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「Demiちゃんが行く!」写真家 緒方秀美 私小説#25 "影に感謝したらカメラマンになれるよ!!"

こんにちは。今日から10月緊急事態宣言も解除され新たな気分でスタートしています。前回はN.Y.伝説のナイトクラブ パラダイス ガラージでダンスしながら言葉を超えて同じリズムを感じ合う事で通じ合う喜びを感じたり、美術館で本物のゴッホの絵を観た事で、私に撮っての写真は「今が全て、この一瞬が永遠」目の前のエモーションを撮ることだ!!と感じたのです。

第25話”影に感謝したらカメラマンになれるよ!"

パラダイス ガラージで知り合った友達ーForward .Shelton .Phillip.Malcom.Bobby .Nicolas. Magenta. Romero .Dancer. Bobby Okura. Natalie. Jennifer.12人。
世界中から集まった価値観の違う彼らと知り合った事で「社会の法則で生きるより自分の心の法則で生きる方が幸せだ」という事を感じた。

”My Fabulous Friends”ー私の素敵な友達だ!!

デミは友達ひとりひとりを部屋によび電球一頭で写真を撮った、
まず一人目はShelton,デミが初めてダンスした相手、彼は男の子の時はファッショナブルで可愛い悪ガキタイプで本当はシャイな子、女になるとゴージャスでダイアナロスみたいになってゲイクラブでパフォーマンスするとても人気のドラッグクイーンになる、デミはSheltonが男の子として撮影した。
Forwardはアフリカのソマリア出身の男の子、お父さんが国連大使なので外交官ビザで入国した男の子、手足が長く細い身体で軽やかにリズミカルにダンスする姿が独特で美しい、ダンスする時とは違って動かないけどシャッターを切りながら一体になってくる、一頭のライティングだから影が深く出てくるのを見てると、ふと18歳の時に言われた言葉が頭をよぎった。

「影に感謝してたらカメラマンになれるよ」熊本の占い師の言葉を思いだした!!
そうだ影に感謝だ,部屋の電球一個でつくるシンプルなライトだけど、影に感謝すると別の隠れた魅力を出してくる。


Phillipはカナダからの移民でフランス語と英語を話すファッションマガジンでアルバイトをしてオシャレの子。
Bobbyはみんなの弟みたいな甘えん坊の可愛いい子。
Malcomはいつもクリスチャンラクロアで決めてるオシャレ番長。
Nikolasはキリッとした目が印象的なスマートな子、女装するとセクシーな女になるけど、男の子として撮った。
Mazentaはロシアからの移民の子で日本でモデルした事もある、透き通る白い肌とロシアなまりの英語が魅力的。
RomeroはFashion Institute of Technologyでファッションデザインを学ぶ学生。
Dancerはクラブでドアマンをしてる長身のボディガード。
Bobby OkuraはChinese Japaneseのハーフ切れ長の目が印象的なオリエンタル
Nataryはショートカットで大きな目をしたボーイッシュな女の子、ロングヘアーのウイッグをつけるとセクシーな女性に豹変する。
JenifaはプエルトトリカンでいつもクールなバーテンダーとしてN.Y.のナイトクラブで有名人。
この12人の魅力をモノクロの光と影で写真に表した。

光と影の両方があってバランス、その両極を超えてところに写真がある。
光と影のコントラストをつけて撮った12人はまさしく画一したデミワールドだった。”My fabulous friends"とタイトルつけて個展を開こう、もうN.Y.を去る時が来た。デミは友達への愛は写真に残した。エキサイティングな場所を探してN.Y.まで行ったけど、自分が一番エキサイティングだったんだ。デミにとっての写真は何か、それも見つけた!! もう得たい事は全て得た!! そうしたらとっととGet Outだ!!
以前から最初の個展をやるのはココだと決めていたスタジオエビスの2階にあるTokyo Designers Spaceでの個展を半年後に決め、N.Y.を去る事に決めた。
デミの写真はN.Y.のクラブキッズの間で話題になり、みんながデミの事をgreat photographerだと呼びだした、デミも自分で自分の事をgreat photographerだと思っていたからとても嬉しかった、お母さんに約束した「個展がやれる様になったら帰ってくるね」その時が来た。友達はデミがN.Y.からいなくなる事が凄く寂しいと言ってくれたけど、デミには東京でカメラマンとしてデミの世界感で仕事をする事を考えるとワクワクしてた、スタジオエビスの2階にあるTokyo Designers Spaceで個展をやれば、撮影に来たアートディレクターやクライアントの目について仕事はすぐ来て売れっ子カメラマンになる、その時に今度はいつでもN.Y.に戻って来るよと言って5年間住んだN.Y.を去った。
デミは東京でカメラマンとして本格的に仕事をする次のステージに向かったのだ。

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