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逃避の散歩 78.西武拝島線東大和市駅から西武立川駅まで

吉祥寺でJR線の事故で予定が台無しになり、仕方なく運転再開までの時間潰しにJR三鷹駅までのんびり歩いた(前回参照)。

駅に着いたら運転が再開していたので電車に乗り、降りたのはこの駅だ。

西武拝島線東大和市駅。

少し前に多摩モノレールの全駅を一気に踏破した(7374回)後、東大和市内の駅すべて制覇すべく上北台駅からちょい足し歩きとして最後にたどり着いた駅だ。今回はここから隣の立川市に入って同市内にある西武拝島線の駅をすべて通過して行こうと思う。

理由は、日が暮れるまでもう少し軽く歩けるところをと考えた結果だ。冒頭に述べた鉄道事故が原因で諦めたルートの一部だった立川市内の未通過駅を選んだという次第。

ちなみに、立川市内で通過していない残りの駅は2つ。本来なら多摩モノレールの時に通過している玉川上水駅からスタートすればいいのだが、するとあっさりと歩き終えてしまうことが分かった。

そこで、玉川上水駅1つ手前の東大和市駅からスタートするといい具合になることに気づき、以下の順番で歩くことにした。

東大和市駅→玉川上水駅→武蔵砂川駅→西武立川駅

というわけで、東大和市駅の南側にある緑道からスタートする。目の前に「丸いポストのまち こだいら」と書かれた丸形ポストが見える。今回初めて歩くこの緑道は以前、多摩湖自転車歩道車道で通過した小平市の西側に位置し、西武拝島線の線路との間が東大和市との境になっている。

思い返せば、西武拝島線に初めて乗ったのは、多摩モノレールの時の東大和市駅からで、そこから新宿方面の電車に乗って帰ってしまったので、この先がどうなっているかはわからない。木々が生い茂るこの緑道から玉川上水駅までどうなっているのか楽しみだ。

6分経過、緑道が右へくの字に曲がるところで西武線の車両基地が。

鉄道の車両基地は、刑事ドラマの銃撃戦や追跡劇、ヒーロー番組の戦闘シーンの舞台といった幼いころからの刷り込みがあるせいか、近くを通過すると胸が躍ってしまう。それと、非常に静かなのでかえって不気味な印象があるのもいい。

12分経過、東京都水道局小平監視所の前に来た。念のためグーグルマップで住所を確認すると、立川市に入ったことがわかる。ここで今まで通ってきた緑道の名称をやっとその近くにある看板で知る。「野火止用水歴史環境保全地域」というそうだ。

そして、この手前で見かけた石碑から玉川上水に合流したことに気づく。羽村市にある羽村取水堰からここを通過し、下流は前回通った三鷹駅を通り抜けて新宿御苑の近くまで延びているのかと思うと、延長が43キロメートルとフルマラソンとほぼ同じという玉川上水の長さを実感する。

道は少し下り坂になってきたところで、次の駅舎が見えてきた。突き当りを左に折れるとロータリーと多摩モノレールの軌道が目に入る。

16分経過、西武拝島線玉川上水駅南口前を通過。多摩モノレールの時も、ここから駅舎を撮っている。この出入口の後ろを振り向けば、玉川上水がある。これから、この左右に沿っている玉川上水緑道を進んでいく。

そう、この緑道はここに来る前に吉祥寺駅からJR三鷹駅まで歩いた時に通過した玉川上水緑道とつながっている。

井の頭公園近くのものと同じように舗装はされておらず、土の上を枯れ葉が覆う歩道を歩く。途中、犬を散歩させている人とすれ違い、ある不安が襲う。枯れ葉の下とかにそんな飼い犬たちがしたフンが未処理のまま放置されていて、うっかりそれを踏んでしまわないかと。

25分経過、幸いにもフンを踏むことなく千住橋の前に出る。この橋を渡って北側の踏切を渡りたいのだが、車が頻繁に通る上に路肩が狭い。困るところだが、その横に人道橋である千住小橋が渡されていることにすぐ気づき、そこから踏切のほうへ抜け国立音楽大学の前を左折し、線路沿いを西へ進む。

そこからはただ平坦な道となる。しかも車も人も一気に減り始めた。非常に静かだ。踏切を三つ越え、上砂川町南交差点の信号を越えたところで少し下り坂になり、送電用の鉄塔によって中央が分離されているところを越え、その先にある信号で上り坂となり、上り切る直前で次の駅が見えてくる。

43分経過、武蔵砂川駅前を通過。前の駅から長い直線道を歩いただけで27分かかったとは意外。右側にはタクシーや乗用車用のロータリーがあるが停まっている車が少なく静かだ。このまま、また車が時おりすれ違う、特色のない静かな線路沿いの道を西へ進む。

静かな直線は何も考えることなく歩けるので好き。この太陽の高さだとあと1時間経たずに沈むな。とはいえ、余程のことがない限り陽が沈む前には次の駅に着くはずだ。次で最後の駅となる。

49分経過、新おちらし橋の左手前にある線路のガード下を通過し、残堀川の歩道に出る。100メートルほど進むと、玉川上水と合流地点に出る。そこに架かる上水橋前の横断歩道を渡り、その横にある人道橋のすずかけ橋を渡って再び玉川上水緑道へ。再び土の道を通ることになる。

最初の橋のところでまた横断歩道を渡り、北側の歩道へ移動する。この歩道を真っ直ぐ進んだ方が信号待ちの回数が少なくて済むからだ。

1時間経過、六差路の天王橋交差点に出る。進行方向から見て手前を斜めに五日市街道、奥の左右を多摩大橋通りが通っている。それぞれに橋が架かっており、前者は新天王橋、後者が天王橋だ。五日市街道方面の横断歩道から2段階左折して玉川上水緑道に入る。

ここでも緑道の北側の歩道を進む。緑道はこの先に昭島市との境があるため、うっかり昭島市に入ってしまうというミスを防ぐためだ。

1時間7分経過したところで松中橋交差点で信号待ち。横断歩道を渡り、少しずつ道は右に逸れ、玉川上水緑道と分かれる。そしてその先の最初の信号で右折。あと

ロータリーが見え、その奥にゴールとなる駅の駅舎が見えてきた。ここはロータリーにバス停があり、駅舎の横にはスーパーマーケットがあるせいか、少しだけ賑わいを感じる。

1時間12分、西武立川駅に到着。駅舎の所在地は確かに立川市だが、いま撮影のために立っているところ、実は昭島市との境だ。とにかく、これで立川市内の鉄道駅をすべて踏破。

そういえば、この次の駅が西武拝島線の終点である拝島駅だ。まだ行ったことがない。さらに言えば拝島駅に停車するJR青梅線、同五日市線、同八高線が通る自治体はいまだに行ったことがないので、今後はその辺りも歩く時間を作ろう。

今日は予定が狂ったけど、それはそれで楽しんだし、もう日が暮れるので帰ろう。