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オンラインでつながる、の果て

今年に入ってスタートしたコロナ騒動のなんやかんや以降「オンラインでつながる」は、第一線で世界経済を動かすビジネスマンたちだけのもの、ではなくなりました。

Wi-Fiって仕組みはよくわからんけど便利ねぇ。
zoom?なにそれ、どこの国の何だか知らないけどみんなで話せて楽しいらしいよ、というレベルのわたしたち一般人が、限られた環境の中でベストを尽くし愛情や心意気を証明できる唯一の表現手段として「オンラインでつながる」を日常に取り入れましょう!という流れの中に、突然、ぽーんと放り込まれた。まだたった、ここ数ヶ月で起きて現在進行中の、意外と大きな変化です。

深く考えたり、立ち止まって確認することもない。だって今、友達も仕事先の人たちも、みーんな使ってるんだから。

「とりあえず登録して、急いでアカウント作らなきゃね!」

・有能なコミュニケーションツールをスマートに使いこなせる人
=話の早い、役立つ優れた人物
・機械とか苦手なんですよね、あまり好きじゃないしと拒む人
=頭がかたくて時代遅れな、無能野郎

「オンラインでつながる」はその人種の振り分けを、団結する前向きな雰囲気をまといながらスピーディーに行う刃物となりました。

ほんとうに軽快なリズムでそれらを扱う人もいる。器用にその刃先を使いこなし楽しめている人は大勢います。

ライフスキルが高くってお料理上手な人は、もちろんモテる。そのことに疑いはありません。あたらしい包丁で指きっちゃうなんて、どんくさいしナンセンスだもの。練習不足の注意不足、自己責任で消毒しとけ、だよね。

いつの時代も「大勢」こそが正義だった。
そんなの今に始まったことではなく、これまで繰り返してきた歴史の法則や慣わしが、明るみになり可視化しやすくなっているだけ。

現在、2020年を生きているわたしたちがオンラインを最大限に活用して生きることは、ゆるぎなく「正義そのもの」であり、良識ある立派な社会人としての大正解。あっぱれ皆の衆!のガッツポーズ姿なのであります。

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だけど、わたしは、こわい。
ぱっくりと分断された、この世界がこわい。

もちろんこんなことでこわい〜などとほざいていたら、感傷的だな、それってただの努力不足だよ〜と鼻で笑われてしまいます。不要な反感や苛立ちもぶつけられることでしょう。
そんなことはわかりきっているから、人に直接は話さない。
誰にも迷惑をかけないであろうこの小さな記事に、ひっそりと淡々と、打ち明けている次第です。

こんな少数派で非国民なわたくしと同じように、一律の視点と同調圧力、居心地よくない、こわいなぁと胸をズキズキさせている、ほんの一握りの愛する「無能野郎チーム」メンバーのために、これを書くのです。
あああ、またお得意のきれいごとを口走ってしまった、もとい、そうして自分自身に心の折り合いをつけさせるために。こんな、壁に生たまご投げつけるみたいな文章を、せっせとしたためています。

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さあここで。みんなー!
唐突すぎる本題だよ。聞いてくれ。

わたしは3日後に迫った8月27日の夜。
人生初めての「有料の配信ライブ」を
大好きなメンバーとやるのだ。

その視聴チケットのほとんどが
あれっ!売れ残っています。笑

そう、この記事はこれを読んでいるあなたに
おでこ地面につけ土下座をする気持ちで
ごめん、買って、お願い。の一心で
ついに言葉を選ばず、書き殴っている。

その理由はあとで書くとして、前置きだけでもけっこう長くなったのでこのボタンを貼りつけておきますよ。えいっ!

この先は読まないでもう買う

こんなん、全身の皮膚がチキン肌に変化するほどにかっこ悪いし、なんて信念と矛盾したお願いを、ということは百も承知なのです、何せわたしは、オンラインでつながる、が大嫌いな奴なのだからな。

「インターネット・パソコン・web・オンライン」
こんな単語の羅列を見ただけで、いやほんとに見ただけで、うげええ、むりむり、やめてえええ!と感じる人種が存在することを、この社会が置いてけぼりにしている現状に対して、拗ねてもいるし傷ついてもいるし、第一に萎えている。お前と重なり合いたいわけじゃない。何せ相性が悪いのだ。

そんなわたしが「配信ライブのチケットを買ってください」と土下座をする。これほど屈辱的でみっともなくて、心がぞわぞわすることってあるだろうか。

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オンラインでつながる、なんて
あってたまるか。と思っている。

生の音楽のすばらしさが、
同じ空間で息をして
音に包まれることの体験が、
わたしとあなたという存在の価値と
潤いに満ちたエネルギーの交換が、

オンラインで済んで、たまるかよ。
伝えたような、伝わってきたような気になるんじゃねえよ。

人生のいちばんジューシーなところ!
味わわないで満足してんじゃねえ!!!

