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劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見るか迷っている方へ(ネタバレなし)

今年に入って感染症対策のためあまり映画を見に行けていませんでしたが、ようやく行けた映画があまりにも良かったこと、京アニさんを応援したいという思いがあることから、Noteを開設してみました。

劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンを見るかどうか迷っている方、よろしければご一読ください。



ヴァイオレット・エヴァーガーデン初見で迷っている方へ

ヴァイオレットのTV版未視聴でも楽しめるか不安ですよね?安心してください。TV版などを見ないままで劇場版を見ても十分に楽しめると思います。

この劇場版は、構成が上手いこと、2時間20分ほどと比較的に長い時間があることを生かして、最初の設定をまったく知らない人でも、映画の中で自然と設定を理解できるように作られています。(この劇場版の前に上映された外伝は上映時間が短かったことから、未見の方にはすこし難しかったかもしれませんが、劇場版版は大丈夫です)

もし、どうしてもある程度知っておきたい方は、京アニさんが紹介されいている下記のYoutube動画をご覧になられればより完璧でしょう。

TVシリーズダイジェスト映像
「5分で分かる #ヴァイオレット・エヴァーガーデン

▼第1回
https://youtu.be/OLQs_wqFR18

▼第2回
https://youtu.be/TDjQSGC4DAI

▼第3回
https://youtu.be/OrJCSZvIGWk

また、それでも…という方は、Netflixに加入されて、TV版、更に時間があるならば、未放送回、外伝まで視聴されれば完璧でしょう。ただ、繰り返しになりますが、そこまでしなくとも十二分に楽しめる映画です。

TV版

未放送回

外伝


各映画館は感染症対策をしっかりとなさっていると思いますので安心してご覧になってください。唯一注意するべきことがあるとすれば、清潔なハンカチはお持ちになる方が良いかもしれません。あなたの眼から液体が大量に放出される可能性がとても高いですから(笑


ヴァイオレット・エヴァーガーデンのTV版などをすでに見ている方へ

TV版が好きだった方は、本当に必見です。あなたにとって、いまこの環境下で見るべき映画トップ3にこの映画は入ると思います。

そして、どうせなら劇場版を見る前にTV版の録画だったり、Netflixの配信を見るとより感動は深まるでしょう。特に、10話、更には7、8、9話、追加するなら2話あたりも見ておくことをオススメします。また、TV版のイントロとエンディングも見ておきましょう。まだまだ時間があるという方は、未放送回と外伝も見ておくと完璧です。全部、しっかりと繋がっています。

個人的な解釈ではありますが、シナリオとしてのTV版、未放送回、外伝との繋がりに加えて、構成、小物、背景、仕草などにも注意してみるとより楽しめると思います。(未視聴の方には謎の呪文でしょうが)

1)イントロ(Sincerely)からエンディングのあの曲への流れ(TV版)
2)犬のぬいぐるみの配置(TV版~外伝)
3)バイク(外伝)
4)赤いリボン(テレビ3話)
5)鉄塔(TV版~外伝)
6)白いバラ(外伝)
7)歌姫(未放送回)
8)グーサイン(未放送回)

などなどです。(ヴァイオレット・エヴァーガーデンは時間軸を行き来しながら話が進行します。ヴァイオレットの成長ぶりだけでなく、このあたりを注意深く見ていると、今見ている話がどこの時間軸上にあるのかを想像できるようにしてあるのだなと感じます。)



映画好きだけどアニメはあまり見ないという方へ

アニメが苦手という方でもオススメできます。

本作は「あいしてる」を描く人間ドラマです。ファンタジーな部分ももちろんありますが、あくまでも中心はひとの心情を描く映画です。

そして、この「あいしてる」をいわゆる恋愛感情だけでなく、家族、友人、同僚といった幅広い形で、各世代、各性別のキャラクターが、このテーマで語ってくれます。そのため、わたしのようなおっさんでも照れることなく、素直にそのメッセージを受け取ることができる仕立てになっています。

これに加えて、物語の進展に応じて成長する主人公の反応だけでなく、12歳位から18歳まで年齢に応じて適度に成長する主人公の容姿。そして、いわゆるサービスカット的な萌えやエロ要素はありませんので、日本のアニメに慣れていない方でも、安心して、違和感なく、映画がを楽しめると思います。

また、セリフやナレーションだけに頼らず、京アニさんの実力をいかんなく発揮された指先、足運び、後ろ姿、眉、目などの細かい演技。原画出身の監督らしい構図の妙や、西洋画のアトリビュートを彷彿とさせる犬のぬいぐるみや生花などの小物配置、ヴァイオレットの衣装の色などによる表現。暗い部分まで書き込まれ、(ライデン市の城壁のように)その場所の歴史的背景や、(手入れされた生花のように)情景すら想像できるようにしっかりと意味を持たされた背景美術。不自然さを感じないように空気感、ライティングを工夫した撮影、シーンに溶け込みつつ質量を感じさせる3D。

まさに、アニメの総合力を徹底的に発揮した石立太一監督の演出により、オスカー名優が演じた映画に負けないくらいに鑑賞側の解釈に幅と深みが与えられていますので、実写映画好きの方も自然に受け入れ、深く共感することができると思います。

ぜひ、アニメだからと言わず、一度ご覧になってみてください。


原作派の方へ

わたしはTV版も好きだけど原作版のアニメも見てみたいという人間です。その上で、今回、この劇場版を鑑賞して、あらためてシリーズ構成の吉田玲子さんの上手さに感動すら覚えました。

TV版の構成をあの形にしたのは、(ヴァイオレットの成長を描きたいということもあったでしょうが)この劇場版を目指してのことだったのだろうと私は(勝手に)納得をしてしまいました。そして、暁佳奈さんの原作をこのような形で2度楽しめたことを心から感謝したくなりました。

きっと原作を読み込まれた方なら、吉田玲子さんの読み込みと解釈と構成の凄さに圧倒され、感動して、感謝してしまうと思いますので、ぜひ鑑賞なさってみてください。


以上、駄文ではありますが、この紹介で少しでも多くの方がこの劇場版を見ようと思って、実際に鑑賞してくださったら幸いです。そして、もし鑑賞されるとなった際には、映画の最後の最後、エンドロールが終わるまで席を立たず鑑賞を続けてみてください。大切なスタッフロールを見れるだけでなく、この映画を象徴する、一枚の動く絵画としても成立するような、美しく、優しい、大切なシーンを見ることができますので。


P.S. まるで映画の宣伝役のような紹介となってしまいましたが、わたしは京アニさんとなんの利害関係もありませんので、その点はご安心ください。

P.S.2 劇場で配布されている「原作者・暁佳奈 書き下ろし短編小説冊子」の中で「オスカーの小さな天使」が余っていて、「ヴァイオレット・エヴァーガーデンIf」が足りない方がいらっしゃいましたら、わたしの「ヴァイオレット・エヴァーガーデンIf」(中身確認のため開封済みですが未読です)と交換していただけると幸いです。Twitterに@かDMください。(こちら交換していただけました。ありがとうございました!)


https://twitter.com/hitsuka


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