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「オクターブ」

 僕は子供の頃からテレビが好きで、特にバラエティーはお笑い好きが見る番組はだいたい見てきたし、少しマニアックなのもいくつか見てきた自負はあります。

テレビをずっと見ていたので同世代の人よりは色々な知識を知っていると思うし、クイズ番組見ていてもかなり回答できていると思います。

でも、やっぱり詳しくない分野は当然あります。
それを初めて感じたのが、小学生の頃の合唱祭の練習の時です。クラスでパートごとに練習していると、小学校のクラスに1人はいる「ちょっと男子〜」的な女子が歌の練習の成果をチェックし始めました。

練習していた部分を僕たち男子が歌ってみせると、その女子は楽譜の一部分を指差して
「ここの音程もう1オクターブ上だよ」
と言ってきました。

僕は音楽の知識がとても疎かったのでそこで初めて聞いた「1オクターブ」を頭の中で「1億ターブ」と勝手に変換していました。

1億も音が外れていたのかと、その時はびっくりして、もう一度歌うとなった時、指摘されたところを思いっきり高く歌おうと心に決めていると、他の男子は当然「1オクターブ」上げて歌っていました。

歌い終わるとさっきの女子が「よし、その調子」と満足げに去っていくのを見て

「いやいや、1億ターブならもっと上げないとダメだろ!今ので1億ターブ上がったなら、10ターブはどんだけ繊細に音上げなきゃいけないんだよ!ターブのインフレいかつすぎだろ!」
と心の中で突っ込んでいました。

その後オクターブが単位であることを知った私は
「いや、1億と勘違いするような紛らわしい単位つけんなよ!」と心の中で難癖をつけていたことを覚えています(笑)。


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