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坂をのぼる

 開業届けと同時に青色申告承認申請書を提出したのは去年の5月のこと。

「会計ソフトを使用した記帳指導」に参加したのは昨年末のとき。

記帳をなまけていたことを後悔したのは年が明けてから。個人事業主初年度にしてダメダメな確定申告の進め方をしてしまった。

「来年はこんなことしないでちょうだいよ」そう来年の自分に叫びたい。
ということで、令和2年度分確定申告の顛末を自分への戒めをかねて書いてみます。なんだかすでに鬼に笑われてそうだよ。

「これ、Windows専用のやつだわ」と気づいた時は、申請期限である4月15日の4日前だった。しょっぱなからMacユーザーなのにWindowsのICカードリーダーライターを買ってしまった。でかでかと「Windows用」と書いてあるのに。

それでも調べると3月22日からe-taxソフトでの確定申告申請はスマホアプリ(マイナポータル)とPCの連携ができるようになっていた。制度も毎年目まぐるしく変わっている。あとは青色決算報告書を作成し始めればいい。

そのはずだった。

今さら、ほったらかしにしていた疑問があることに気づく。個人事業主前にしていた派遣仕事の源泉徴収票は仕分け方がわからず宙ぶらりんになっていた。

うーん、給与はどう仕分けるの?よくわからない。

結論としては「事業の売り上げとは無関係なので、確定申告時に給与として申請すればいい」。でもここに辿り着くまでに私は流浪の申請の民となって、方々に教えを請うことになる。

流浪の申請の民その1:チャットボットふたばさんに教えを請う
税務相談チャットボットふたばさん(AI)には、なかなか質問の意図が伝わらない。ふたばさんには遠回しな言い方やわかりにくい言い方をすると、別の質問を促されてしまう。これは相手が人間でも同じですね。

流浪の申請の民その2:国税庁に教えを請う
そしてとうとう国税庁のLINEアカウントとお友達に。税務署に相談へ行くにはLINEアカウントからの予約が必要なのだ。一つの作業を進めるためにさらに別の作業が発生する。この現象に名前をつけるならなんというの?そもそも身から出た錆びなんですが。

流浪の申請の民その3:税務署の職員さんに教えを請う
「ああ、それはそうするしかないですね」
たまたま電話が繋がった税務署職員さんはこちらが散々悶々としたことを一瞬にして解決した。

餅屋は餅屋だ。餅屋さん!!さすが餅屋さん!!きっと(こんなこともわかんないのかよ)とか思われたな。その通りだよ餅屋さん!!ありがとう!!

「そうする」とは給与は事業売り上げではなく、確定申告で給与の区分で申請することを指している。仕事を増やしてすみません。

謎は解け、突貫で入力し続け、e-tax画面とマイナアプリと電子証明書を行ったりきたりした末、初めての青色確定申告はようやく完了した。午前3時50分。

終わった、終わった、終わった。なにかとても勾配のきつい坂をのぼりきった気分になる。

きっとその時の私をビデオで撮っていたとしたら、げんなりした女がひとりへらへらと笑ってる様子が写っていたと思う。翌日は頭がほとんど動かなかったことと各種控除証明書の郵送を忘れていたことはご愛嬌。

確定申告はどの個人事業主も当たり前にやっていることではあるけれども、ひとまず大きな区切りができたことが嬉しい。その時は坂を登りきったと思ったけど、実際は大きな道のほんの始まり。

来年は年が明けたら、確定申告に必要な書類を一式揃えて税務署に相談に行こう。もう今回みたいなのは懲りたよ。一回痛い自業自得したから2回目はいらない。

速くはなくても、もちろん速いにこしたことはないけど、動いていくと必ず変わっていく。10年前よりも20年前よりも、今の環境と状況の方が断然心地いい。来月で個人事業主の2年目に突入する。動きをもっとスピードアップしたい。

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