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「仲間」という資産

台風一過の9月24日、伊勢志摩トライアスロン(スタンダード)を完走してきました。
9月4日の佐渡トライアスロン(ミドル)に続いて、少々無理をしたスケジュールでしたが、今年最後のレースを楽しみました。

マラソンであれトライアスロンであれ、完走を目指すなら、とにかく普段の練習をコツコツと続けるしかないのですが、このモチベーションを維持するのが一苦労です。人はとにかく楽な方へ引き寄せられるものですから。
そのような況で、いつも自分の背中を押すエネルギー源になっていたのが「仲間」の存在でしたが、これは自分の意識が都合よく作り上げたものでした。その効果についてお話したいと思います。

~~ 仲間という意識 ~~

若い頃に身体を鍛えた経験はあるものの、鈍った身体を鍛え直し、
マラソンに挑み始めたのは46歳からでした。

ジムのトレッドミルで5kmを死ぬ思いで練習し、10kmレースでデビュー。
その後ハーフマラソンへ挑み、フルマラソンを完走するに至って完走の達成感の魔力から、ウルトラマラソン(50km以上)の世界に足を踏み入れ、100kmレースを8回ほど完走しました。

そんな時期に、かかりつけの医者に「そんなに身体をいじめたかったら、トライアスロンでもやりなさい」マラソンだけだと足腰痛めるから、と諭され
「やってみるか・・・」と。

最大の難関は水泳。当時はクロールで50m泳ぐのがやっとでしたから。

そこから2年くらいかけて、2kmが泳げるようになり、今に至ります。

私の経験を披露させて頂きましたが、
決意して不断の努力すれば、誰でも目標は達成できる!などと主張する気は毛頭ありません。世の中はそう単純に都合よく出来ていないことは、身をもって教えられています。

ひとつ言えることは、こんな「いつでも投げ出せる大人の道楽」に
エネルギーとモチベーションを維持してこれたのは、「仲間」の存在があったからだと思うのです。

次の言葉を口に出してみてください。つぶやきでもいいです。
「私には仲間がいる!」

「ワンピース」のファンであれば自然に口にできますね。

「仲間」って・・すごく良い響きじゃないですか?

飲み仲間、ゴルフ仲間、釣り仲間、囲碁仲間、そして、仕事仲間。

共通の目標、ゴール、楽しみ、満足感、価値観、挑戦などを共有する人達です。損得を考えず、利害関係を持たず、正直に話ができて、共感ができ、それでいて、お互いを拘束しない。

私が歩んできたマラソンとトライアスロンの道には間違いなく仲間がいました。

それは普段の練習で付き合いのある仲間に限りません。
レース直前に、何気に声をかけ合う全く知らない人。
スイムスーツの背中のチャックを上げてもらう人。
トランジションエリアで「頑張りましょ!」と言ってくれる人。
沿道で声援してくれる人、エイドステーションのボランティア、大会のスタッフ。

自分にとって皆仲間。そんな考えは、仲間と一緒にレースを楽しむ意識を高めてくれました。

~~ 「Team Ando」を勝手につくる ~~

さらに、私は勝手に「Team Ando」を頭の中で作っていました。
自分だけが知っているバーチャルチームです。メンバーは、

丁寧な施術とテーピングをしてくれる整体師の先生。
インソールを作ってくれたシューズショップの店長。
補給食のアドバイスをしてくれた栄養士。
水泳やバイクのコーチ。
バイクの調整をしてくれるサイクルショップのメカニック。
等々・・・ 

日々の練習やレース本番に向けて、自分一人では出来ないことを手伝ってくれる人は全てTeam Andoのメンバーですよ、と。
毎日接しているわけでもなく、相手は全くそんなことを意識していなくても、こちらが勝手に思考の中でTeam Andoを形づくっていました。

サポートしてくれる人達への感謝の気持ちを持っていたい、という動機もありましたね。

だから、レース前に周囲にいる仲間と併せて、Team Andoに感謝しながらいつも「行ってきま~す」と、スタートが切れたのだと思います。

~~ 新たな冒険に踏み出す時、仲間が必要な時 ~~

新たなチャレンジ、冒険に踏み出すのは耐久系のレースに限りません。
仕事の上でも、キャリアを開発する上でも起こります。

任された仕事、失敗が許されないプロジェクト、新たな組織のマネージ、
部下の育成、等々。

そうした状況で、決して一人になってはいけません。
孤独の努力から生み出せるものは限られています。

バーチャルでもよいから、自分の思考の中に「仲間の存在」を置いてみる
ことが大切です。

別の組織でも相談に乗ってくれる人はいませんか?
間接部門(例えば人事部、法務部とか)から得られるアイデアは?
アドバイスを求められる人が社外にいませんか?
などなど・・・

「仲間」は、コーチング視点では「リソース」と定義されます。
自分を助けてくれる、励ましてくれる、アイデアをくれる、人やモノを言います。

起業を考えている方のコーチング、私はいつもこんな質問をします。

「あなたの仲間はどんな人ですか?」と。

何かに挑戦する時、自分の周りを注意深く見渡して、仲間の存在を確認し、たとえ思考の中でもいいから自分のチームとして、自分のリソースとして活用の道を探る発想は大切ですし、有効です。

Team Andoへの思いを大切にしながら、来シーズンのトライアスロンに向けて練習へのモチベーションを上げていこうと思います。

安藤秀樹
株式会社ドリームパイプライン代表

公式ホームページ: https://dreampipeline.com
お問い合わせ先: hideki.ando@dreampl.com

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