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どうやったら筋肉ってつくの?筋肉について少し勉強すると効率アップかも!

こんにちは。
パーソナルジム「Shibuya Fitness Sharez」代表の岡崎秀哉(@hide_sharez)です。

今回は、そもそも「筋肉ってどうやったらつくの?」という基本に返った内容です。「筋トレすれば筋肉がつく」という考えの方が多いと思うのですが、もう少し掘り下げて考えてみると、皆さんのトレーニング、筋肉のつき方も効率良くなり、成果が見えやすいかもです。
理解を深めていただくために、少し専門的な内容も使いながら、出来るだけわかりやすく解説していきます。

○筋肉ってどんな構造なの?

筋肉がどんな構造しているか考えた事はありますか?
あまりないかもしれませんが、効率よく筋肉をつけようと考えた場合には、構造を理解しておく事は大切なことです。

筋肉は、繊維(筋繊維)の束でできています。
シンプルに言うと、筋肉をつけるには「この筋繊維をどれくらいたくさんの数使えるか(動員数と言います)、それらをどれくらいの強さで使うか(発火頻度と言います)」が重要です。

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○筋肉がつくってどういうこと?

次は、「筋肉がつく」、というこの言葉について深掘りしていきたいと思います。

「筋肉がつく」とは、筋繊維が太くなること

を指すとされています。
細かった筋繊維が太くなり、筋肉全体が太くなる、と。
さらに、筋繊維には「太くなりやすいタイプの筋繊維」と、「太くなりにくい筋繊維」があります。筋繊維の種類について解説していきます。

筋繊維の種類としては、速筋繊維、中間筋繊維、遅筋繊維と3つの種類があるとされています。速筋繊維、中間筋繊維は、筋繊維が太くなりやすく、遅筋繊維は、筋繊維が太くなりづらいです。

骨格筋の構造と筋肥大

どの筋肉にも基本的にはすべてのタイプの筋繊維が含まれており、その比率が少しずつ違ったり、同じ部位でも、人によって、遺伝によって、違いがあったりもします。
つまり、「速筋繊維、中間筋繊維が多い部位は筋肉がつきやすい、あるいは速筋繊維、中間筋繊維を使うトレーニングをすると筋肉がつきやすい」といえます。

それぞれの筋繊維の特徴はこんな感じです。

赤筋、白筋、ピンク筋

行う運動に必要な要素によって、使う筋繊維が使い分けられたり、体の部位によって役割が異なるので筋繊維の種類の内訳が違ったりします。

少し理解が深まったところで、もう一度説明し直すと、「ある筋肉に筋肉をつけるには、その部位にある速筋繊維、中間筋繊維を、いかにたくさんの数使い、いかに強く使うか」がポイントであると言うことです。
筋肉の繊維に種類がある事が理解できたところで、次に「筋肉を使う」とはどういう事か、解説していきたいと思います。

○「筋肉を使う」ってどういうこと?

「筋肉を使う」と表現しましたが、これは「筋肉が収縮する」ことだと捉えてください。(もちろん、伸張もします)
「収縮する」とは、長さが短くなる、と言うことです。長さが短くなれば、何処かとどこかが近づき、関節運動が起こる、と言うことです。

筋肉による関節動作

例えば、ハムストリングス(もも裏)が収縮すると、スネの骨と太ももの骨が後ろで近づき、膝が曲がります。反対に、大腿四頭筋(もも前)が収縮すると、スネの骨と太ももの骨が前で近づき、膝が伸びます。

では、今度は「筋肉が収縮する」ということについて、さらに詳しく見ていきましょう。

筋肉は繊維の束になっていると説明しましたが、この束の最終単位(筋原繊維の中のサルコメア)で「収縮する動き」が起こり、筋肉全体が収縮する、と言う動作が起こっています。

筋収縮の仕組み

「これらの筋繊維の束をどれくらいの数、収縮させるのか?さらに、それらをどれくらいの強さで収縮させるのか?」で、出力の強さを調整しています。
たくさんの束を使い、それらを強く収縮させると、最も大きな力を出すことができ、少ない数の束を使い、弱く収縮させると、最も弱い出力になります。
日常生活からスポーツシーンまでイメージしていただくと、人の筋出力と言うのはすごく小さな物から大きなものまであります。
例えば、スマートフォンを操作する、腕や手、指の筋出力もあれば、思いっきり握る、相手をつかむ、ものを投げる、といった腕や手、指の筋出力まであるわけです。

では、それらの出力の調整はどうやっているのでしょうか?

○筋肉は神経が管理している?

どうやって筋肉の収縮出力の調整が行われているかというと、これは「神経の指令」によって管理しています。
神経は筋肉の繊維を束で管理しています。この、神経が筋繊維を管理して束になっている状態を「運動単位」と言います。

運動単位

神経が管理している筋肉の繊維(筋繊維)の数は多いものから少ないものまで、サイズの大きなものから、小さなものまで様々で、必要な筋出力に応じて、どれくらいの束を使うか選択しています。これにより、出す力の大きさの調整をする訳です。

運動単位の大小

○筋肉をつけるには大きな負荷が必要

運動単位の大きなものを使う際には、大きなパワーが必要なので、速筋線維、中間筋線維が多いです。つまり、筋肉をつける為に、太くなりやすい速筋線維、中間筋線維を使うには、大きな出力が必要だということです。大きな出力には大きな負荷が必要です。
小さな負荷では、大きな運動単位が使われず、遅筋線維を中心として使うことになり、筋肉がつきづらいです。

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ここまでで、「筋肉をつけるには、太くなりやすい速筋線維、中間筋線維をたくさん使い、しかもそれらを強く収縮させることが必要で、その為には大きな負荷が必要である」ということがお分かり頂けたと思います。

○大きな負荷ってなに?

