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新たな投資オプションなるか?デジタル証券で社債身近に?

「デジタル証券」とは


「デジタル証券」と聞くと、何を思い浮かべますか?
デジタル化された株式証券のようなもの?
確かにそうイメージしますよね。
当たらずとも遠からず、でしょうか。

「デジタル証券」とは、新聞記事によると、
『株式や社債など有価証券に表示された権利を、小口化したり移転したりすることができる財産的価値(トークン)にしたもの。』
であり、別名『セキュリティトークン(ST)』とも呼ばれています。

この「デジタル証券」は、分散型台帳と呼ばれる「ブロックチェーン技術」を土台に発行・流通されます。
ブロックチェーンといえば、ビットコインをはじめとする暗号資産の基盤技術としても使われるものです。

「デジタル証券」で社債投資も個人身近に


このデジタル証券は、例えば、三井物産デジタル・アセットマネジメント社では、賃貸住宅の賃料収入としてデジタル証券を発行したり、ソニー銀行では投資用マンションローンをデジタル証券にするなど、主に不動産を裏付けにされたものを中心としての発行が広がっているようです。

他にも丸井グループやSBI証券などもデジタル証券を発行しています。

デジタル証券の利点は、少額のために投資がしやすい、と言うことです。
例えば1口10万円など、個人でもやりやすい価格設定です。
また、今まではそれほど馴染みがなかった社債投資も身近になるということもあげられるでしょう。

社債への個人の関心は、今までも強かったものの、発行コストも高く、社債を個人向けに起債する会社はごく一部に限られていました。

しかし、三菱UFJ信託とNTTデータで、このデジタル証券をブロックチェーン技術で発行・管理するためのインフラを整備するという報道もされていることから、これから広がっていくと予想されています。

社債も個人からの資金調達の柱になるか


これまでの社債は、100万円単位での大口取引が主流でした。
起債する会社も、ソフトバンクグループなど上位5社で発行額の約7割を占めているのが現状です。
それが、このデジタル証券化で、1万円単位での発行も可能となり得るようです。

そうなると、個人の投資と企業の資金調達の手段の幅も広がるいう期待もあります。
ただそうなるには、発行する企業のラインアップも増えていくことも必要でしょう。
また企業側の発行コストも減らしていくことも重要な課題です。

何にせよ、これをきっかけに、若い個人投資家が社債にも関心を持つようになり、株式か社債かといった投資のオプションが増えると、企業にとっても発行するメリットが出てきます。

参考
日本経済新聞 8/10『社債100万→1万単位に』『デジタル証券 少額から投資しやすく』
#投資 #社債#デジタル証券#資金調達

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