見出し画像

第1965回 知能の高いカラスの巣

①YouTubeより引用のカラスの巣

   みなさんもご存知のようにカラスは頭の良い鳥である前に生き物です。イヌやネコよりも賢く、人でいいますと、7〜8歳の子供の知能指数といいます。日本にはカラスと名とつく仲間は六種がいます。身近なカラスで留鳥のハシブトガラスハシボソガラス、渡り鳥のミヤマガラスコクマルガラスワタリガラス、高山に生息するホシガラスです。又カラスては名がつきませんが、カケスカササギオナガの三種もカラスの仲間です。これら九種のカラスの仲間はやはり頭が良いです。

②-1.https://www.birdfan.net/2018/12/07/66588/より引用のハシブトガラス(体長約56㌢)

画像1

②-2.https://www.birdfan.net/2018/07/13/63817/より引用のハシボソガラス(体長約50㌢)

画像2

   その九種のカラスの仲間で、身近な街中に生息致します②-1.の写真のハシブトガラスが私は一番知能指数が高いと思います。もともとこの鳥は私が子供の頃には街中にはいませんでした。それが万博の開催された1970年を境に、どのお宅の家の前にあった蓋付のゴミ箱に直接、分別なしのゴミを入れていたのに対して、ビニール製のゴミ袋に生ゴミを入れてゴミ置き場に出し始めた頃から、ハシブトガラスがその生息域を街中にしました。もともとスカベンジャーのハシブトガラスは街中の生ゴミの変化を察知して難なく、ゴミ袋をクチバシで突いて破ることでいとも簡単に採餌出来るのを知ったのです。対する②-2.のハシボソガラスハシブトガラスと同じ雑食性ですが、ブトが肉食が強いのに対して、こちらのボソは植物性が強く、木の実や種子を主食とするため、どうしても街中より郊外の山の裾野の畑などが生息域となります。こちらは硬い殻の胡桃を、わざと車に轢かせて硬い殻を割ったり、海岸沿いではやはり硬い貝殻の二枚貝を空高くから落として殻を割り、中身だけを食べるというような道具を使う鳥です。

③http://www.hokusetsu-ikimono.com/iki-h/inagawa-tori/hashibosogarasu/より引用のハシボソガラスの巣

画像3

    そんな身近な二種のカラスですが、やはり生活域が街中なのか、郊外なのかで、食性も同じ雑食性カラスの仲間でも家庭の出す生ゴミを漁り肉食性の強いのがハシブトガラスで、周りが郊外の畑や田んぼに生活域を起き、もちろん川にいるカニや小魚も食べますが、木の実や種子が主食とするハシボソガラスは好対照です。それと併せて、二種のカラスの巣も違う感じがします。①のタイトル写真では恐らくハシブトガラスの巣だと思います。巣材には勿論街中にもある街路樹の木の枝が主原料ではありますが、その枝を強化するために民家のベランダから調達してきた針金ハンガーを組み入れています。それに対して③の写真のハシボソガラスの巣は、人間社会でもあるように、田舎に行くほど、豪華な木造建築の日本家屋がありますように、この写真を見ていますと、周りに樹木が踏んだんにあるように、全てが木の枝で作られている昔ながらのカラスの巣の印象がします。

④-1.https://fireside-essay.jp/miyazaki/karasu/70.htmlより引用の色んなカラスの巣

画像4

④-2.https://www.city.sumida.lg.jp/kurashi/kankyou_hozen/midori/yasei_seibutsu/karasu/tukurasenai.htmlより引用の色んなカラスの巣材

画像5

   生息域やその食性だけで、二種のカラスの営巣がこうだと片付ける訳には行かないのです。④-1.の写真の色んなカラスの営巣をご覧頂いても、前項で紹介致しましたように、人工物の針金ハンガーを用いたものから、荷物を固く縛るPPバンドやビニール紐、イヌやネコなどの獣毛、また食性の違いからか、卵の殻の色違い、また産卵数の違いなど、色んなパターンがある中、④-2.のカラスの巣の写真は非常に街中での生活を意識しているような人工物が多く、丈夫さを考えたような作りです。実際には針金ハンガーは一番丈夫ですが、カラスの力では曲げたり出来ませんので、PPバンドやビニール紐を使い、内装に獣毛を引き詰めたすが考えに考え抜いた知能の高いカラスの巣です。

⑤https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/kinchan07/diary/201809150000-amp/より引用のカラスの子育て

画像6

   さあ、どんな鳥でも営巣がすみましたら、産卵、抱卵、孵化、子育てと続きます。特にカラスはつがいのオスが巣材を運んできて、組み立てはメスの仕事です。また殆どの鳥のメスは内装を仕上げます。こういうところもまったく人間と同じです。以前はハシブトガラスは森の中の樹木に巣を作ります。比較して、ハシボソガラスは森の縁の樹木や草原のなかの独立木に作ります。また、ハシボソガラスは農耕地の中の高圧鉄塔に作ることもあります。彼らから見れば草原の独立木に見えることでしょう。ハシブトガラスは、都会の中の緑地、住宅地の庭木、校庭の木、街路樹など基本的には樹木の枝に巣を作ります。最近では、街中に対応するため、人工的なもの、例えば広告塔の中、電柱、照明塔などにも作る様になりました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?