JDSC(日本データサイエンス研究所)という組織について(20年8月時点)
自分が半年ほど前から所属する組織、日本データサイエンス研究所(Japan Data Science Consortium、以下JDSC)について最近下記のような質問をいただく機会が増えました。
「社名に研究所って入ってるけど、東大の研究機関か何か?」
「会社のHPを見る感じ、所謂よくある東大発AIベンチャーってやつ?」
「具体的には何をやってるの?自社プロダクトってあるの?」
「自社プロダクトではなくて、コンサルとか受託開発とかやってるの?」
「エンジニアの求人が多いけどエンジニアはどういう仕事するの?」
質問内容からも読み取れる通り、JDSCが本当にやりたいことがまだまだ伝わっていないなぁと感じます(これまで専属の広報を置かずにひたすら事業に取り組んでいて会社の認知がまだまだ低い。。)
よって今回は、改めてJDSCがどういう組織かを少しでも伝えられればと思います。会社のHPやニュース記事等の公開情報(2020年8月時点)をベースにしています。
そして、JDSCは多くの職種で仲間を探しています。直近は特にエンジニアの方ですね。少しでも関心を持ってくれた方はTwitter DM等でご連絡いただけると嬉しいです。
1.そもそもどういう会社? ⇒ 概要、社名、ミッション/ビジョン、東大との関係
まずは会社の概要について。創業は2018年で社歴は2年ほどになります。
和名は日本データサイエンス研究所、英名はJapan Data Science Consortiumで、社内で自分たちのことを呼ぶ際は98%くらいで英名略の“JDSC”と言っていますね。
ただ、新聞や雑誌などでは和名先行で記載されることも多いため、民間企業ではなく研究機関のような印象もあるかもしれませんが、営利目的の民間企業です。
個人的には、社名にConsortiumという単語が入っている点は会社のミッション/ビジョンである“Upgrade Japan(日本をアップグレードする)”と密接に繋がっていると思っています。下記画像は会社HPからの抜粋。
一企業ではなし得ない大きな社会課題の解決に取り組み、その結果の積み重ねによる「日本のアップグレード」を目指している、というJDSCの姿勢が良く表れているなあと感じます。
また、シードラウンドで東京大学エッジキャピタル(UTEC)から出資を受けていたり、東京大学の先生方をアカデミックパートナーとしてお迎えして連携していたり等、東京大学との関係性も強いため、「最先端の学術研究の成果を実社会に実装させられる」という点も大きな強みになっています。
2.他のAIベンチャーと何が違うの? ⇒ 単発受託ではなくAIを活用したソリューションを再現性を持って創出
1で記載したような「大企業や大学や自治体といった様々なステークホルダーと連携しながら産業全体の課題解決(ソリューション開発)を目指す」というアプローチの成果の1つとして、例えば20年7月にも発表をした「AI活用による不在配送問題の解消」が挙げられます。
JDSC は AI を用いた電力データ解析・活用技術を保有しており(特許取得済)、東大越塚研究室、田中研究室との連携のもと、スマートメーターから得られる電力データを元に、AI が配送ルートを示すシステムを開発。2018 年9-10 月に東京大学内で行われた配送試験で、不在配送を9割減少させました。
個人向け配送における「不在配送件数」は全宅配件数のおよそ2割で、走行距離の 25%は再配送のために費やされており、これは年間 9 万人の労働力に相当し、約 1.8 億時間が 1 年間の不在配送に費やされています。(国土交通省「宅配の再配達の発生による 社会的損失の試算について」より)
要約すると、JDSCは、「AI」という技術と「電力データ」というリアルデータを掛け合わせ、「不在配送」という「社会的に莫大なコストが発生しているにも関わらず抜本的な解決策が見当たらない社会課題」を解決する、ということに取り組んでいます。詳細は「不在配送ゼロ化AIプロジェクト」をご参照ください。
また、上記不在配送の文脈では物流大手の佐川急便様と連携していますが、JDSCは「個人向け配送」という市場のみに特化している訳ではなく、他にも様々な産業で、各産業のトップ企業の方々と連携しています。
今後「AI」や「機械学習(ML)」の実企業活動/実社会への実装が加速することが予想されますが、その際には、「大企業×自治体×大学」に「スタートアップ」が加わる、というJDSCが創り上げている座組が増えていくはずで、JDSCはそこに再現性を見出していけるんじゃないかなと個人的には仮説を持っています。
また、多様な業界の様々な種類のデータが蓄積することで、JDSCが保有するアルゴリズムの精度も高まります(下記図は会社HPからの抜粋)。
3.自社プロダクトあるの? ⇒ 高精度の需要予測 demand insightなど様々
2で紹介した不在配送プロジェクトは、今後進んでいくフィールド実証を経て最終的には実社会で活用されるアプリケーション/プロダクトとなります。JDSCはこのような実証ベースのプロジェクトにも多く取り組んでいますが、既に保有する自社プロダクト(ソリューション)を実際の企業様のオペレーションに導入いただくというビジネスも増えてきています。
例えば、AIによる高精度な需要予測で在庫を最適化し、在庫管理における勘と経験からの脱却を実現する、という世界を目指し、demand insightというAIソリューションを幅広く展開しています。このdemand insightは、大手小売企業様の実績値で9割の製品で予測精度を改善しました。
このような最適化系プロダクトは世の中に沢山存在しますが、JDSCではトップクラスの戦略/ITコンサルファーム出身のコンサルタントがクライアント企業の課題抽出からご一緒し、本導入前のアセスメント等も含めてきめ細かいサポートを提供することでクライアント側の導入効果が高くなり、既に複数業界においてトップクラスの大企業の方々への導入が着々と進んでいます。
この他にも、Upgrade Japanに繋がる様々なプロダクト(ソリューション)を保有・開発しています。詳細はサービス紹介をご参照ください。
また、このようなプロダクト(ソリューション)の開発やクライアントへの導入の案件が増えていることもあり、直近では特にエンジニアの方を猛烈に探しています!
