見出し画像

有料の情報と問われるセンス

【有料コンテンツの変遷】

私はここ数年の間に、メルマガや、オンラインサロン、最近ではnoteの月額マガジンなど、ネット上の有料サービスを取っ替え引っ替え20種類近く使っていました。今も幾つか登録しています。

登録して、1年くらい経ってやめるか、1ヶ月でやめるかのどちらかが多かったと思います。

時代の流れで言うと、有料メルマガは一時に比べて、もうだいぶ少なくなりましたね。

また、有料でそのサイト上のコンテンツが全部読めるというサービスは、元々少なかったのかもしれません。

逆に、noteの有料記事・月額マガジン等を書いているクリエイターの人は、ここ1年くらいで飛躍的に増えた気がします。

そんな中で、私が4年も購読し続けているのは、唯一cakesです。(他のサービスが、cakesに比べ、登録してまだ日が浅いというのもありますが。)

日常で数百円単位で浪費をすることは全然気に留めたりもしないのに、ネット上のコンテンツをお金を出して買うということに、かなり真剣になってしまうのは、無料が当たり前という概念が、やはり抜けないからなんだと思います。

でもそういう現代社会の中で、しのぎを削りあって発信をしている人たちが生み出すものに対して、つい最近になって受けて側もだんだん意識が変わり始めた気がしています。

【cakesのすごいところ】

cakesが月額500円で今読める記事は、現在約2万本。

私が必ず読むのは、林伸次さん,下田美咲さん,フェルディナント・ヤマグチさん,不定期だけど坂口恭平さん,最近だと、「わざわざ」の平田はる香さんなど。

過去には、毎回楽しみにしていた燃え殻さんの連載記事が小説になったし、林伸次さんの記事も本になりましたね。

最近は更新していませんが、堀江貴文さん,津田大介さん,川上量生さんなんかの過去の連載も読むことができます。

私は、cakesでその存在を知ったという方もたくさんいます。

そして、私と全然好みが違う人でも絶対に楽しめる、あらゆるジャンルのコンテンツが揃っていると思います。(漫画,小説,政治,経済,勉強,子育て,海外,LGBT,ゲーム,芸能,etc.)

ボリュームとクオリティが圧倒的で、こんなサイトはちょっと他に無いんじゃないかなあと思っています。

そして、(株)ピースオブケイクが同じく運営しているnote。

こちらは、cakesとは違い、個人が誰でも利用できるツールですが、クリエイターが自分で有料の記事やマガジンを作ることができたり、あえて有料コンテンツをつくらなくても、読者から支援してもらえるしくみがあります。

cakesで連載しているようなプロの方も、たくさん利用していますね。

その中で、皆さんどんな値付けをしているのでしょうか。

【noteの中の値付け】

(今回は主に月額マガジンについて、自分が購読したものについて書きます。)

私が一番直近で購読を始めたのは、林伸次さんの「bar bossa林伸次の毎日更新日記と表では書けない話」です。300円で約1000字程を毎日更新されています。

元々無料記事だったのですが、不愉快なコメントが付くようになったので、有料にしたとのこと。内容も無料記事より更に面白くなって、これを30本で300円というクオリティは、コラムとしては超えている人はちょっといないんじゃないかなあと思っています。

はあちゅうさんは、月額1,000円で書き下ろしを4回以上更新(2,000字くらいだと思います。)。過去の記事も全部読めるそう。

私は以前登録していて、今は起業とかインフルエンサーといったことから興味が遠ざかって購読をやめてしまいましたが、はあちゅうさんはイケハヤさんに次いで、noteでの新しいコンテンツのつくりかたを切り開いた人だなあと思っていて、以前読んでいたときも、値段に対してすごく充実した内容でした。

下田美咲さんも、マガジンの種類はいろいろありますが、月額1,200円30回更新で、かなりきわどい内容を書いてい、ファンにとってはかなり満足度が高いと思いました。

そう、noteにおける先駆者の方々の値付けが、かなりお得なんですよね。

上記のクオリティに対して、素人はいくらが妥当かと考えると、有料にするには、なかなか勇気と考察が必要だなあと思いました。

林さんの記事なんて、1本に直したら10円ですからね。

また、音楽ライターのオラシオさんという方は、投げ銭制にしていて、記事は無料で読めるけれど、よかったら最後に支援してくださいねという形にしていますね。(林伸次さんも以前そうでした。)

これはすごくいい手段だなあと思っていて、私は特に面白かった記事には敬意を表して支援をします。(100円ですが。100円~というのも気軽でいいなと思います。)

【有料にする理由】

文章を書いて生活している方など、オリジナルの文章に元々の価値があって、その記事が有料であることは、ごく当たり前なのですが、有料でも読みたいと思う人に向けて書く(不愉快な書き込みをする人などが、わざわざ読まないようにする)という意図も、最近よく聞かれる考えですね。

最所あさみさんが、こんなことを書いていました。

クローズドの場で話すということは、『ここだけの話』を話すためというよりは、『不用意に共通言語が届かない人に届いてしまう』のを避けるためなのだということ。(中略)いちいちすべての情報を届かなくてもいい相手に届けてしまうより、共通言語のある人たちと議論を『深める』方が有意義なことも多々あります。

これは、最所さんのようなプロの方々に限らず、私のような一般人でも、同じようなことを時に思うことがあるんじゃないかなあと思います。

こういう場所のひとつのつくり方として、有料のコンテンツがあったりするわけですが、そういう方法に限らずとも、

自分が「誰に」「何を」「どうやって」届けたいのかをもっと明確にしていったら、購入(参加)する側としても、発信する側としても、自分なりのスタイルを確立できるはずですね。

いろいろな方々の記事を読みながら、私も日々考えているところです。

#有料コンテンツ #cakes #note #林伸次

いろいろな方にインタビューをして、それをフリーマガジンにまとめて自費で発行しています。サポートをいただけたら、次回の取材とマガジン作成の費用に使わせていただきます。