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東洋医学講座 122

▼どんな爪型があるか

⑦幅爪

この爪型は指先の太い人に多く、とくに指先が細くて幅爪があるのはよくありません。心系と腎系に問題があるからです。女性でひどい幅爪の人は、腎に変調があって子宝に恵まれないといわれています。

この幅爪の幅の広いの指先は、だんご状になっていることが多く、とくに親指がそうである場合が多く見られます。

⑧四角爪

四角爪にもいろいろありますが、正方形のものが基準になっています。この型は心臓系に特徴があります。心臓が強すぎるためにかえって心系に無理をかけてこわしているといった具合です。

性格は、やはり四角型の手や顔と同じで、四角っぽい性格です。常識的であり極端な方向に走ったりしないタイプです。四角の手形に四角の指があり、四角の爪があるというのが普通です。四角型の手にスプーン爪があったりするのは、後天生活で肺系や腎系を弱らせた結果で異質の型になります。先天性・後天性の相違はこのようなところでも判断できます。

⑨狭爪

幅の狭い爪は、腎系が弱いことを示します。したがって、肝系も弱いわけです。腎と肝が弱いから骨の発育が悪く、爪の発育もあまりよくありません。体つきのガッチリした人に狭爪はいません。骨格が細く、固く、もろい人にこの爪型が多く見られます。狭爪の人は、からだが硬いです。腎機能が弱いとからだが硬くなるからです。

本来、爪は肝ですが、肝臓の根は腎です。この爪が薄いとか曲がっているなどして正常でない場合は、腎力が稀薄で重症です。このような狭爪は、脊椎カリエスやカルシウム不足など、そういう体質的な傾向があります。したがって、狭爪の人は腎系の病に注意する必要があります。

また、指と爪との間の幅が広いほど狭爪になりますが、多少の狭爪でもそれなりに狭爪の意味を持っています。

標準爪でも爪がアーチ型に丸みがついていれば幅は狭くなります。これは後天的に肺系・腎系の機能の低下によって変わってきたものです。こういう人には、縦筋が多く入っています。

爪が丸くなる、固めるといった働きは、必ず腎の働きが肝に作用しているとみます。したがって、皮膚に比べ、爪は肝の働きによるものですが、腎の働きが多く影響した肝系統ということになります。

以上をまとめますと、爪は腎が根になっていて、肝がその働きを示しています。爪をみると肝と同時に腎の力も分かります。

爪が変形している場合、標準より幅が狭いとか小さくなっているのは、必ず腎機能の低下を示しています。反対に標準より幅が広かったり、大きかったりするのは、何かが偏っています。そのため過不足現象に従ってその過ぎた分だけ、力の不足した方へ相剋をすることになります。そのように考えますと、中庸が一番よいのであります。

⑩貝爪

普通貝爪というのは、爪根が狭く、先にいって広がっています。また反対に、爪根が普通幅を持っていながら。先にいくに従って三角形のように狭くなったものをいいます。この爪は、爪根が厚くなっていて、爪先やふちが薄くなっている場合が多いです。結局、爪の成長が不完全なのであります。五臓の働きが完全である人は、やはり爪も標準型を示します。

この爪型の人は、腎系が弱いです。肝から見た状態では、根の脆弱性が深く、発電所の役割を担う腎機能がうまく働いていません。この貝爪をもつ子供は、ひきつけを起こしやすい傾向があります。

爪が成長して変形するまでに、少なくとも三カ月以上はかかりますので、半年くらい前からそういう兆候が出ていたことになります。

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