4.どういうチームでやってるの? エンジニア/データサイエンス/フロントが連携する三位一体のチームを、コーポレートが下支え
20年8月時点でWantedlyに記載しているメンバー数は46名。
構成比はリクルーティングページに記載している下記の通りで、
約6割が技術系(エンジニア&データサイエンス)
約3割がコンサル&営業系(フロント)
残りが管理系(コーポレート)
となっています。年齢層は30台後半が結構多いですね。
JDSCの組織の特徴は、「エンジニア/データサイエンス/フロントの三位一体チームを、コーポレートが支える」という点にあります。
上述の通り、「AIやMLを実企業活動や実社会に実装することで日本をアップグレードする」というミッションを掲げているのですが、これを実行するにあたってとにかくハードルとなるのが、「エンジニアリング/データサイエンス/ビジネスの全てに精通し、相互に高度に連携をしながら顧客に価値提供をしない限りは、AI/MLの実装は進まない」という点です。
よって、当然のことながら、上記4部門それぞれで優秀かつ専門性のある人材を確保する必要があるのですが、JDSCはそれだけでは不十分だと考えており、「一個人が複数領域を学びながら複数部門の専門性と経験を獲得していけるような仕組みづくり」を重視しています。それによって、「AI/MLを深く理解しながらクライアントと事業開発ができる」といった複数領域横断型の人材が増えていき、チームの層が厚くなり、クライアント側からすると「JDSCを選ぶ理由」が強くなり、結果として「Upgrade Japanに繋がるソリューション開発が数多くの産業/企業との間で進む」ことになります。
それらを実現するための補助制度として例えば下記等があります。
・書籍購入制度
・セミナー・講座受講費用の会社負担
・資格取得費用の会社負担
・技術知見を用いた対外発表・Competition参画推奨制度
・働きながら東大の大学院に通うことができる
・月に2日は、勉強する日を自分で設けることができる
また、社内でも他部門向けの勉強会が高頻度で開催されており、
・フロント部門に所属する元外資系コンサルタントが、プロジェクトや勉強会を通じてデータサイエンスやエンジニアリングを学ぶ事ができる
・エンジニアとして日々働いているが、データサイエンスのプロの人の生のコードを実際に見れたり社内で開催される勉強会を通じてモデリングの知識を吸収する事ができる
等の機会があります。
また、ついこの間も、エンジニアとデータサイエンスの部門横断で3チームが作られ、Kaggleというグローバルの機械学習コンペに出場しました。通常業務をこなしながらの参戦にも関わらず、グローバルトップ数%に入る(トップチームはなんとグローバル上位0.6%)という結果をたたき出してくれました。
5.まとめ AIを通じたUpgrade Japanというミッションに興味がある方、是非ご連絡ください!
長々と書きましたが、まとめますと下記になります。
・JDSCはUpgrade Japanというミッションに向けて、多様な産業で多くのプロダクト(ソリューション)を展開&開発中
・産業のゲームチェンジになるような長期の実証プロジェクトもあれば、既に自社保有で展開しているプロダクトもある
・自分の専門領域を極めていくと同時に、他領域を学ぶ機会も多い
・色々な職種でJDSCで一緒に働く仲間を募集中!(特に直近はエンジニアの方を猛烈に募集)
再掲:JDSCは多くの職種で仲間を探しています。直近は特にエンジニアの方ですね。少しでも関心を持ってくれた方はTwitter DM等でご連絡いただけると嬉しいです。
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