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採用戦略の策定をマーケティング的に解説してみた😁/採用マーケティング概論②

どうもこんにちは、ひもりです。第2回目のnoteは、採用マーケティングの視点から「採用戦略」についてお話していきたいと思います。

一般的に採用戦略は以下のように説明されます。

採用戦略とは事業計画を遂行するため、自社に必要な人材を確実に獲得することを目的として、採用活動を計画的に行うことを指します。
採用戦略とは、企業が自社の求める優秀な人材を獲得するために立てる戦略のことです。

みなさんの認識とも大きく相違はないかと思います。

しかし、この採用戦略を適切に策定できている企業はそう多くはない気がします。私も例外ではありませんが、人事がフォーカスしているのは「チャネル選定」「媒体運用」「面談での口説き」「人材の見極め方」など、視野の狭い各論のノウハウが多いのです。

そもそも戦略がない/策定の方法が間違っている/検証できていないという状態に陥ってもおかしくはないと思います。(それでもある程度数は採用できます。)

ただ、ひとつ言えるのは、多くの企業が抱える採用課題の根源は、おおもとの採用戦略の策定に起因しています。”採用できる仕組みをつくる”ためにはキレイな採用戦略が必要です。

なので今回は、採用戦略の考え方はもちろん、策定のステップについても採用マーケティングの観点からみっちり研究していきます。それではどうぞ。!

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※このnoteの採用マーケティングの定義(第一回参照)

採用戦略とは

採用マーケティング視点の採用戦略を以下のように定義してみました。

採用戦略とは、ターゲットニーズにあった自社を開発し、自社に適したHRを獲得するための戦略です。

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これはどこのメディアにも載っていませんが、採用戦略は、「採用基本戦略」と「採用個別戦略」の2要素から成立するものだと私は考えています。

◼採用基本戦略とは
企業全体の採用における競合優位性を見出し、事業計画の達成に向けたHRの配分やどのような自社を開発するかを決定するための中期的な戦略
◼採用個別戦略とは
特定のポジションごとの採用に競合優位性を持ち、自社に適したリソースを獲得するための戦略

なぜこの2種類の戦略を考える必要があるかと言うと、採用は求人ごとにターゲットがガラッと変わり、この2つを混同するとややこしいことになってしまうからです。
例えば、新卒総合職の採用と中途エンジニア採用ではユーザーが感じる価値や企業の立ち位置は全然違うと思います。
とはいえ採用全体の勝ち筋みたいなものは必須です。事業戦略にも大きく影響しますし。
基本戦略と個別戦略は常に相互にフィードバックしあって、修正を繰り返していきます。

多くのメディアではこの2つを混同している場合が多いです。
(採用をしたことがない人がそれっぽく書いた記事なんでしょうか?)
今回は採用基本戦略と採用個別戦略の2つを相互に噛み合わせながら採用戦略を策定していきます。

採用戦略の考え方

採用戦略を考える上で最も大事な要因になるのが、「採用」をどう解釈しているかです。

採用マーケティングの視点では、採用は「自社で働くこと」というサービスをターゲットに対して提供するようなイメージで捉えます。この「自社で働くこと」とは「Employee Experience(EX)」のことで、従業員体験を指します。
私はこれをターゲットユーザーのニーズに合わせて設計し、アジャイルで開発を行っています。

つまり採用は「従業員体験の販売プロジェクト」であるという認識です。
企業は自社に適したリソースと交換する形で、ターゲットの欲するEXを提供し、継続的に利益が発生するように関係構築を行っていきます。

こういった構造から私は採用戦略は事業戦略と同じように策定するのがベストだと考えています。
採用は事業なのだと暗示をかけてください。

次の章では採用戦略策定のステップを解説していきます。


一般的な採用戦略策定のステップ

一般的な採用戦略と採用マーケティング視点でのそれを比較して解説していきます。
この両者の決定的な違いは、「プロダクト設計」を行うか否かです。

まずはネット上で「採用戦略」と検索をした中で、おおよそ一般的な考えに近かったものをビズリーチさんのメディアからの引用してみるとしましょう。

採用戦略の立て方
1. 全社体制の構築
2. 求める人材像の設定
3. 採用人数・職種・スケジュールの設定
4. 自社のアピールポイントの整理
5. 採用手法の選定
6. 面接官の任命・育成
7. 受け入れ体制の整備
https://bizreach.biz/media/14526/#4


