2020年5月24日(日)

夜には大阪のホテルに入らないといけない。しかし、出発するのがどうにも億劫で、部屋でダラダラと過ごしてしまう。TVerで番組を浴びるように観る。『伯山カレンの反省だ』(テレビ朝日)に再びホラン千秋が出ていた。カレンさんにとって、ブタ以下でも以上でもないホランさん。滝沢カレンとホラン千秋の並び、知性と美が溢れ出ている。2人の名前もシンメトリーな感じで良いですね。『アメトーーク』(テレビ朝日)の「おうち大好き芸人」もとても良かった。人の部屋を見るのは楽しい。

「根が卑屈と言いますか…たとえば外歩いてて、そのお店入ろうとすると、そのお店に『お前なんか来る店じゃない』とか思われてそうだし……街歩いてても『お前が来るような街じゃない』と思われてそうな気もするし…」

というドランクドラゴン塚地さんの抱える”哀しみ“に思わず共鳴してしまった。「愛が、全ての人達へ…。あぁ、全てが人並みに…。あぁ、全てが幸せに…。あぁ、この幼稚な気持ちが、どうか、永遠でありますように。」という気持ち。

あぁ、全てが人並みに、うまく行きますように。
暗いだなんて言うなって。全てよ、運命の想うままに。

中村一義「永遠なるもの」

いつまでウダウダしていられないので気合を入れ、まるで海外旅行に出かけるような5泊6日分の大荷物を完成させた。大阪の家探しでたくさん歩くであろうから、ビルケンシュトックのLONDONをひさしぶりに引っ張り出す。スーツケースを引きずりながら、トボトボと駅まで歩いた。人通りは完全に元に戻っている。東京も明日には緊急事態宣言が解除されるのだという。ひどく感傷的な気持ちになりかけたが、また金曜日にはこの街に戻ってくるのであった。視線を上げると、駅前にお好み焼きやタコ焼きのお店ができているの気づく。なんと白飯つきのお好み焼き定食もメニューにあるらしい。大阪に旅立つ日に、東京の家の近くにそんなものがオープンするなんて皮肉なものだ。

緊急事態宣言が出てから一度も乗っていなかったので、本当にひさしぶりの電車だった。東京駅はあいかわらず閑散としてる。一軒だけ駅弁を販売していたので、そこで売れ残っていた鶏三昧弁当を購入。新幹線は4月に比べると乗客は増えていたけども、それでも密は避けられるくらいの混み具合だった。東京駅を出発して、すぐに弁当を開くのはナンセンスである。新横浜駅を過ぎてから食べ始めるのだ。これが『孤独のグルメ』が啓蒙した東京から西に向かう時の新幹線のマナーなのです。

新幹線で約3時間。大阪はやはり遠い。名古屋くらいならまだ気軽に移動できる距離だけども、大阪となると大移動だ。大阪〜東京間を行き来している芸人さん達は凄いな、と思った。ラジオで言っていたけど、おぎやはぎなんかは今でも大阪に新幹線で移動する時は少しウキウキするらしい。移動中は『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)を聞いていたのだけど、春日さんの娘の話に「いいな、かわいいな、楽しいな」と思いつつも、自分はきっとこの幸せを手にすることができないのだろう、と胸が苦しくなってしまった。到着した大阪は東京よりも少し蒸し暑かった。6月もすぐそこだ。しかし、まさか新生活のはじまりの緊張感を2度も体験しないといけないとは。


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