#13 認知症の父を1人で実家において置けない

なんもない主婦が起業するストーリー13です。

前回はこちら

起業して初めての仕事
異業種交流会の同日に
突然両親の介護が始まった。



当時の父は、認知症で目がほぼ見えない。
母は怪我をして首から下が動かない。



認知症の父を一人では家に置いていけないので
その日は実家に泊まった。


自分の家に連れて帰るのも考えたが
父は目が見えないし
母がいないことを覚えられない。


なぜ私の家に一人で泊まらなければならないかが理解できない。
説得するのは不可能だ。



また、父は前立腺肥大の病気を持っておりトイレが近い。
毎日、夜中に起こされて眠れない日々が続くのは容易に予想できた。


父が、母がいないイライラで
私の家族にも危害を加えるかもしれない。

トイレ以外の場所でも
用便をしていることがある。
自宅は糞まみれになるかもしれない。



私は自分の家族を守りたかった。
どうしても守りたかった。



介護に疲れると今度は私が疲弊し
私自身が家族に八つ当たりする可能性もある。



父を施設に預ける。
決断は私がした。

母に以前から勧めていたが
これもまた母を耳を貸さなかった。


自分が元気なのに
父を施設に預けたら
近所や親戚に何を言われるかわからない

世間体を気にしていたのはわかった。



私は病院で
ソーシャルワーカーさんを紹介してもらい
父を預けられる施設がないか
至急に探してもらうことにした。


私には弟がいる。
だが、インドに単身赴任中だった。
一人で両親二人の介護をやるしかなかった。


できるできないの話ではない
やるしかないのだ。



弟にラインで連絡したら電話がかかってきた。
「今、ちょうど日本にいる」
子供の入学式で一時帰国していたのだ。



「日本にいるなんて奇跡。すぐ大阪に来れるか？」


弟に実家に来てもらうことにした。


希望が見えた。
この数日間はなんとかなりそうだ。

だけど。


続く・・・・



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