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リハ塾マガジン

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2021年8月の記事一覧

肩関節の痛みにおける4つの問題点【関節包】

火曜日ライターの松井です! 臨床で肩の痛みを訴える方に対して、どのように評価を進めていこうか悩むことありませんか? 肩関節運動には複数の関節や筋肉が関わるため、何が痛みの問題になっているのかを鑑別していくことが非常に重要です。 ここを疎かにすると、結局問題点が曖昧なまま介入を進めることになるので、上手くいかないと感じることも多いでしょう。 そこで、前回まででそんな悩みをなるべくシンプル化するために、肩の痛みの問題点を以下の4つに分けて考えるとお伝えしました。 ・肩甲

痛いから安静を勧めるのは正しいのか?

リハ塾の松井です! 患者や利用者から「ここが痛いんです…。」と言われたら、どのように対応しますか? 「痛いなら今日はリハビリやめておきましょうか。」 「痛みがあるので安静にしましょう。」 とか、このように対応していませんか? 慢性的な筋骨格系の痛みに対して、痛みを伴う運動と痛みを伴わない運動とを比較した調査では、短期的には痛みを伴わない運動の方が少しだけ痛みの改善に効果的だが、中~長期的には差はなく、痛みを理由に運動を中止する必要はないと報告されています(参考文献①)

運動による鎮痛効果【強度と頻度】

リハ塾の松井です! 痛みはリハビリにおける大きな問題点の1つです。 ですが、中々改善しない痛みも多く、そんな痛みにセラピストは日々頭を悩ませているのではないでしょうか。 一方、侵害受容性疼痛や神経障害性疼痛などあらゆる痛みに対し、運動は効果的な手段の1つとされています(参考文献①)。 ただ、痛みに対して運動は効果があると言っても、どんな運動が効果的?どれくらいの強度?量?頻度?など、実際に運動を指導するにあたって疑問はあるかと思います。 今回は、運動における鎮痛効果

肩関節の痛みにおける4つの問題点【肩鎖関節】

火曜日ライターの松井です! 臨床で肩の痛みを訴える方に対して、どのように評価を進めていこうか悩むことありませんか? 肩関節運動には複数の関節や筋肉が関わるため、何が痛みの問題になっているのかを鑑別していくことが非常に重要です。 ここを疎かにすると、結局問題点が曖昧なまま介入を進めることになるので、上手くいかないと感じることも多いでしょう。 そこで、前回はそんな悩みをなるべくシンプル化するために、肩の痛みの問題点を以下の4つに分けて考えるとお伝えしました。 ・肩甲上腕

椎間関節性腰痛に関わる7つの組織

リハ塾の松井です! 今日は腰痛伸展に伴う腰痛の中でも、椎間関節性の腰痛について掘り下げてみましょう。 伸展時の腰痛を大きく分けると、腰部脊柱管狭窄症、背筋群の筋筋膜性腰痛、椎間関節性腰痛の3つに分けられます。 伸展時の腰痛と一括りにするのではなく、それぞれを分けて病態を理解することが大事です。 椎間関節性腰痛は何故痛いか、原因となる組織はどんなものが考えられるかを解説します。

腰椎の機能障害で肋骨の評価は必須!

リハ塾の松井です! 腰部機能障害を評価する際、腰部にかかるストレスを考察したり、脊柱の生理的彎曲という意味でも前彎と後彎の評価は重要です。 腰椎が前彎、後彎どちらかに制限されていることは多く、後彎増強、つまり、伸展制限が多いイメージがあるかもしれませんが、意外と屈曲制限も多いです。 伸展するにもまずは屈曲してタメを作って伸展する必要があります。 バネのようなイメージで考えると分かりやすいかもしれません。 なので、伸展を改善するには、まず屈曲制限を改善する必要がある場合

姿勢と嚥下の関係から考察しよう

リハ塾の松井です! 今回は嚥下に関するご質問をいただいたので、姿勢から見る嚥下について解説していきます! 以下、ご質問内容です。 今、嚥下機能が低下している利用者様がいるのですが、家族や本人から、飲み込みや発語が悪いので、リハビリをして欲しいと話がありました。 僕がいる職場は、STがいないので、困っています。 PTやOTでも対応できる範囲になると思いますが、何かお薦めの本や論文はありますでしょうか? 現在の対応は、パタカラの発語体操や舌の運動をしています。 嚥下機能

