ぼーっと、散歩ができない。

私にとって散歩は息抜きなようで、実は息抜きでは無いかもしれない。むしろ吸ってる。歩いていると基本的にちょっと顎をあげた位の角度をキープし、ずっときょろきょろしている。ずっとONの状態で、興奮していて頭はフル回転。

特に住宅街や商店街を歩くのが好きだ。何キロでも歩ける（たぶん）。

このお家は坪単価いくらだろう・なんでこのデザインにしたんだろう・でかめな2世帯だな・どういう間取りなんだろう・お庭広いなあ・表札がフルネームだ、すご。などついつい見てしまう。

お店が多い場所は看板や外観など見るところが多いので進むペースも遅くなる。タイポ探しにタイル探しなどとにかく忙しい。というか、せわしない。通り過ぎたかと思ったら、引き返すことも多い。その時の映像が数十秒くらいなら頭の中に写真のように切り取られたまま残っている。見た瞬間にシャッターのように切り取るような感覚。なんか切り取るとか言うとぶってるみたいで恥ずかしいが、その映像が残っているので『あ、やっぱり記録しとこ』と引き返すこともしばしば。

記録は程よく残す。あまり記録する事ばかりに集中してしまうとキリがないからだ。あとなんか、残さない美しさとか情緒とかがあると思う。記録魔だけど、記録し過ぎないようにもしている。

と、記録を残すにしても残さないにしても妄想やらなんやらをしている。

『今日はオレンジに集中する…。』

と、ジャンプの主人公が精神統一するシーンみたいな事もする。とにかくオレンジばかりを収集する日。標識でも外壁でも花でもなんでもいい。決めた色をきょろきょろしながら見つける。

散歩は健康的だし、脳が活性化してる気がする。ためしてガッテンみたいだな。

ぼーっと歩く事は酔って歩く時以外基本的に無いと思う。酔っていても次の日なんだこれ？という建物写真がフォルダにあったりもするので、とにかくなにかしら発見して妄想してときめくのが好きなんだと思う。

結論、何が言いたいかというと散歩の達人にでたい。

終わりが見えないので、最近お気に入りのTSUTAYAカラーでさようなら。

TSUTAYAカラーをさがして #毎日タテモノ pic.twitter.com/ryDvY6VPxg

— ひかる (@hikarudon12) April 12, 2020

（最近買ったこの本もおすすめ。水路や坂道など地形を知ると散歩が数倍たのしくなる。私は今、うずうずしている。）

建築デザインの解剖図鑑