Z世代は「期待」の概念がない?
はじめに
このnoteでは働き方・生産性に関する記事をまとめてきておりますが、最近は働き方という文脈でも「Z世代」というキーワードが使われることが増えてきた気がします。
今回は改めて、それが何を指すか? あるいは、その人たちがどういう傾向になるかなどを整理していこうと思います。
Z世代とは
今更ではありますが、Z世代とは何かについて確認しましょう。
Z世代が「若い子たち」ということは知っていても、それが「どれくらい若いのか」を誤解している人もいるのですが、改めて話をしてみると
X世代・Y世代・Z世代がそれぞれいる
ということを知らない場合があります。
特にデジタルネイティブというフレーズはよく使われ、「スマホが当たり前」「SNSが当たり前」という前提から、それまでの世代と価値観だけでなく、表現の仕方からして大きく異なると紹介されることも多いです。たとえば、
電話が嫌いで、文字コミュニケーションを好む
というものが代表的ですが、以下のように「文字コミュニケーションにも古臭さがある」という文脈で書かれた記事も見受けられるようになってきました。
Z世代は「期待」がない?
Z世代が記事になる時ですが、「(X世代やY世代と)Z世代との世代間ギャップ」について、つまり「彼らとは価値観が合わない」ことを、主に
「彼ら(Z世代)とは価値観が合わない」ことを特にX世代向けに書いている
記事が多いと感じています。
この記述ではX,Y,Zが③,②,①と逆になっていますが、要するに3世代の世代間ギャップについて書かれています。特に、X世代やY世代に比べ
Z世代は、社会や会社に期待をしていない
という文脈で書かれることが多いです。また、それに絡めてつまり「Z世代は繊細なので、ベテランからの声掛けは特に注意すべき」といった「心理的安全性の確保」の観点で記事が作られることも多いです。
勝手に「世代間闘争」にしない
しかし、よく考えてみてほしいのですが、そもそも日本の人口を見ると、
日本はX世代→Y世代→Z世代とだんだん少なくなっていっている
のです。日本全体で見たら、最も人口が少ない世代なのです。職場でも周りに同世代が少ない側なのです。そのうえ、これは世代によらないのですが、多くの人はベテランからの声掛けにプレッシャーを感じやすいのです。同世代と喋るより、ベテランと喋る方が緊張するのは当たり前です。あなたもそうだったのではないでしょうか?
つまり、Z世代は特に「将来に期待を持っておらず、心理的安全性が必要な難しい世代だ」とかいう理解では不十分で、
X・Y・Zが混じったこの社会を正しく運用するために必要なことは何か?
を考えること、理解しようとすることが大事なのではないでしょうか。要するに「Z世代はおかしい」と言っていても埒が明かないわけで、逆に「Z世代しかいないわけでもない」ので、
「いろんな人がいるけど、ではどうするか?」
を考える必要があるのだと思います。
おわりに ~ 「期待」はある。形が変わっただけ。
ちなみに私は、
Z世代やその後に生まれた世代も「期待」は十分に持って生きている
と感じています。X世代やY世代と呼ばれる人たちと価値観が違うから、「期待」しているものが違うだけで、
「期待」という概念がなくなったわけではない
と考えております。我々に必要なのは「期待」という概念のアップデートであり、それこそが働き方・生産性の議論と結びつくはずです。
このnoteではこれからの働き方・生産性について、引き続き考えていきたいと思います。
(おわり)
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