これらは戦略と採用活動の手順が混同していてわかりにくいですね(そういったメディアがほとんど)
結局、戦略部分としてはペルソナを設定して、チャネル選定をして、アピールポイントをプロモーションするという流れかと思います。これではマーケティングというよりプロモーションになってしまいます。
このままでは、実際に採用を実行してみてターゲットユーザーに自社が受け入れられなかった(刺さらなかった)場合に改善の余地がありません。
こういった戦略策定のステップでは内定の承諾率やユーザーの質を上げることは難しいと言えます。つまりターゲットユーザーを獲得できない可能性も高いかつプロダクト改善がしにくいのです。

それではもう一方の採用マーケティングの視点から導き出した、採用戦略策定のステップを見てみましょう。


マーケティング式採用戦略の策定のステップ

私がいつも考えている採用戦略のフレームをまとめてみました😁

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前の章で出させて頂いた採用基本戦略と採用個別戦略を同時進行で策定していきます。

採用マーケティングはターゲットニーズに合った自社を開発し、自社に適したHRを獲得することですから、当然プロダクト(=商品=EX)の開発を含めてステップを踏んで行きます。ターゲットユーザーの多くが欲する従業員体験を提供できていれば、無駄なプロモーションをする必要はなくなります。

各ステップを説明します。

事業計画分析
採用は自社の事業をグロースさせるための機能なので採用を行う際はまず事業計画を分析しましょう。ここから中期的に、どんなリソースがどのくらい必要なのかを抽出し、仮の人員計画に落とし込みます。このステップは非常に重要で、採用ではこれがターゲットを決定する上での大きなファクターになります。
例えば、未経験の人がやると1、経験がある人がやると2の成果がでる仕事があったとします。この場合新卒10人を採用することと中途を5人採用することは事業計画上は同じ意味を持ちますよね。市場分析をしてみた結果、中途でこの仕事を経験したことがある人はそもそも少ない上に、大半のユーザーが転職してまでそのスキルを発揮したいと思っていないということが分かれば、自ずと新卒で採用して教育していこうという方針になるはずです。
どちらのほうが採用するべきターゲットなのかは、事業計画の分析と市場分析から決定できます。

環境分析(3C分析、SWOT分析)
次に環境分析に移ります。3C分析にて、ユーザー・競合・自社の状況と三者関係から自社の勝ち筋を把握します。SWOT分析にて、自社の強みと弱み、外部の機会と脅威を把握します。(この分析のやり方は次回のnoteで詳しくやりますね)
ここでポイントなのが3C分析は個別戦略でも行ってくださいということです。
ユーザーが変われば競合も変わり、自社の勝ち筋も変わるので採用したい特定の各ポジションごとに把握する必要があります。(基本戦略の3C分析は採用ポジションの中で最も事業に影響のあるものを代表で行う)

STP分析分析
ここまでの情報が出揃ったらいよいよ戦略を立てていきます。
STP分析にて、ターゲットセグメントと自社のポジショニングを考えましょう。(こちらも次回のnoteで詳しく解説)

ペルソナ設計
各ポジションごとにペルソナを設計しターゲティングの精度をあげて、ユーザーの求めるものを浮き彫りにしていきます。

ペルソナ(persona)とは、サービス・商品の典型的なユーザー像のことです。
このマーケティング用語はなぜかHR界隈でもご存じの方が多いですよね。

・年齢
・性別
・住んでいるところ
・学歴
・性格、価値観
・人間関係、家族構成
・趣味、興味
・不満、悩み
・学生時代注力したこと
・利用している就活・転職サービス
・志望業界
・将来やりたいこと

などを洗い出して1人の人物を設定できると良いでしょう。
できれば社内の活躍しているもしくはビジョンを体現しているメンバーをそのままペルソナにすると実現性が高くなります。


プロダクト/ EXの開発
ここが採用マーケティング視点の採用戦略を考える上で最も難しい点になります。
「Employee Experience」はシリコンバレー発祥の概念で、従業員が企業・組織の中で働く中で得られる体験・経験価値を指す言葉です。これをペルソナが欲しいものにあわせて変容させていきます。

今回はそのきっかけになる1つの考え方をご紹介します。
リンクアンドモチベーションさんが提唱している企業の魅力を整理する4つのPを考えると良いです。私も参考にさせていただいています。
・Philosophy 理念・目的
・People 人・風土
・Profession 仕事・事業
・Privilege 特権・待遇

