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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

2日目に舞台挨拶ライブビューイング付きを鑑賞。
地元シネコンはそれでも最前部3〜4列を除いて満席、というかまだ全席開放じゃなかった。結構一席飛ばしは隣を気にしなくて良くて気に入ってたんだけどな。

そうだ感想!できる限りネタバレ無しで、見た人にしかわからないように注意して書きますが、ネタバレ気になる人は読まないでくださいね(*^^*)

大号泣というほどではなかったけど、そうきたか!という感じ。
ふかーく持続する納得の余韻ってやつ?今日は本当に心地よく過ごせた。


冒頭から、見覚えのある場所に知らない人たち?あ、あの庭は!
ナレーションなどわかりやすい説明はないから、みんな記憶と想像力を働かせて楽しもう!
そんなにひねってないので、しっかり筋を追っていけば今なんの話なのかわかるように、背景も登場人物もじっくりと丁寧に描かれていくのは嬉しい京アニクオリティ。一瞬も見逃せないシーンが続いていく。


ヴァイオレットが多くの人の手紙を書いて顧客の依頼に答え、伝えたいことを一緒に考えた上で満足の行く仕事をこなし、ドールの第一人者になっていることが顧客との対話でわかるようになっている。まるでカウンセラーのように、踞客が自分からは言葉にできないけれど、本当に伝えたい思いへと、言葉を紡ぎながら導いていくヴァイオレット。

思わずTVシリーズ初回あたりの育成学校に行く前、手紙ではなくて報告書?を書いてしまって顧客に激怒されるシーンを思い出していまう。それだけこの可憐な女性は見違えるように成長して、予約が3ヶ月待ちの超売れっ子になっている。たくさんの人々との出会い、その人達の伝えたい思いを手紙にすることで、人々の思いに触れることで、彼女の内面は計り知れないほど豊かになっていることだろう。

なのに彼女の表情は優れない。憂いを浮かべた、というよりも見るからに元気がない。「思いを届けたい相手」は生きているかどうかもわからないのだ。どんどん人の気持ちがわかるようになってきたヴァイオレットにとって、伝えたい思いがその人に届かないということがどれほどの「呪い」となってしまっていることか。


そこからの展開は見事。ユリス少年のエピソードを丁寧に描いてきたのはちゃんと意味があった。そしてその時に活躍する最新の道具がやがて広まっていったときに、ドールという職業がどうなっていくのかも暗示される。


さて、これだけでも充分気にする人にとってはネタバレになると思うので、見た人だけに分かる情報。

ライブビューイングで石立監督がわざわざ教えてくれた、あの手紙の最後に何が書かれていたか?その一言だけ音声がなかった「*******」とは?

きっと多くの観客が「どうしてあの一言がないのだろう?」と思ったであろう、そのひとこと。答え合わせするのが楽しみですね!

(なんでもその手紙の「声に出されていない部分」が解読されたとの情報を見ました。それだけちゃんと作ってあるんだなあと思うと同時に「いや、解読しなくてもわかるように作ってあるじゃん」て思ってしまいました。2回め見た時気づいたけど、ユリス少年の手紙の最後も声に出されなかったけど、日本語ではっきり画面にその言葉が出ていたし。9/23追記)


声優諸氏も素晴らしかったが、今回役柄的に「やるな!」と見直したのはディートフリート役の城内秀信氏、単なる嫌な軍人ではなかった!あることがきっかけで徐々にヴァイオレットに心をひらいていき、ラストには弟をけしかけてやる、いい人じゃないの!そしてユリス役の水橋かおり氏が困難な役柄の少年を演じきって素晴らしかった。


ギルベルトがひどい!と言われかねないと監督は心配したそうであるが、「いざとなった時の男のダメさ加減」を知っている年代の男性(よりもむしろ女性たち?)は納得行くのではないか?そのあたりがユリス少年とうまく対比して描かれている。この振れ幅をやりすぎず演じた安定の浪川大輔氏。

もうこの声がヴァイオレットを演じるのは一段落と感じているからなのか、ライブビューイングでもすこし心揺れる印象があった石川由依嬢。個人的には「愛を知り、呪いから解き放たれた」ヴァイオレットの話もいつか見てみたい。見る人も演じる人も成長させてくれるキャラクターとの出会いの奇跡を感じさせてくれた。


TRUE嬢の主題歌「WILL」の壮大さもぐっと引き込まれるが、TVシリーズからのファンはやはり「みちしるべ」が流れたときに、その歌詞がふわんと心に舞い降りてくるだろう。登場人物も観客も、この曲に導かれてここまでやってきたんだなあと思うとじんわり涙がにじむ。

でも、「WILL」の歌詞を改めて読むと、この映画の全てが込められているように感じるね。フルサイズ動画希望。

この調子だと全ての主題歌挿入歌を貼り付けかねないので、ひとまずここで。

最後にこの作品を世に贈り出してくれた京都アニメーションをはじめとする関係者各位に深く感謝を。みなさんの「愛」は世界中に届けられて、この世界に希望をもたらしてくれることを確信しています。

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