。
私が現地の方言を使ったこと、学校の話をしたこと、どちらも母にとっては『娘までも自分から離れてしまった』『自分は一人ぼっちだ』というショックが大きかったようです。
その日から私は、学校では方言。家では母に合わせて標準語。私が母を泣かせてはいけない、守らなくてはいけないと強く思い続けて育ちました。
大人になってからも、母とはいわゆる『普通』の親子にはなれず。どこか違和感がありました。
そして私は心の中でずっと思い続けました。
自分に子どもができた時、私は母と同じことをしてしまうんじゃないか
自分のコピーを作ってしまうかもしれない
それは絶対にしてはいけない
こんなしんどい思いはさせたくない
私には、子どもは作れない
子どもを作ってはいけない
母は母。私は私。
一度目の結婚の時、この思いは消えることはありませんでした。
どこかで過去に甘えている自分。どうせ私なんか、と考えている弱い自分。このままで子どもを作っていいわけがない。
そう思っていました。
それから随分いろいろなことがあって、月日は流れて、今の夫と結婚をして・・・「子どもが欲しい」と思いました。
そこに至るまでは色々な気持ちの流れや変化があったのだけれど、今思うと、夫の「お義母さんはお義母さん、ヒナはヒナやろ」という一言は大きかったように思います。
母は母。私は私。縛られる必要はないんだと。わかっていたようで、わかっていなかったことでした。
優しく、強い子に
ふくらんできたお腹を撫でながら考えます。
この子はどんな子になるんだろう。元気に産まれてきてくれればそれだけでいい。それはもちろんだけど、それから先、この子はどんな人生を歩んでいくんだろう。
どんな道を選ぶにせよ、応援してあげられる親でありたいと思います。
良い意味で親のことなんて気にせず、しっかりと自分の道を歩んでいける子になってほしい。優しさと、時には自分を守るための強さを持って、生きていってほしい。
まだママの自覚なんて全然到達していないけれど、そんなことを考える妊娠6ヶ月の夜です。
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