整理するだけでなく、レベルを上げたり新しく作ったりしてEXを高めていきます。
ユーザーが求めるEXに近づけるためにインタビューなどをしながら徐々に改善していきます。
企業がそんなに変わることなんてあるの?と思う方もいるかも知れませんが、私がいる株式会社FREEDiVEでは今年の1月からMVV・事業・組織をすべて一新しました。半年かけてEXの価値を高めてきましたが今までとは別格に採用がやりやすくなりましたし、入ってくるメンバーも一段とレベルが高いです。

おすすめなのは、まずは「個人の仕事」や「1事業部のミッション」のような小さいレベルから始めることです。
定量目標を設定して全社で取り組んで行くことが重要になります。

EXについてはこれまた書きたいことがたくさんあります。。
採用をマーケティング的・事業的に捉えるとEXという概念がトップクラスで重要になってくるのでもっと皆さんに知っていただきたいです。


採用チャネル選定
ここからやっとプロモーションのフェーズに移ります。当たり前ですが採用チャネルは「ターゲットユーザーが使うチャネル」を選択してください。ペルソナの設計がここに響いてきます。

採用のチャネルとして代表的なものは以下です。
求人広告サイト
運用型媒体
就活・転職イベント
人材紹介
ダイレクトリクルーティング
リファラル採用
SNS
企業のホームページ etc…

ちなみに私は運用型媒体・イベント・リファラル・SNS・企業のHPで採用を行っています。
高いですよね人材紹介。。。この話もまたできたらと思います。

採用をマーケティング的にやるのであれば運用型媒体とSNSが必須だと思います。
理由としては、無料でたくさん検証できるからです。
投稿してユーザーの反応を見たり面談をしてヒアリングすることに対してお金はかからないので、新規ターゲットの採用個別戦略を策定する際にはマーケットフィットを図るためにガンガン動かします笑


採用プロモーション設計
もうここまで来ると、プロモーションで「何を伝えるか」は決まっています。個別戦略のポジショニングを図った時点で自社の優位性とターゲットへの訴求は答えが出ている状態ですので、ペルソナに響く「表現」でそれを伝えていきます。例えばですが、ターゲットが論理的な人なら簡潔に、熱い人ならエモくなど。場合によってはクリエイティブを入れて設計します。


また、面談などの対面選考もプロモーション設計の一部です。私は面談はセールスだと本気で思っています。対面でも誰がどう伝えるかによって全然結果は変わります(人事の属人化問題の根源はこれです)

採用プロモーションはまた媒体運用などのお話をするときにガッツリ書きます。

実行とフィードバック
実はこの実行~フィードバックがめちゃくちゃ重要なんです。採用戦略は調査分析のもとに立てられた「仮説」に過ぎません。実際にターゲットにリーチできるか/ターゲットに商品は刺さるか/事業計画達成に足るリソースを獲得できるかは、実行してみないとわかりません。ですが、媒体出稿の反応や求職者との面談など実行で手に入れたマーケットの生の情報をもとに戦略を修正することができます。つまりずっと検証を繰り返しているなのです。
ここで大事なのは「速さ」でしかないです。どれだけ早くPDCAを回して採用戦略をキレイにできるかというところを目指します。



今回整理させて頂いた採用戦略のステップは、採用戦略の改善をしやすいフレームになっていますので、これからマーケティング的に採用を行いたい人にとっては結構使えるかと思います!
また、細かい中身は全部書ききれなかったので各論や戦術編でまた深く研究していきます。

おわりに

採用コンサルティングに依頼する3つのデメリット3

いかがだったでしょうか。こうしてみると、従来の採用戦略の粗さが浮き彫りになりますよね。
「それは採用の領域ではなく組織や経営のお話でしょ?」
今までの採用はプロモーション偏重で、EXを開発しようとは考えられていませんでした。
ただ、もう「いい魅せ方」をして実際のEXとのギャップによるミスマッチを起こす採用は本質的ではないのではないでしょうか。
ここからマーケティングという便利な考え方を活用して、世の中の採用をよりスマートにして人事の収益性を高めて行きたいと思っています。
今後も採用マーケティングnoteよろしくお願いたします!


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ベストベンチャーに選ばれたマーケコンサル会社の採用責任者 /入社1年で会社人数を3倍に/採用マーケティングについて研究していきます/5ヶ月毎日採用中 #人事 #採用 #採用マーケティング #北海道出身

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