見出し画像

ハイモジモジの10年をふり返る

こんにちは、ハイモジモジ代表の松岡と申します。

私たちは2010年に産声を上げたメーカーです。オリジナルの文房具や雑貨を企画し、デザインから販売まで一貫して行っています。

そんな私たちはありがたいことに、これまでたくさんの方に応援していただきました。おかげさまで、まもなく10周年を迎えられることになりました。

そこで感謝の思いを込めて、創業記念日である2020年4月28日に向けて「この10年の歩み」をふり返っていきたいと思います。

自分たちも忘れていることの方が多いですから、当時の資料や写真、メールの履歴などから記憶のかけらを呼び覚ましつつ、楽しく綴っていきたいと思います。

そして「これから会社を始めたい」「モノづくりがしてみたい」という方々の参考になればと思います。失敗談もふんだんにありますので、きっとお役に立てると思います。

今日から10周年まで、あと26日あります。ですので、この10年で起こったことを半年ずつふり返っていけたら、計20回の更新でなんとか収まる計算です。途中、話が長くなったり、短くなったり、お休みをいただく日もあるかもしれませんが、なるべく毎日続けていきたいと思います。

まずは予告編ということで、会社を始めるきっかけになった経緯をお話しましょう。


「会社でも作れば?」


起業するには色んなパターンがあります。

もっともポピュラーなのは「何をやるか」が決まっている場合。ビジネスになりそうな商品やサービス(の種)があり、これから大きく育てていこうというときに会社を設立するのが一般的です。

すでに個人事業として始めていたものが好調で、税制面やその他で「会社にした方が何かと都合がいい」という場合にも会社は設立されます。こういうケースを「法人成り」といいます。

また「誰とやるか」から決めて設立される場合もあります。何をするかは決めていないけれど、一緒に何かをしたい仲間が集まって、まるでバンドを組むように設立されるパターン。面白法人カヤックさんの例が有名ですね。

あとは大企業の資本で設立されるベンチャー企業だったり、事業ごとに分社化された会社だったり、あるいは実態がないけれどお金の動きだけはあるペーパー・カンパニーというのもあるでしょう。

ハイモジモジはそのどれでもありません。2010年当時、フリーライターをやっていたこの僕、松岡の「リハビリ」目的で設立された会社です。

2008年に海の向こうでリーマン・ショックが起こったとき、とても気持ちが落ち込んでいました。そんな折、当時会社勤めをしていた妻(現ハイモジモジのデザイナー)が「会社でも作れば?」と声をかけたことがきっかけです。

やる気もなければ覇気もなく、加えて仕事もまったくない。そんなもぬけの殻のような夫を見るにみかねたようです。「やることがあったらそのうち元気になるんじゃないか」と願いを込めて。

つまり「何をやるか」も「誰とやるか」も決まっておらず、設立そのものが目的として立ち上げられた会社なのでした。

この辺りの話は、松岡個人のnoteに詳しく書いていますので、ご興味ありましたら。



社名の由来は「はい、もしもし」


社名は「ハイモジモジ」としました。これは電話の「はい、もしもし」に由来しています。

会社というのは電話を受けるとき「はい、もしもし株式会社○○です」と言いますよね。会社が存続する限り、この文言を半永久的に口にし続けることになります。この状況を想像したとき、舌が疲れそうだし、飽きそうだから「省エネできないか」と思ったんです。

つまり「はい、もしもし」という応答の言葉と会社の名前が一緒だったら、声を出すコストを半分程度に圧縮できるのではないかという、ものぐさの発想で生まれた社名でした。というより「そういう名前の会社があったらいいな」と、もともと夢想していたのでした。

そして僕はもともとフリーライターで、文字に関する企画を考える会社にしたい思いもあって、「もしもし」の部分を「文字文字(モジモジ)」としました。

こうして「株式会社ハイモジモジ」が誕生しました。

ただ、これは後になって分かったことですが、僕は大学在学中からフリーライターをやっていましたので、会社勤めをした経験がありません。ですので企業の窓口のみなさんは「はい、もしもし」とは言わない、ってことを知らなかったのです。

でも、それも含めてオチのつく笑い話になりまして、創業当時は名前を憶えてもらうのに役立ちました。何事も結果オーライです。


創業地は東京都国立市


創業の地は当時住んでいた東京都国立市の自宅でした。

そもそも何をやるかも決まってなかった会社ですから、社員を雇うわけでもなく、どんな事業規模になるのかも自分で分かっていません。ですので、とりあえず自宅の一室を「オフィス」としました。


画像1


この自宅兼事務所にいたのは創業前も含めて1年半ほどでしたが、吹き抜けがあり、らせん階段で上の階に上がれる最高の部屋でした。家賃も高くなく、目の前に一橋大学のキャンパスが広がっていて、眺望も抜群でした。

今でも国立にある美容院に通っているため、その帰りにこの部屋がある建物を外から眺めては、創業当時の原点をふり返ったりしています。ここから色んなドラマが始まったんですよね。

と、感傷に浸るのはここまで。次回は創業1期目の春から秋ごろまでのお話をしていきますね。

ハイモジモジ10周年まで、あと26日。

(つづく)


【ハイモジモジ PROFILE】
2010年創業。「Kneepon from Nippon!」を合言葉に、思わず膝を打つアイデア・プロダクトを日本から発信している。キーボードに立てる伝言メモ「Deng On」、耐洗紙のメモ「TAGGED MEMO PAD」でグッドデザイン賞を受賞。人気シリーズ「WORKERS'BOX」好評発売中。

Instagram >>> https://www.instagram.com/himojimoji/
Twitter >>> https://twitter.com/HIMOJIMOJI
note >>> https://note.com/himojimoji
Company >>> https://www.hi-mojimoji.com/
WORKERS'BOX >>> https://www.workers-box.com/

いただいたサポートは、新しいアイデアを形にする【試作費】に使わせていただきます。ありがとうございます。