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【CRAFTSMAN PREVIEW vol.04】大一合板商事・大久保仁志さん

愛媛の工芸職人さんを順番にご紹介している、CRAFTMAN PREVIEW!!

今回ご紹介する、株式会社大一合板商事の大久保仁志さんは「工芸職人」とはまた違った立ち位置ですが、「住まいの道具研究所」を支えてくださっている方の一人。

愛媛のものづくりを面白くしてくれる人だと思っています。


そもそも合板とは何か

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大一合板商事は、昭和48年に誕生した会社。
大久保さんは三代目の社長です。

仕事の内容としては、各種内装建材の卸売り・小売り、住宅用部材の製造・加工・施工を行なっています。

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「合板」とは、薄くスライスした単板(突き板)を接着した木質材のこと。
無垢材ではどうしても扱いづらい部分をカバーする木材です。

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突き板を製造できる会社は年々減っており、現在愛媛県でも2社しかないのだそう。

希少な仕事をされています。


趣味は設備投資!?

若き社長の趣味は「設備投資」(!)

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人工大理石など硬さがあるものもカットできるマシン、
高速でカットできるマシンetc...

工場に置いてある機械は、
聞いてビックリするような価格のものばかりです。

なぜ、そんな機械を仕入れるのか・・・。
**
「ここにしかない機械」は、会社の強みになる。
それと同時に、
「みんなに使ってもらいたいから」**。

ちいさな工場では、設備投資ができず、
やりたいことがあってもできなかったりします。

「大一合板の機械を使ってもらうことで、ものづくりの幅が広がるなら!」

大久保さんは、自社のことだけではなく
愛媛全体のものづくりのことを考えているのです。


付加価値をつくる“インパナトーレ”に

大久保さんは、3年前に愛媛・松山を中心とした建築関係の若手職人が繋がるコミュニティ「伊予匠ノ会」を立ち上げました。

建築業界に関わらずですが、
仕事では、元請け・下請けという関係が築かれてしまいがち。

上下をつくらず、個人としてつながり、
学びあい、仕事をつくることができたら。

そんな想いから立ち上げた会です。

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大一合板はめちゃくちゃすごい機械をたくさん持っていますが、
大久保さん自身は一切さわれないそうです(笑)

なぜかというと、
大久保さんがやりたいことは、工芸そのものよりも、その価値づくりだから。

人と人をつなげ、ブランディングし、価値づくりをする。
イタリア語でいうと「インパナトーレ」を目指しています。


住まいの道具研究所とのコラボレーション

大一合板には、焼印を入れる機械があります。

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今回は、住まいの道具研究所が用意したデザインで、

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オリジナル木材見本をつくってもらいました。

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あっという間に、焼印が入っていきます。

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大久保さんは、その人柄から
「こういうことできない?」と声をかけられることが多いそうです。

その度に、
持っている機械でものづくりのサポートをしたり、
自社でできなかったとしても人をつないだり、
実現するための糸口をつくってあげたり。

大久保さんは、確実に愛媛のものづくり業界のハブになっていると思います。

いよいよ一週間後に迫った、#住まいの道具展。

12月1日 13:00〜 のトークセッションでは、大久保さんも登壇されます。

工芸職人と、それをつなぐ人のトーク。

どんな内容になるか今から楽しみです。

「住まいの道具展」Exhibition
愛媛の工芸職人と作る“住まいの道具”展示・受注会
2019.11.30(土) 10:00〜18:00
2019.12.1(日) 10:00〜17:00 (トークセッション 13:00〜14:00)
場所:THE 3rd FLOOR(愛媛県松山市千舟町4-6-2 3F)→google map
料金:無料



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