肩関節の痛みにおける4つの問題点【肩甲上腕関節】

火曜日ライターの松井です! 臨床で肩の痛みを訴える方に対して、どのように評価を進めていこうか悩むことありませんか? 肩関節運動には複数の関節や筋肉が関わるため、何が痛みの問題になっているのかを鑑別していくことが非常に重要です。 ここを疎かにすると、結局問題点が曖昧なまま介入を進めることになるので、上手くいかないと感じることも多いでしょう。 そこで、今回はそんな悩みをなるべくシンプル化するために、肩の痛みの問題点を大きく以下の4つに分けて考える方法を紹介します。 ・肩

これだけはおさえておきたい!腰椎疾患における4つの評価ポイント

リハ塾の松井です! 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など、神経障害性疼痛による痛みや痺れが出現している可能性がある場合、どのように評価を進めていますか? 臨床で評価を進める場合、こんな悩みありませんか? ・症状と障害部位が一致していなくて病態解釈ができない ・どんな評価をしたらいいか分からない ・よく分からないからとりあえず痛い場所のマッサージをしている ヘルニアや狭窄症による神経根の障害は神経障害性疼痛に分類されますが、症状と障害部位の不一致がある場合は侵害受容

徒手技術を高めるには?3つのポイント

リハ塾の松井です! 最近、こんなご質問をいただきました。 徒手的な技術を身に付けるにはセミナーしかないと思っている。 コロナ禍で行けないので、どのようにしたら効率よく徒手的な技術を身に付けることができるか? 確かに、今はコロナウイルスによってオフラインのセミナーへは気軽に行ける状況ではありません。 そんな中でも徒手技術を高めるにはどうしたらいいか? 僕の意見を書いていきますね! 徒手的な技術と言っても多くありますし、僕が全てを網羅しているわけではないので、答えられ

腰椎椎間板ヘルニアに対する理学療法の考え方

火曜日ライターの松井です! 腰椎椎間板ヘルニアは痛みや痺れといった症状をメインとし、中々すっきり軽快しない難しい疾患だと個人的には感じています。 そんなヘルニアに対し臨床でこんな悩みありませんか? ・痛みや痺れに対して何をしていいか分からない ・痛みが強すぎてマッサージしかできずどうしていいか分からない 実際、僕も痛い部位のマッサージやストレッチくらいしかできず、痛みもあまり変わらずでもやもやしている時期がありました。 理学療法士が全ての痛みや痺れに対応できるわけで

四つ這いで手指の痺れが軽快した症例

リハ塾の松井です! 手指や前腕の痺れは臨床でも少なくない訴えだと個人的には思っていますが、そんな痺れに対して何をしていいか分からないという方いませんか? 末梢神経の走行や絞扼する可能性のある筋肉について知っておくのはもちろんですが、それでも活かしきれないこともありますよね。 今回は手指の痺れを訴えに対する介入で上手くいった症例がいたので、それを元に解説してみます!

神経圧迫で腰が痛いという誤解

リハ塾の松井です。 腰痛は臨床でも多く経験すると思いますが、原因は様々ですので何が問題点となっているか評価しないとアプローチも効果が薄くなってしまいます。 よくある誤解が神経が圧迫されているから痛いというもの。 生理学の書籍をよく読むと、神経は持続的な圧迫で痺れなど感覚障害は引き起こすが、痛みは神経損傷がないと感じることはないとあります。 また、神経は圧迫に強くそれくらいで神経は損傷しないということ。 痛みは本来、筋・筋膜、腱、皮膚など末梢の受容器から中枢へ伝わるの

運動療法のオススメ論文&書籍【肩・膝編】

リハ塾の松井です! 今回はご質問いただいたので、肩関節と膝関節に焦点を当てて運動療法に関するお勧めの論文や書籍を紹介します!