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ショート悲劇

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凡ミス

女「どうしてここへ?」

男「君の事が忘れられなかった。」

女「ウソよ……だって…だってあれからもう5年になるのよ?そんな今さら…アタシがどんな思いで今まで……。」

男「どれだけ月日が流れてもナオミの事だけは忘れない!忘れられない!」

女「ヒロコですよ。」

男「あっ。」

末期

「まさこさん、昼飯はまだかの?」

「おじいちゃん、今食べてるのが昼飯ですよ。」

誰かが気付けば

萬田「おいコラ萩原!今日こそワシの貸した300万、きっちり耳揃えて返して貰おうか?」

萩原「ひぃ~~萬田はん!もうちょっとだけ待って下さい。返すあてはありまんねん。おいコラ豊本!ワシの貸した300万、とっとと返さんかい!」

豊本「ひぃ~~萩原はん!今すぐ金を工面するよってに!おいコラ萬田!ワシの貸した300万、もう期限はとうに過ぎとるど!」

萬田「ひぃぃ~~豊本はん!すぐに返しますさかい!萩

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整形

『みゆきちゃん、あたし、整形しようと思うの。』

『そうなんだ…。ごめんね、親友なのに、ゆまちゃんが鼻の事でそんなに悩んでたなんて気付かなくて…(泣)でも、あたしは今のままでも全然いいと思う!みゆきちゃんの鼻、凄くチャーミングだと思うよ!』

『みゆきちゃん、整形するのは鼻じゃないの。目なの。』

『……。』

『……。』

せっかく気ぃ使ったのに

青木少尉が率いる第二小隊はその殆どを失い、僅かに残った隊員も敵に囲まれまさに壊滅寸前であった。
その絶体絶命の中、帝国軍人として『命果てるまで』を信条とする青木の口から意外な指示が。
それは鬼軍曹として恐れられた青木が部下に対して見せた、最初で最後の優しさであった。

『隊長、もう駄目です!完全に敵に包囲されました!』

『隊長、我々はどうすれば……』

『隊長!私は隊長の教え通り、この命果てるま

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