ナドゥ禁止からしばらくたったので、現段階でのメタを考察したい。今回もMTGDECKSの相性表をもとに執筆開始時点(9/16)から直近2週間のメタを見ていく。
上の表は使用率上位10位までの相性表であり、これらを現在のトップメタとする。列挙すると以下の通りだ。
メタゲーム考察
まず見ていただいたように現在のメタゲームの王は「ボロスエネルギー」だ。ほとんどのデッキが「ボロスエネルギー」に対して不利を背負っている。
その「ボロスエネルギー」に対抗できるデッキとして「ルビーストーム」と「マルドゥエネルギー」がある。
その「ルビーストーム」と「マルドゥエネルギー」に対しては「ディミーアマークタイド」と「エルドラージトロン」が有利をとっており、それらに再び「ボロスエネルギー」が有利をとるという三角形のメタゲームになっている。
MTGの下環境のメタゲームは大体こんな感じの三角形を形成する。そして良いメタゲームというのは、この三角形に様々なデッキが割り込むことができる状態のことだ。
『一つの角には超有利だが、ほかの角には弱い。』『二つの角には有利だが残る一つの角には勝つことができない。』『二つの角に弱いが、三角形以外のデッキには強い。』といった具合に、三角形以外の様々なデッキがメタに食い込む多様性のある環境、これが一般的に良い環境とされている。
今のモダンは環境初期ということもあり限りなくそれに近いのだが、気にかかるのは「ボロスエネルギー」の圧倒的強さによるアンバランスさだ。不利なデッキが少なすぎるので『とりあえず「ボロスエネルギー」で』といったデッキ選択になりかねない。
また、「ボロスエネルギー」に対抗できるデッキの一つが「マルドゥエネルギー」というのも懸念点だ。どちらも同じエネルギーを主軸としており、はたから見ると同じデッキがメタゲームを占有しているように見えてしまう。
今後もこのメタゲームが続くようなら、エネルギーから禁止が出る可能性もあるだろう。一方で使用率がこれ以上エネルギーに偏らなければ、あえて許容範囲ギリギリに歪んだメタゲームを楽しんでみようと判断されることもあるかもしれない。
いずれにせよ新環境は始まったばかりだ。