では、最後に「大きな負荷」って具体的になんなのか?ということについて解説します。
まず、負荷とは「重さ」だけではありません。「重さ」は負荷の一つの要素だと考えてください。
負荷を決定する要素の変数にはこんなものがあります。

・重さ
・回数
・セット数
・休息時間、休息の仕方
・種目、メニューの組み方
・動作スピード
・フォーム

など様々な要素で変化します。

さらに、「大きな負荷かどうか?」に関しては「その人にとって大きな負荷かどうか?」「その筋肉にとって大きな負荷かどうか?」、なので、かなり個人差があります。
例えば、自宅で自重トレーニングで筋肉はつくの?という問いに対して、「運動初心者や筋肉が少ない人にとっては自重トレーニングでも大きな負荷になり得るし、筋肉はつく」ということです。
あとはつけたい筋肉に対して、的確に負荷をかけられているか、という問題になります。

そして、自身の筋力や筋肉量などによって、徐々に負荷を高めていく必要があります。
負荷(運動強度)を測定する指標として、RM(レペティション・マキシマム【repetition maximum】)をよく使います。
これは、限界回数を示しています。10RMであれば、10回繰り返すのが限界の動きという事です。使い方としては、10RMの負荷で8回を3セット、といった感じです。実際にはこの辺りは感覚値になります。

それぞれの負荷(RM)によって、メインで使われる筋繊維のタイプが違い、トレーニングの効果も異なります。

運動強度と筋肥大

筋肉をつけたい人は、6-12RMの負荷を使ってトレーニングすると良い、という事です。1-5RMのような負荷はパワーアップの効果が、20RM-の負荷は筋持久力を高める効果が、ということです。

○トレーニング種目ごとの実施可能な重さ、回数を知ることが大切

ここまでの解説を踏まえると、筋肉を効率良くつけるためにやりたいこととして

「自分がどれくらいの負荷のトレーニングができるのか?」を知ること

があります。
ジムに行くと、「僕のラットプルダウンは50kgで15回が限界だな。僕の15RMは50kgか。じゃあ10RMは60kgくらいかな?」(ある程度フォームを覚えたとして)と、数値で明確にわかりやすいです。
筋肉をつけたい方は、まずフォームの習得、次に自身のRMチェックを行うと、効果的なメニューが組みやすくなります。

○自宅トレではどうしたら良いの?

では、自宅でトレーニングを行う場合はどうでしょうか?
「自重トレーニングで筋肉つくんですか?」という疑問に対して、結論から言うと、「工夫次第で筋肉はしっかりつきます」と言うことになります。

自宅で行う場合、負荷が自身の体重が中心となります。道具も十分でない場合が多いです。つまり、負荷や種目を変えづらいと。
この場合は、先述した、負荷を決定する要素の変数をチェックします。

・重さ(←ここが変えられない!?)
・回数
・セット数
・休息時間、休息の仕方
・種目、メニューの組み方
(←ここのバリエーションが少ない!?)
・動作スピード
・フォーム

重さというのは、絶対数(○○kg)ではなく、使う筋肉にかかる負荷と考えれば良いので、重心位置を変えたり、動作を変えたりすることで高めることができます。
例えば、腕立て伏せであれば、足の位置を高くすることで、重心が上半身に乗りやすくなるので負荷が上がります。また、ジャンプをすれば地面から離れる際、着地時の負荷は上がります。
それ以外にも、休息時間を短くしたり、セット数を増やしたり、動作スピードをゆっくりにしたり、と負荷を高める手段は多くあるのです。
絶対的な重さ(○○kg)が軽い、あるいは変化させられない場合は、その重さでキツくなる工夫をすればOKです。

このように「重さ自体が自重であっても、工夫して負荷を高めていけば、速筋線維、中間筋線維がたくさん使われ、強い収縮を行なってくれるので、筋肉はつきます」と言えるのです。
ただし、どんどん筋肉がついてくると、その工夫の限界がきたり、効率を求めて、マシンを使った方が良い、という話にはなります。

○正しいフォームで反復できることが前提

ただ、ジムでマシンを使っても、自宅で自重で行なっても正しいフォームで行えているか、は大前提として必要な部分です。
自身でフォームをチェックする、トレーナーなどに見てもらう、などし、まずは正しいフォームの習得が優先です。その上で負荷を確認し、徐々に高めていきましょう。

○まとめ

ここまで、筋肉について、筋肉がつく仕組み、どうやったらつくのか、などについて少し専門的な内容も踏まえて解説してきましたが、理解は深まりましたでしょうか?
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