と、今だって思っているし
現状をなるべく柔軟に受け入れて変容しながらも、やり場のない悶絶を噴き出しては固まらせながら、笑顔でここ数ヶ月を生きながらえてきた。

(根がロックなので口が悪くて本当すまん)

ちなみにこれは生命体としての人間の、野生の部分での拒否感、違和感からくる感情でもあります。
おひさまも水も土もない、本物の快楽や感動が、蜃気楼のように遠ざかりまるでフィクションに成り果てた世界への、本能的な反発と抵抗だろうと内観している。

そう、わたし自身の怒りというよりは、わたしの肉体、そしてわたしのタマシイの叫びなのだ、わたしの脳みそのせいだけではない。
ということで、出るものは止めずにその都度出すように心がけています(生命力への責任転嫁、無事に完了)

じゃ、わたしの頭はどう考えてるんですか、
というとねっ、

「オンラインでつながるの本質的にはむりだけど、それでもいいよ、かおりちゃんのためにチケット買うよ」って、誰か、優しく言ってほしい!!!!!!!!!!!!!!!!!

です。

そうだよ、オンラインじゃ、つながれないよ。
つながれるわけないよ
触れもしないのに、つながってたまるかよ。
それでもやるんだよ。やってみるんだよ。
やってみたいんだよ。

挑戦してみたいんだよ、
絶対むりって信じてないものだって
こんなに感動できたじゃん、
って泣きながら笑ってみたい。

あーーーやっぱ生のライブには敵うわけないよなー!でもみんなが配信ライブ観てくれて、見守ってくれてたおかげで、ちょっと奇跡起きちゃったよな、でもやっぱ生でやりたいなー!
それまではこれでガマンだな、いっぱい観ててくれたから感謝だな、生きて活動なんとか続けないとなー!

って。終演後、きもちよく言いたいんです。

「やっぱ、配信ライブのチケットは思うように売れないね〜。」
「あんまり需要もないし、決済もめんどくさいしさ」
「やっぱり無料でやって、任意で投げ銭チケットじゃない?」
「なかなかこれからも続けていくの大変だよね〜」

こんなありきたりな会話は、
もう誰ともしたくない。
聞くのも、口にするのも飽きた。

予定調和は、大嫌いだ。いつだって
信じられないことが起こるほうが楽しい。
ヒリヒリ、ドキドキ、ゾクゾク、したい。

みんな、手伝ってくれませんか。
2,500円、わたしに託してもらえませんかー。
特別な配信ライブの空間。
一緒に創っていただけませんか。

もう仕方ないからチケット買ってあげる

買わないと思うけどページだけ見てみる


ちなみに、わたしの得意技は魔法なので、買ってくれた方には画面を通してじゃなくてわりと頭上のほうから攻めていって、体調をやんわり整えたり翌日ラッキーな出来事を起こしたり、お試しでやってみます。顔がわかんなくてもできるのかな? それもトライする◎
(要らない人は、要らないよ〜と感じてもらえれば、大丈夫です!)

こいつ誰か知らんが運だめしで1枚


会場となる、東京は錦糸町の
シルクロードカフェ。
ここはスタッフさんたちが最高で。とにかく明るく楽しく情熱的で、なのにびっくりするくらい軽やか!
個性豊かなアーティストたちがこよなく愛するスポットなので、1人でも多くの方にチケットを買っていただいて、できる限りお店に還元したい。
この循環の輪の中にほんの少し加わっていただくだけでも、おおきな、おおきな価値があります。貴重なアーティストたちの、貴重な表現の場、決して絶やしたくないです。

アーティストやお店の支援になるなら買う

それから、この日のために特別に焙煎していただく珈琲豆つきの3,100円のチケットもご用意しています。知る人ぞ知る藤井さんの焙煎は日本でもトップクラス。ほんとうに破格です。ぜひこの機会に、飲んでみてほしい・・・
ご自宅への珈琲豆の郵送費用も込みで、3,100円です!

あ、珈琲淹れるの好きだわ。まー音楽もついでに


で、どんな音楽なの? その日やるのは?

わたしは、人々がわたしの音楽自体に興味ないということを熟知していますので、あえてここでは何にも書きません。

ただひとつだけ。
「何にも感じなくていい音楽」です。

わたしが世界一愛する、世にも美しい音楽です。

とにかく、きいてみておくれ。

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今回は「オンラインでつながる、の果て」というタイトルで
オンラインでつながる、に心がついていけないという個人的な嘆き(思いきり愚痴!)から文章がスタートしてしまいましたが、わたしは「オンラインでつながる」をイキイキと為す人たちをすごく尊敬しているし応援しているし、その方たちを否定したり、攻撃しているわけでは決してありません。誤解しないでね。

「オンラインでつながる、の果て」にあるものが「オンラインで全部オッケーだったね!」じゃなくて「便利だけどやっぱ全然足りなかったな!」だったら、わたしは涙が出るほどうれしい。

人間同士が、もっと寂しくなって、
弱いことを知って、
体温や鼓動をちゃんと確かめ合って。

健康的に、開放的に、
愛し合える世界にできたなら
こんなに素敵なことはないなって思います。

ただ、わたしは、生が、すきなのよ。


かおり


hair make  Chika(C+)
photo  谷本裕志

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