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障害者施設が地域と交わるためには

 結論からいうとトップのマインドセットだと思う。
僕は今まで障害者施設として地域に出ていく・認識してもらうことは"ほどほど"にやっていきたいと思っていた。
でも今回その考えが変わった。大幅にではないけどもう少し地域に出ていきたいと思った。
 それはこのあと書くスタッフからの研修報告や、起業予定のスタッフ、うちの新規事業、などなどの影響があり考えが変わった。
タイミングってあるもんだよね。



 先日スタッフに受けてもらった研修の一部に、高級住宅街に障害者施設を作り反対運動が起こったものの、どうにか地域と交わろう、同じ住民として認めてもらおうというエピソードを聞いた。
 その地域の集まりに車椅子50台で進出したり、自主的な地域の見回り活動を繰り返しながら認めてもらえたらしい。
その高級住宅街も今では多分に漏れず高齢化が進み、障害者施設の地域の見回り活動は「高齢者の見守り」に昇華したらしい。

 一方、日本の特別支援学校の生徒が増えたので、建物を増やしたり増築したりするニュースを見た。特別支援学校は障害児が通い学ぶところだ。
 数が足りず必要なら増やすのは普通と思うかもしれないが、福祉先進国では特別支援学校を増やすのではなく、地域の通常の保育施設や学校に通い、必要な支援を受けながらすべての活動に参加し、ともに学ぶ。
というインクルーシブ教育の方向に進んでいるらしい。

 子どもの頃から障害のある人が近くに毎日いて、その人がどんな教育を受けているかも知っていて、
そして教師や親から「いろんな人がいることを理解し合っていこう」というメッセージを受けていれば自然と受け入れられる可能性は高い。
 自分の子どもにもそういう教育があることを見せてあげたいと思った。

 今の日本の福祉は障害者は障害者で集まり、要介護者は要介護者で集まりカテゴライズされている。
 社会の構造がそうなっているのだから、その状況で地域に出ていき過ぎることは正直気が進まなかった。

 だけどこれはもう古い考えっぽいし、少しずつでもできることをやっていこうと思った。自分の周りでそういう動きや考えの人が現れたのは何かのタイミングかもしれない。
 当事者やその家族が価値を感じる体験を提供していくのが仕事なのだから。

 でも一つだけ確信していることがある。
地域の反対運動を受けながら何かの活動を続けていくメンタルは僕にはない…

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