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小っちゃなアンカーボルト

先日、会社の天井にプロジェクターを吊り下げる工事があった。その時に、「アンカーボルト」なるものの存在を知った。「アンカーボルト」ってのは、木材とか設備機器とかを固定するために、コンクリートに打ち込むネジみたいな工具のことらしい。

へえ、こんな小さなものにも、ちゃんと名前があったんだ。世の中知らないことだらけだ。今まで名前さえ知らなかったので、当然この小っちゃなネジについて考えた試しもない。でも、これがないと色々なものが壁や天井から落っこちてしまう。

帰り道、駅を見渡してみると、案内表示も、非常口のサインも、電光掲示板も、天井からぶら下がっている。あそこにも、実は「アンカーボルト」が使われているのだろうか。変わらずずっとそこにぶら下がっていたのに、一度も気付かなかったのが不思議にさえ感じた。世の中のいろんなものを一生懸命支えてくれている小さなネジに、少しのあいだ思いを馳せた。当たり前すぎて、通り過ぎてしまっていることってたくさんあるな。

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