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オタク生活55年が語る若きクリエイターを”AWAKING"=覚醒させるヒント⑳

作品分析と、企画立案をつなぐブリッジ②

昨日の記事で ”他の作品から影響を受けて何かを発案した場合、企画にするには手順を踏んで行くべき”と書きました。
今回は「影響を受けた”自分”を通してのターゲット分析」に関して記載していきます。

週末版で自分のオタク生活の遍歴を語っていますが、コンテンツから強烈な印象を得たタイミング(年齢や境遇)は重要だな。と、記憶を辿りながら思っています。(辿ると言うより、蘇ってくる感じですね)
僕の『スター・ウォーズ』体験を例に、この項目を書いていきます。

僕が『スター・ウォーズ』(エピソードⅣ)を僕が初めて見たのは1978年、
中学3年生の夏
であった。で、この時点では”ダース・ベイダー”は単なるデカい悪役(まだ、帝国・ダースベイダーのテーマは無かった)で、ハン・ソロもレイアと熱愛になる雰囲気もなく、その前からの映画雑誌での情報収取かつ剣道部でもあったので、正統派ヒーローの剣使い=ルーク・スカイウォーカーに共感し、憧れました。これが原点になります。
さて、こうなると『帝国の逆襲』『ジェダイの復讐(現・ジェダイの帰還)』を見に行った際は、不思議な物でルークに共感しながら見てしまう。ネタばれになるから詳しくは言わないが、リアル世代は『帝国の逆襲』のルーク、レイア、ソロを取りまく驚愕のラストから3年近く、その解決を見せてもらえない状態であった。そりゃ”どうなるんだ、コレ~!”って感じで3年待てば『ジェダイの復讐(現・ジェダイの帰還)』のラストでもルーク支持は当然だろう。
なので、ルークが出てこないエピソード1、2に関しては今一つ乗れなく、エピソード3のラスト10分前にルークとレイアのテーマが流れて来た時にボロボロと涙が流れた。当然、エピソード7~9においては、ほぼ35年ぶりの再会となるルーク・スカイウォーカーに共感し、憧れました。(ルークも私も”師匠”の年齢ですからねぇ)

さて、上記のように書けば”そりゃ、ルークに惚れますよね?”となりますが、2006年にエピソード3が公開されてから後に『スター・ウォーズ』サーガに触れた人間にとっては、すでにルークではなくアナキンの方が身近な存在になっている。エピソード3でアナキンの変化を10歳で見た子供が、若手社会人として”エピソード7 フォースの覚醒”以降のレイたちの活躍を見ていることになる。現在の若者の支持が”エピソード7 フォースの覚醒”の若い登場人物に向くのは当然だろう。(僕も、最初の作品ではオビワン・ケノービに惚れていない。)

さて、長々と僕の”ルーク愛”を語ったわけだが、自分が”コンテンツに影響を受けた時期や状況”を把握せずに”他人も同じ感覚を持つはず”と考えるのは、非常に危険である
こう書いていれば納得してもらえると思う。
しかし、現実にはゲームやアニメーション業界を目指そうとする若者が”自分が、面白いと感じている物は、みんなにも面白いもの”と勘違いしている。彼らは意外に”時期””場所”他の状況変化に伴う感覚の差異に気づかないのだ。理由は簡単である。普通は”似た状況で鑑賞・プレイした人間と、感想を共有する”からだ。この辺を割り引いて考えなければいけない。

明確なターゲット設定をしてから商品企画を行うべきなのは、前述のようにコンテンツに対する”感動のバロメーター”や”刺さるポイント”がグループごとに違うからです。
この感覚の違いを、若いうちから身に着けておいた方が、様々な層に向けて企画を作りやすくなると思います。
感覚を磨く方法は簡単。親子間を含めて世代が違う人と同じコンテンツを語る事だと思います。場所に関してはインターネットを介して話し合う機会(情報を入手するだけでも良い)を得る事で実現しますよね。

毎度のことですが、自分の感覚を”理由を感がえずに妄信する”のは間違いのもとですね。
明日は、ターゲットのグループわけに関して語りたいと思います。
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