第2064回 奇妙な写真の鳥 ⑴

①-1.https://karapaia.com/archives/52193857.htmlより引用の作り物の水鳥の背中に営巣したバン(体長約32㌢)

①-2.https://midorinotori.com/?p=3662より引用のバン

①-3.https://kurome.asablo.jp/blog/2020/12/29/9331822より引用の左のバンと仲の良い右のオオバン(体長約39㌢)

   ①-1.のタイトル写真は水鳥のバンが、作り物のオオバンらしき鳥の置物の背中の上に営巣した奇妙なものです。①-2.のバンは繁殖期になりますと、額班が赤くなります。二種は仲間同士ですが、バンは半撲足で、①-3.のオオバンは弁足で、細かくいいますと種を超えて慕っているのでは。

②-1.https://torinozukan.net/sp/oogunkandori.phpより引用の求愛ディスプレイ中のオオグンカンドリ(体長約100㌢)

②-2.https://blog.goo.ne.jp/pandado4/e/b2d8bad4c3c0eafea01b8affbde94ceaより引用の非繁殖期のオオグンカンドリ

   ②-1.の写真に何だ、これはと思われる方もいらっしゃると思いますこの鳥は、海鳥のオオグンカンドリの繁殖ディスプレイです。こうやって大きく喉を膨らませてクチバシをクラッタリングしたり、鳴き声をあげてメスに求愛します。しかし、②-2.の写真を見ますとスマートな鳥とわかりますが、翼を広げると2.3㍍にもなる大きな海鳥で、特技は高速飛行です。しかし、蹼(水かき)が不完全で趾(あしゆび)間に切れ込みがあり、第四趾が前後に可動する欠全蹼足で、海鳥ながら泳げません。

③-1.Twitterより引用のガニ股鳥のヨシゴイ(体長約36㌢) 

③-2.https://www.wikiwand.com/ja/%E3%83%A8%E3%82%B7%E3%82%B4%E3%82%A4より引用のろくろっ首のヨシゴイ

③-3.https://www.birdfan.net/2016/08/19/45558/より引用のヨシゴイ

   ③-1.の写真は決して合成写真でもなんでもありません。日本には夏季に繁殖のため飛来する夏鳥のサギの仲間のヨシゴイです。また③-2.の写真では首がろくろっ首のように、これほどまで伸ばすことが出来、これで水中の獲物を捕獲したり、また空に猛禽類などを見つけますと、伸ばしたクビを左右に振り、葦の葉に擬態します。③-3.の写真は普段のヨシゴイです。脚も首も伸縮自在です。

④-1.https://www.birdfan.net/2010/06/11/5504/より引用の日本のヨタカ(体長約29㌢)

④-2.https://attrip.jp/124166/より引用のポトゥことハイイロタチヨタカ(体長約38㌢)

④-3.http://www.kotaro269.com/articles/64873.htmlより引用のオオミミヨタカ(体長約31〜41㌢)

   ④-1.の写真は日本ではお馴染みの夏鳥のヨタカです。日本ではヨタカは不気味な存在としか見ません。殆どの写真は昼間に撮影されますので、どうしても夜行性のヨタカは寝ています。それに対してベネズエラに生息しています④-2.のポトゥことタチヨタカは、真っ黒い瞳とフクロウのような格好をしているわけですが、フクロウではないようです。実はこの鳥、フクロウというよりヨタカの仲間です。また④-3.の写真は何やら猫の様な顔付きの東南アジアの亜熱帯に生息していますオオミミヨタカです。ヨタカはフクロウでないといいますが、ミミズクより立派な羽角を持ってます。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2011/03/18/14035/より引用のヒシクイ(体長約84㌢)の普段の飛行

⑤-2.https://karapaia.com/archives/52304788.htmlより引用の逆さまに飛行するヒシクイ

   ⑤-1.の写真は普段のガンの仲間のヒシクイの飛行です。当たり前ですが、ほかの鳥たちの飛び方もこのように飛行します。しかし、⑤-2.の写真となりますと、ヒシクイは逆さまに飛んでいます。胴体はお腹を上向きにして、首は普段通りに顔を下向きに飛んでいます。とても奇妙なヒシクイの行動ですが、これも合成写真なんかではありません。この飛び方の背面飛びには「ウィフリング」という呼び名があり、同じガンの仲間のコザクラバシガンのほか、シギの仲間のコキアシシギやオグロシギ、チドリの仲間のタゲリなどでも確認されているといいます。理由はまだわかりません。