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第2070回 こんな漢字の鳥も

①-1.https://laurier.excite.co.jp/i/E1625758138297より引用のペンギンの和名のひとつ「人鳥」のイラスト

①-2.https://kotobank.jp/word/%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%82%AE%E3%83%B3-38374より引用の色んなペンギンのイラスト

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   この①-1.のタイトルイラストの難読漢字の「人鳥」はとても難しい部類になるらしいです。部分的にみて『人』の『鳥』なのですから、えっ、人の物真似をする鳥かとか思われる人もいるようです。答えは①-2.のイラストの人のように直立姿勢の二本脚で立つ事の出来るペンギンです。そう言われてみますと言い得て妙だと思います。それでは「企鵝」は何と読むのでしょうか。これもかなりの難読漢字だと思います。漢字の意味は『企』は普段なら「事をしようと思いたつ。もくろむ。計画する」ですが、この場合は「爪先立つ」で『鵝』は一字でガチョウを表します。「爪先だったガチョウみたいな鳥」でやはりペンギンです。

②https://ebird.org/species/dalpel1?siteLanguage=jaより引用のハイイロペリカン(体長約140㌢)

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   ペンギンほどではないにしろ、よく野鳥や動物飼育施設で子供たちの人気もののひとつに②の写真のペリカン(写真はハイイロペリカン)がいます。ペリカンと横文字故に外国の鳥です。その名前の由来はギリシャ語「pelekys」を語源の昔の戦いで武器として使われた反った幅のひろい刃のついている戦斧からきていまして、その形がペリカンのクチバシに似ていると言うことです。また和名もありまして「伽藍鳥(がらんちょう)」といいます。この鳥が日本に来たのは意外と昔のことで、ハイイロペリカンが、江戸時代に本州に 迷鳥 として現れた記録が残っているようです。その和名の由来はあご袋が大きいのを奈良の法隆寺西院伽藍に見立て、今までの日本の鳥ではない事を例えました。

③https://www.sugawara.ac.jp/pet/archives/25907より引用の総称名のオウム(写真はタイハクオウム体長約46㌢)

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    ③の写真は人懐っこくて、人の言葉を真似ますオウムです。一概にオウムといいましても、キバタンオカメインコモモイロインコなどなど25種がいるといいます。そんな私たちにとっては飼鳥しか知りませんが、その総称オウムの名前の由来は、オウムが分布する国の言葉やら、学名、英名と日本語以外の名前の由来はありますが、やはりこの日本では、なんと洋鳥ながら、奈良時代の古き昔からの呼び名でした。日本にオウムという名前が伝わったのは中国語の「鸚鵡」の音読みが伝わりました。奈良時代にはもうこの名前で呼ばれていました。日本で一番古い記録としては『日本書紀』にオウムが記されていること、新羅からの天皇への献上物などとして日本にたびたび持ち込まれていたことなどが書かれています。名前の由来にはなりませんが、ことわざの「鸚鵡返し」は人の発する言葉をマネするオウムに例えて、人の発言した事をそっくりそのままマネする事を、「オウム返し」というようになったとの事。またお酒の席で、頂戴した杯を飲み干して、すぐに返杯する事も、オウム返し、と言われるのだそうです。ちなみに「鸚(オウ)」「鵡(ム)」いずれの文字も、ほぼ今回のオウムのみの意味として使われている模様です。カワセミオシドリと同じです。

④https://er-animal.jp/pepy/87839より引用のキュウカンチョウ(体長約30〜40㌢)

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   前項のオウムに続きまして、人の言葉の物真似上手な鳥として、④の写真の飼鳥のキュウカンチョウがいます。キュウカンチョウの仲間は私たちにとっては身近な鳥のムクドリがそうです。和名らしい名前の漢字表記が「九官鳥」と日本の鳥らしさを持った名前ですが、日本の鳥ではありません。インド東部、インドネシア、カンボジア、タイ王国、中華人民共和国南部に分布します。「九官鳥」の名前の由来はひとつの逸話が広く伝わっています。それによれば、江戸時代に九官と名乗る中国人がこの鳥を持ち込んだときに「この鳥は吾(われ)の名を言う」と説明したものが、誤って理解されたまま定着したものという記述が本朝食鑑などにあるといいます。わかりやすい由来です。

⑤https://avianmedicine.jp/2018/03/02/3553より引用のカナリヤ(体長約10〜12㌢)

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   この回の最後は⑤の写真のカナリヤです。アトリの仲間のブンチョウなどに分類される鳥、及びそれを原種として品種改良された愛玩鳥フィンチの一種と言えます。カナリヤはその語源としまして、カナリヤ諸島が原産ねフィンチです。その語源はラテン語の canis 「犬」から来ています。一説にはローマ人が初めて上陸した際、犬がたくさん生息していたことから端を発して、ラテン語で『Insula Canum(犬の島)』と呼んだことにちなむ」といわれています。犬の多い島にいる鳥も犬扱いです。その漢字表記は「金糸雀」です。読み方は義訓といい「カナリヤ」と読ませます。その意味は金糸とは、金色の糸や、金箔を貼った和紙を細く切ったものなどのことです。スズメの様に小さな鳥で、金糸のように美しい鳥みたいです。



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