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編集者が求めるとライターとライター志望の人のすれ違い

私の周りにいる編集者はみな「誰か良いライターさんを紹介してくれないか」「ライターが不足している」が口癖のようになっている。ライター講座はいろんな企業が開催しているし、なりたい人はこんなにいるのになぜ、現場で活躍できるライターが少ないのか。

今回のnoteではあえてクラウドワークスの話をする。私自身、クラウドワークスは利用したことがないし、「ライターです」と名乗られて相手がクラウドワークス系のライターさんだと、あっ……と一瞬変な間が生まれる。勘違いしてほしくないのは、私は決して、クラウドワークスを否定しているわけではないこと。

でも、クラウドワークスでのライター仕事と、雑誌やWeb媒体、ブックライティング、企業広告・大学案内などの取材・ライティングは全くの別物である。クラウドワークスのメリットは、何らかの事情で外へ働きに出られない方や、主婦(主夫)が少し時間を見つけてちょっとだけ稼ぎたいという願いを叶えられる点にあると思う。だから、クラウドワークスのサービス自体は悪いことだとは思わない。

先日、お仕事でお付き合いのある某編集者さんとお茶をした。そこで言われたのが「取材ができるライターさんが少なすぎる」「こちらが指定したトンマナを無視して自分の主張を書いてくる」という悲惨な訴えだった。

ちょっと待って! 第一ライターって取材して書く仕事じゃないの!? 取材しないで何をどう書くの!?

(児童書のライティングや、企業の案内などの、ある程度資料をもとに書く取材の必要のない、伝える力を重視する仕事もあるけど)

みんな、ライターってどんな仕事だと思っているんだろう。家やカフェでのんびり原稿書いて、それでお金もらえてウハウハなんて思っているのだろうか。

既に著名なライターさんのエッセイやコラムがウケて掲載されているのは、その人が書いた文章だからだ。素人が今日はこんなおもしろいことがあった、こんなほんわかな出来事があったと書いたって、それは個人のブログと変わらない。一体誰得? 誰が書くかによって、変わるのだ(もちろん、ときどき匿名のめちゃくちゃおもしろいブログがバズることはある)

ここから、わりと生々しい話を書いていく。ブラック姫野さんの登場です。

取材ができないライターの存在に、編集さんやライターさんの多くは「ライターを舐めるな」というのが心の声だと思う(実際に編集さんともそう話した)

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