京都市長選_得票数

よく知らないけど京都市長選挙とか

 京都市長選挙のせいで小金井市長選挙が言及されることにイライラするので、よく知らないけれど京都市長選挙についてまとめた。今回の流れで、小金井の市民は多かれ少なかれ傷ついたんだ、どの立場でも。ほっといてほしい。

共産党系候補、過去30年で最低だった前回の得票数を上回り復調か

 第三の候補がいると接戦になるが得票数は減る、一騎打ちだと得票数は伸びるが、非共産票が全て保守系候補に乗るので差が広がるという傾向があると思われるが、前回は一騎打ちだったにも関わらず得票を大幅に減らしてしまった(もちろん差も拡大)。

京都市長選・得票数

 これまで、89年・96年・08年の大接戦の3回と比べると、差は大きく善戦と言えるかは微妙であるが、20万票を初めて切った2004年以降では3番目にいい結果(真ん中ぐらい)ではある。

 まあ、こんな風に海外のように長期的な得票比較をできるのは自治体レベルでは京都市だけで、うらやましさはある。

影の勝者?京都党村山氏は得票を伸ばすも若年層は取りこぼし。「改革政治」に陰りか

 2008年が同じ構図の対決で、その時から1万票近く得票を伸ばしているので、事実上の勝者かと考えた。しかし、NHK等の出口調査を見ると若年層の票は意外と取れていないように見える。

 NHKの出口調査では、村山氏に投票したという回答が30代で一番多く、20代・10代(母数が小さいので参考値ではあるが)と下がっていく傾向が見受けられる。

 KBS京都の出口調査では、村山氏に投票したという回答が40代で一番多く、30代・20代と下がっていく傾向が見受けられる。

 村山氏は、前回の市長選立候補が30歳。民間企業のやり方を行政に持ち込もうとする典型的な「行政改革」系政治家であり、京都党の幹部にはマニフェスト運動の提唱者である北川正恭も名を連ねる。彼らは自民党や共産党の政治を古い政治と位置づけ、新しい政治・若い世代の政治と自負してきた。

 そんな彼が、若年層の票を取りこぼしたのはなぜだろうか。いくつか見立てができるだろうが、前回立候補時は旧民主党の政権交代前であった。小泉政権であれ旧民主党であれ、既成勢力と闘うという構図が有効であった。政権交代後の政治においては、改革派vs既成勢力であれ、革新派vs保守派であれ、アリーナでの党派的な闘いが全て終焉した「ポスト政治」的なフェーズに移行した。「政治」の時代から「統治」(新自由主義的な/企業的な意味での「ガバナンス」)の時代に移行する際には重要な役割を担ったかもしれないが、新自由主義的な「統治」の時代に進行してからはもう、用済みなのかもしれない。

 本当は、新自由主義の問題が露呈して、行革論者に不信が抱かれているとか書きたいけど、そんな甘い楽観的な分析をしてはいけない。

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