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栽培方法を変える理由

こんにちは。ひかり畑の高松です。

私たちは農家をしているのですが、作物によって

・慣行栽培
・自然栽培

こちらの二つを分けて栽培をしています。

定義は様々あると思うのですが、ここでの慣行栽培は現代農業の一般的な栽培方法で、肥料や農薬を使用した栽培方法という定義にします。

一方、自然栽培とはなんぞやということですが、こちらもそれぞれ考え方があるとは思いますが、ここでの自然栽培は肥料も農薬も使用しない栽培方法という定義にしましょう。

どうして自然栽培を続けているのか?

ぶっちゃけ、自然栽培って超大変です。

農薬を使用しないのはなんとなく想像つくのですが、肥料すらも使わない…ということは、作物を育てるために肥料以外の手段で手当てしてあげなければ作物が育たないということです。

最近思うことは、自分はなんでこんなに大変な事に手を出して、大変だってわかってても毎年続けているんだろう…です。

最近それの答えがようやくわかりました。

こちらの動画の中で、写真家の蜷川実花さんがおっしゃっていたのが、

なんのコントロールも出来ない「写ルンです」というインスタントカメラを使用した時に、自分で何ができるかという筋トレをしている。

ということ。

自分なんかが蜷川実花さんに共感できるなんておこがましい話ですが、それでもめっちゃこの言葉に共感したんです。

そうか、自分は農業という分野の仕事で当たり前に使っている肥料と農薬を使わないと決めたことで、筋トレをしているんだ。

これに気づかせてもらった時は本当に仕事をする上でのモチベーションが一気に上がりました。

選択肢が増えた

ひかり畑では梨を就農前から栽培し続けているんですが、やっぱり基本的には梨も農作物なので当たり前に肥料を入れていました。

ただ、梨の樹や草を見ていてもめっちゃ元気で、なんなら元気すぎて困っていたくらい。

あるときふと思ったことが、肥料いらねんじゃね?でした。

だって、ちょっと忙しくて畑にいかなかったら自分の腰くらいの高さまで草が伸びているんです。

雑草だって栄養分がなければ大きく育たないですよね。

自然栽培をしていなかったら、「肥料を入れない」という選択肢すらなかったのですが、自然栽培をする事によって、当たり前に肥料を入れないという選択肢を選ぶことが出来たのです。

梨畑に肥料を入れなくなって今年で4年目に入っているのですが、周りの畑と遜色ない梨が収穫できているし、なんなら味もよくなってきている気がします。

隣の畑のばあちゃんは、自分が梨を育てているにも関わらず、うちの畑で鳥が少しつついた梨を持って帰って食べたら、「他の梨食べられない」と言っていました笑

#自分も梨育ててるじゃん

売り方が変わった

自然栽培は大変なので、今まで通り「畑一面同じ作物」というわけにはいかず、多品目栽培をしているのが現状です。(この辺は来年改善します)

なので、そんなロットがまとまらない作物は農協や市場は絶対に扱ってくれません。

自分で売るしか方法はないんです。

もともと農作物は自分で売りたいと考えていたので、それはすんなり受け入れることはできたのですが、にしてもやはり同じ作物を大量に栽培して一気に出荷できた方が楽です。

しかも販売に関する交渉や集荷、配達まで全て農協がやってくれるので、農家は作物さえ育てていればお金は入ってきます。

それでも現状、農家に担い手はどんどんと減り、ロットで勝負をしている農協のやり方にはやはり限界があると思っています。

しかも、この地域のような小さな農村から出る農作物はロットで確実に負けてしまうので、大きな産地に飲まれてしまう可能性もある。

そうなった時にはやはり、個人でどこまで販売できるのかを今のうちから考えた方がいいと思っていて、

ここでも「農協に出荷できない」という制限がかかったことで、「自分で売る」というところに行き着きました。

これから考えて行くこと

自然栽培は筋トレだという事に気付いた今は、今までとはちょっと違ったアプローチで畑と向き合うようになってくると思います。

肥料と農薬を制限した時に自分が何をしているのか?が明確に説明できるようになると農業の腕は格段に上がると思います。

自分やりたいことは農業であって、ある一定の栽培方法をやることではありません。

やはり、自分の生活を支えてくれているのは慣行栽培なのですが、筋トレをした後の慣行栽培はまた違うものになってくると思います。

新規で農業を始める方は、家庭菜園くらいの規模で自分が食べる分はこの方法をとること、めっちゃおすすめです!





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新潟県新潟市でひかり畑代表として農業をしています。韓国語ネイティブの中国人妻と一緒に農業の世界へ新規参入。今では農家なキムチ屋として自営業をしています。https://hikaribatake.thebase.in/
コメント (2)
自営業になってしばらくして気がついたのは「総合力勝負だ!」ということでした。
美味しいもの作ってるだけじゃダメ。
それをちゃんと営業しないとダメだし、見せ方も考えなきゃダメだし、それにはあれもできなきゃだし、これもできなきゃだし。。。
と、そこで私が趣味や仕事でアチコチでかじった、無駄に広く薄く中途半端な知識が生かされたわけです。笑
色々興味を持ってやることの大切さ!!

さらにこの時節、自粛時期に大手の取引先がバタバタと休業して売り上げが0になる中、以前から付き合いのあった小さいお店からたくさんオーダーをいただいてなんとか乗り切りることができました。
インディペンデントであることの素晴らしさ!!

ひかり畑も利行さんも上手にバランスしながらやってるな〜とこっそりウォッチしています。笑
今年は本当にそれを実感しました。
今までは忙しい忙しいで他のことをする余白を作っていなかったのですが、その余白を作ったことで色々と得られるものがありました。
我が家も最初は総合力!と考えていたのですが、ラベルとかはどうやっても作れなかったので、できないことはプロにお願いするスタイルになりました。

というか、自分で売ると決めてからは何をするにしても、たかやさんたちのやることウォッチさせていただいてました笑
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