「もういちど秋を - try to remember」

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もういちど秋を prologue

目をつむればいつも 澄んだ空を渡ってくる風と 同じやさしさに包まれて 私たちは佇んでいる 永遠にあの日の秋の中に   『もういちど秋を』 武田多恵子 『もういちど秋を』は、武田多恵子の3つの詩集「麦の耳」(1986年)「流布」(1993年)「蜜月」(2013年)から20編の詩を抜粋し、1年の季節を巡…

もういちど秋を unit 1

2016年3月の浦和での展示で、試験的に武田(詩)/中根(映像)による「Unit 1」(但し音声無しのバージョン)を公開したが、新たにかみむらの「音」を加えてレコーディングをし、映像も繋ぎ直した新しいバージョン。ここで取り上げた幾つかのモチーフは今後のユニットに繋がっていく。 1-1. 版画論(…

もういちど秋を unit 2

「Unit 2」は物語の展開の場面でもあり、急激に速度を増しながら流れていく章でもある。私も武田の詩について全てを理解できているわけではないし、それは無論不可能だろう。だが映像に於いてその解釈されない部分を解釈されないまま残すのは、ある意味では見る者にとっての自由が残されているわけで、…

もういちど秋を unit 3

「Unit 3」に「会期を終えたばかりの美術館は 九月の海に似ている」という詩の一節があり、海に近い鎌倉の美術館で撮影をさせてもらった。この建物も今年3月に閉鎖され、今はただただ懐かしい。映像では「プロローグ」の終盤と3-3.3-5. に少しだけ登場する。 鷗(カモメ)見ていて飽きない愛おしい生…

もういちど秋を unit 4

『もういちど秋を』では、5つのユニット全体をつなぐ「海」あるいは「鳥」などの言葉が重要な要素となっている。「Unit 3」では、「鷗(カモメ)」が詩の一編としての独立した存在を示していたが、それ以外のユニットでも直接/間接を問わず、カメラは自分の内面と重ね合わせるように「鳥」の姿を捕ら…

もういちど秋を unit 5

『もういちど秋を』最終章。扱われるのは抽象度が高い詩篇だが、詩は新たに読み直され、現在の私たちそれぞれの日常に引きつけて考えるべきだろう。今回のプロジェクトではいろいろな「海」の映像を撮ったが、特に福島の海は忘れられない。あなたも忘れられない「海」や「街」があるだろう。 「糸くず…