企業価値を見定める3つの視点

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こんばんは。

今日は、企業価値を見定める際に必要な3つの視点を解説したいと思います。以下の悩みを抱えている方に見ていただきたい内容です。
・証券取引を行っていて株価(=企業価値)が上がる投資先を見つけたい。
・MA先を探しているが、どのような視点でさがせばいいかわからない。
・事業経営をしているが、自社の会社(or事業)の価値が分からない

今回は一般的にMAコンサルの方が見ている3つの視点をお伝えいたします。

【企業価値を見る際の3つの視点】
①インカムアプローチ
②コストアプローチ
③マーケットアプローチ

1つ目のインカムアプローチですが、「企業の将来生み出される利益や、キャッシュフロー」に基づいて算出します。代表的な方法はDCF法です。

■DCF法(discounted cash flow method)
⇒将来のフリーキャッシュフローを策定し、企業価値を出す。事業計画上で今後上がる要素、下がる要素を組み込んだ上で企業価値を出せるのがメリット。ただ、客観的事実に基づかないのはデメリット。
参照:https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12515.html

2つ目のコストアプローチですが、「企業の保有している資産や負債」に基づいて算出します。代表的な方法は時価純資産法です。帳簿に基づいてクイックに算出できます。ただ、この場合資産に換算されない「のれん」は加味されないの要注意です

■時価純資産法
⇒企業が保有している資産、負債すべてを時価に置き換え企業価値を判断します。企業の資産から負債を除いた値が企業価値となります。

3つ目のマーケットアプローチですが、「市場における成立価格」に基づいて算出します。代表的な方法は市場株価法と、類似取引比較法です。のれんも加味しつつ、今後のフリーキャッシュの読みも組み入れているので上記2つのアプローチの合わせ技だと個人的には思います。

■市場株価法
⇒市場で付けられた時価総額をもとに企業価値を算出します。上場企業に用途は限られます。

■類似取引比較法
⇒類似したM&Aの事例を使用して、企業価値を判断します。ただ、M&A先が中小企業など財務諸表が公開されていないことも多く用途は限られます。

企業価値を算出する方法は以上となります。いかがでしたでしょうか。
結局は、客観的事実(時価総額、類似例)をとりいれつつ今後のフリーキャッシュの増分を加味し企業価値を算出していく上記3つの中間地点がベストかと思います。

次回は、市場ではどのように時価総額がつけられているのか証券がらみの話ができればと思います。

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